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「マンションは一戸建てと違い、近所付合いが少ないから」といった理由でマンションを購入する方が多いようですが、これはまったく逆の話ですね。

なぜなら、コンクリートの壁でご近所と完全に区切られていたとしても、それだけで近所付合いが必要ないわけではないからです。

例えば、管理組合を構成する理事や役員さんというのは何年かに一度、輪番制でまわってくることから、理事や役員になれば最低でも一年間程度はほかの理事や役員さんとお付合いしなくてはなりませんし、仕事や用事で出かけることになれば同じマンションの住民さんとお会いして挨拶くらいはかわすことになるでしょう。

また、お子さんがいらっしゃるご家庭なら子供同士の関係から相性があわないにもかかわらず、仕方なくその親御さんとお付合いしなくてはならない場合もあるでしょうし、子供が2人いればその気苦労は倍になってしまいます。

ちなみに、どんなに人の良いご近所さまでも永住するとは限らないため、新しい隣人にどのような方、あるいはどのような家族が住み始めるのかさえ検討もつきません。

例えば、ある日オオクワガタの繁殖を趣味とする家族が隣に引越してきたら、深夜にそのオオクワガタが逃げ出してあなたの布団の中に飛び込んでくるかもしれませんし、上階に住んでいた老夫婦が引っ越したかと思ったら五つ子ちゃんご家族が引っ越してきて、ある日突然上階の騒音に悩まされてしまう可能性もあるわけです。

また、シャープペンシルの芯を出すときに「カチッ」となる小さな音でさえ気になる方が下に住んでいたら、家族全員がバレリーナのように音をほとんど立てずに部屋の中を移動しなくてはなりませんから、将来バレリーナを目指している方以外は毎日自分の足音に気を使わなければなりません。

このように、マンションに住むからこそご近所とのかかわりもひじょうに多くなりますし、マンションはご近所に対する配慮が必要な住宅であることを理解したうえで、購入を検討する必要があるんですね。

~マンションを購入する前に読んでおこう~
マンションの管理の適正化に関する指針
三 マンションの管理の適正化の推進のためにマンションの区分所有者等が留意すべき基本的事項等

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