【本】人生で大切なことは泥酔に学んだ [著・栗下直也さん] 愉快な泥酔話と軽快な文章のとりこに
僕はお酒が大好きです
と冒頭に宣言してしまうと、「あ、危ない奴だ」と警戒なさる方も多いでしょう。しかし、ちょっと待ってください。
お酒が大好きでも、決してバカ飲みしたり泥酔したりすることはなく、一人で静かに淡々と飲むのが大好きです。
元来お酒に強いのもありますが、お酒とお酒の間にちゃんと水を挟むなど、酔いすぎることがないように心がけています。
けれど、そんな僕もたまにやらかします。ネットカフェで夜を明かしたことは何度もありますし、終電がとうに行ってしまった駅前で眠りこけていたことも。
そんなエピソードを思い出してみると、苦々しい感情が湧いてきますが、一方で「バカだなあ」と呆れて笑いたく気持ちも。
泥酔は周りに多大な迷惑をかけるものですが、時間を置いて振り返ればどこか愉快さも感じられるものです。
そんな泥酔エピソード、しかも偉人たちのエピソードを集めた素晴らしい本が、こちらの「人生で大切なことは泥酔に学んだ」です。
泥酔するくらいの覚悟
本書では、作家やスポーツ選手、政治家と様々な分野で活躍された偉人たちの、お酒に関するエピソードが盛り込まれています。
一つひとつのエピソードが、「えぇ...」と驚きつつ笑ってしまうようなものばかり。そこに筆者さんの軽快な文章がより笑いを引き立ててくれます。
中でも、米内光政さん、小林秀雄さん、福沢諭吉さんのエピソードは抱腹絶倒もので、本を読みながら声を上げて笑ってしまいました、飲みながら。笑
エピソードの合間にちらちらと見える、筆者さんの泥酔体験も紹介されており、新入社員として大変勉強になりました。
偉人と呼ばれるくらいの人物になるには、仕事に全力で取り組みながら、酔いまくるくらいお酒を飲む豪快さも必要なのかもしれません。
我ながら、わけのわからない教訓ですが。
愉快に酔いたい
勿論、すべての泥酔を肯定するわけではありません。
泥酔が大問題となることもありますし、理性を失ってとんでもないことをしでかした例は数知れません。
そのことを忘れずに、十分注意しながら、時には頭を空っぽにして、お酒を飲むのも楽しいものです。
僕も本書のような偉人たちのように、仕事で名を残しつつ、愉快に酔いながら人生を楽しく過ごしていきたいです。
読みながら、本当に笑いが止まらなかった文章がいくつもありました。お酒も本も好きな方には必読の一冊かと存じます。ぜひぜひ!
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