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【第2回】2020年音楽の記録(4月-6月)

とてつもない労苦を強いられながら、なんとか生き抜く。

そんな3ヶ月であった。東京五輪もフジロックも延期になってしまったし、例の緊急事態宣言ってやつを乗り越えてもまだまだなんだか不穏な空気が漂っているし。

閉塞感に満ち満ちた、そんな4月から6月を彩った音楽たちを記録する。

1月から3月は↓


Dua Lipa 「Future Nostalgia」

Dua Lipaにとっての2ndアルバムはかなり難しいのではないかと思ってたんだけど、勝手に妄想してたハードルを高笑いしながら蹴り飛ばす傑作でしたよ。ミステリアスかつセクシーな彼女のキャラクターからはちょっと意外に思えるほどの、振り切ったダンス・ポップ・アルバム。1stより好き。


RINA SAWAYAMA「SAWAYAMA」

韓国出身のBLACKPINKやBTSがワールドワイドで支持を得ている時代。日本人アーティストで世界的ブレイクを果たす可能性がある、その最右翼がRINA SAWAYAMAだろう。新潟出身ロンドン育ちの29歳。そんな彼女の1stアルバム。Dirty Hitからのリリースなので何気にThe 1975とレーベルメイトですね。世界基準!みたいなアホワードを出すのも恥ずかしく感じる「当たり前」に提示される2020年のスタンダード・ポップ。



Phoebe Bridgers「Punisher」

ここ数年でずいぶん名を上げたように思えるんだけどまだ2ndアルバムなのか。1st以降の3年間で、Julien Baker と Lucy Dacus とのコラボ boygenius、Conor Oberst (Bright Eyes)との Better Oblivion Community Centerなどで活動。The 1975とのコラボレーションも話題になったPhoebe Bridgers。何も言うこたないですね。やさしいよ。


HAIM「Women In Music ptⅢ」

めちゃくちゃ期待していた人も多かったと思うんだけど、めちゃくちゃな満額回答でみんなにっこり笑顔になった、ハイム3姉妹による3rdアルバム。このアルバムでインディ・ヒロインとしての地位を確立したんではなかろうか。おおらかなアメリカーナの風を感じる「The Steps」みたいな曲もあれば、80sライクなメロディラインの「Don't Wanna」のような曲もあり、その音楽性の豊饒さに浸ることができる幸せよ!


Coriky「Coriky」

Dischord Recordsのオーナーにして、Minor Threat~Fugaziと活躍してきたIan Mackayeと、彼の妻であるAmy Farina、さらにFugaziでの盟友Joe Lalleyによって結成されたCorikyの1st。Ian&AmyによるEvensの延長線上の音ではあるのだけど、さらにJoeが加わったからなのか「あのヒリヒリ感」が増幅しててたまらんです。



Yaeji「What We Drew」

ニューヨーク生まれ/韓国系アメリカ人であるプロデューサー/DJ/ヴォーカリストであるYaeji。DJしながらめっちゃ歌うスタイルで人気を博した彼女の初フィジカル作となるMixCD。ハウス/ミニマル/ヒップホップを自在に横断するトラックに、彼女にとっては第二言語である韓国語と英語をブレンドして面白いフックを生み出してる。


Shohei Takagi Parallela Botanica「Triptych」

ceroのフロントマンである高城昌平のソロプロジェクトによる1stアルバム。バンド本体のグルーヴィな黒っぽさを期待すると肩透かしを食らうかもしれないけど、同じことやっても面白くないしね。これは、抒情的に紡がれるディープな音像に揺らされて、ひたすらに深淵に沈んでいくような特別な時間を与えてくれるアルバムなのです。


清竜人「COVER」

ももいろクローバーZ、でんぱ組.incに堀江由衣、田村ゆかり、上坂すみれ・・・・アイドルや声優を中心としたアーティストに提供した楽曲をセルフカヴァーしたアルバム。ピアノ+ヴォーカルのシンプルな構成だからこそ、曲の良さがくっきりと浮かび上がる。特にももクロ「イマジネーション」のエモっぷりには完全に参ってしまいました。


以上。

1月~3月に比べるとあんまり聴けてない感があるのは事実。

下半期にかけて聴き込んでいくことで良いなと思えるものも出てくるとは思うのだけどなー。



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