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受け継がれるもの

9月はじめに父が亡くなった。
71歳。大動脈瘤乖離。

1年ほど前に、やはり大動脈解離で入院。そのときは一命をとりとめたのだが、今回は「当たりどころが悪かった」。恐らく苦しむ間も無かったということだ。

やはり実の親の死というものは、他の近しい人間(祖父母含め)とは違う。
さまざまな感情は去来するが、ぽっかりと穴が開いたという感じではない。比較的すぐに普段の生活に戻った。でも、ちょっと思いを纏めておかないと前に進めないような気がするのだ。
2か月以上経ち、葬儀も四十九日も終え、父は骨になり墓に入った。
正直、欠点も多い人だったとは思うが、芸術関係に秀でていた。僕が幼少期から漫画を読むのも描くのも好きなのも、アートに興味を持ったのも父の影響は受けていると思う。父は釣りやアウトドアが好きで、トップ画像のような木彫りの鱒をよく彫っていた。写真や絵も描いた。料理も上手かった。多芸な人だったが人間関係の構築は得意ではなかった。そこは自分と非常によく似ている。

父からの影響で一番大きかったのは、スポーツに興味を持ったことだろう。僕はもともとインドア派で漫画描いたりゲームばっかりやっていて、運動は不得意な自分がサッカー観戦が好きだということを明かすと驚かれることもあるが、おかげさまでワールドカップもオリンピックも毎回楽しみな人間が出来上がった。Jリーグの創成期に中学生だったので、よくスタジアムに連れて行ってもらった。ヴェルディ(当時川崎)が多かったと思う。国立、等々力、三ツ沢、平塚あたりを回していたかな。

実家に帰るといつもなんかしらのスポーツ中継を見ていた父。
そのへんのことはこのnoteに詳しく書いている。

FC町田ゼルビアについては地元クラブだし、一時期応援していた時期もあったようだけど、熱を入れていた時期が違っていてあまり話をしなかった。そこらへんも話をすればよかったかもしれないが、たまに実家に帰っても「元気か」「元気だよ」くらいの会話しか交わさなかった。
もう少しいろいろ話しておけば良かったと後悔している。


色んなところに連れて行って貰ったし、たくさん思い出を残そうとしてくれたのはわかる。ただ、やっぱり今となってはスポーツ観戦やアート関係への興味が受け継がれたのが大きいなと感じている。
※ちなみに音楽の影響は殆ど受けていない。(他の家族の影響もなし、中学生時分からの自力開発が主)

自分は子供たちに何を残せるのか。
そんなことを考えることが多くなった。




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