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【comicreview#6】「山田夢太郎、外へ行く」畠山達也/修行コウタ

数週間前に話題になっていた読切作品「山田夢太郎、外へ行く」。少し時間経ってるんですが、ちょっと紹介しておきたい。ジャンプ+です。


「凄いものを読んだ」

「黙って2回読んで欲しい」

「まさかの展開 これは読めなかった」

「衝撃すぎ」

「とんでもない」


twitterでざざっと検索しただけでもこんな言葉が飛び交っております。


個人的な読後第一声 (脳内)は・・・・

「こんな漫画は読んだことが無い (絶句) 」

・・・・でした。


まずはあんまり情報を入れずに読んで欲しいです。かんたんに言うと引きこもりの山田夢太郎くんがひさしぶりに外へ行く話です。

?????













以下軽くネタバレ。

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読みましたか?


読んだ後のツイ掘り起こしてきたんですが、なーにが「新感覚コメディ圧巻の65ページ」だよ・・・・。

ゴールデンボンバーとマリリンマンソンを強引にマッシュアップしたかのようなストーリー構成は常人の発想じゃない。あんな結末が待ち受ける夢太郎なのに、なんでまた篠原健太作品に出てきそうなトンチキシュールなキャラ設定にしたのだろうか?夢太郎が長髪である必要性とは (最初女の子かと思ったぞ) ?夢太郎が惚れちゃったあの巫女さんは鬼が現れたこの7年間の世界と関係があるのだろうか?「ぴと」ってなに?

(「進撃の巨人」ばりに考察サイトができあがりそう・・・・)


多くの謎を残したまま幕を閉じたおはなしですが、けっこう批判も多くって、駄作という声も聞かれる。だいたいが「話がとっちらかっている」「設定おかしい」とかそういうことを言っているのだけど、こういう人たちは理路整然としたきっちりとした話でないと楽しめないタイプで、「へうげもの」の古田織部とは分かり合えないタイプだろうな。余白やねじれ、歪んだモノ、説明が難しい違和感を楽しむというか。もちろんそれが悪いわけじゃないんだけど。読み手をちょっと選ぶのは否めない。ちゃんと説明されない謎が残りまくってるのも「余白を楽しむ」ということか。

とはいえ、凝り固まった常識みたいなものを破壊してくれる作品に出逢えるのは刺激的だし、「山田夢太郎、外へ行く」はそんな体験ができる稀な作品だと思いました。



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