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「うみべの女の子」を見た

4月に情報解禁されて以来、楽しみにしていた「うみべの女の子」。上映館が限られる中、なんとか映画館に辿り着いて、観た。休みの日に新宿はしんどいのよ。

だってこの作品。掲載誌が「マンガ・エロティクス・エフ」。浅野いにお史上、性描写が最も過激。中学生同士のセックスをあからさまに描いている以上、普通に原作をなぞったら完全に18禁です。
主役のふたり、小梅役の子は20代前半で、磯辺役の子は20歳くらいみたいだ。公開されたカットを見る限り、イメージにかなり近い。さて、どこまで表現するのか。

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ネタバレもクソもないんでこのまま書きますが、とにかく主演の2人が素晴らしかった。小梅役・石川瑠華。磯辺役・青木柚。原作の浅野いにお氏も「この2人じゃないと実写やらんかった」的なことを言っていたし、「確かに、2人が生きてそこにいた」という言葉には嘘はなかった。奇跡の配役。


特に磯辺役の青木柚。圧倒的に磯辺を生きていた。少しナードで気怠そうで、生意気ながらも神経質な。教室で鹿島を煽るシーンなんか原作では表現できない間合いとか、気持ちの昂ぶりとかを完璧に表現。あそこから階段下に転落するまでは本作のハイライトのひとつだと思う。

小梅役の石川瑠華、途中からでんぱ組のピンキーにしか見えなくなってちょっと幻影消すのに大変だったが、こちらも好演。24歳とのことだが、15歳にしか見えなかったのは素晴らしいよ。

とにかく、これほどまでに完成度が高い漫画実写化作品は初めて観たかもしれない。クッソ青臭い10代の言語化できない情動を見事にとらえて、スクリーンに映し出した。もちろん正確に言えばそのまんまじゃないけれど、俺もこんなんだったな、と高校時代を思い出した。ああ、なんであの子にあんなこと言っちゃったんだろう。感情が整理できていなかった。顔を覆いたくなる。でも、ひどく汚らしいけれど、たまらなく美しいのだ。

まだ、上映中なので、ぜひ映画館で。



ちなみに15禁。何回も出てくるセックスシーンも原作をしっかりとなぞっていて、想像以上にちゃんとしてる感じ。作品の肝でもあるので、中途半端にならなくてよかったと思う。

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