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6/23京都大学大学院 医学研究科 准教授の原田浩ニ先生と大阪PFAS汚染と健康を考える会事務局長 長瀬文雄さんによる『水が危ない消えない化学物質「PFAS」から命を守る方法』刊行記念イベント報告レポ-ト

今回のイベントで印象に残ったことは、京都大学大学院 医学研究科 准教授の原田浩ニ先生のお人柄でした。原田浩二先生は、まず、「PFAS」の説明から、用途、その歴史、利用と汚染までわかりやすく説明して下さいました。

原田浩二先生と長瀬文雄さん



何より、「研究者の良心」のような方で、一番に人々の命と健康を考え、市民活動からの依頼の血液検査にも取り組み、調査し、汚染源の川のデータ-を、川下から川上にかけてひとつずつ、わかりやすく地図を用いて教えてくださいました。

その結果、高濃度のPFAS汚染地域にある、ダイキン工業が浮かび上がってきたのでした。

ダイキン工業の近くにある、お寺の井戸水にも危険性を感じられ、調査されました。すると高濃度に汚染されていたのです。目に見えず、汚染されていることもわからないので住民の方々は、手を洗われたり、飲まれていたそうです。

 
先日公開された大阪での1193人の血液検査で、高濃度汚染の方が出ていることもわかってきました。

WHOは、PFASの一種であるPFORを「発がん性がある」と分類しました。
脂質異常症や、甲状腺ホルモンへの影響、子どもの出生体重の低下傾向、免疫力が低下して感染症にかかりやすいなどといった健康への影響が報告されています。

環境省の調査では、今回、岡山県が最高値となりましたが、大阪の河川、地下水も高濃度の汚染が検出されており、決して他人事ではありません。
また、PFAS除去用に使用された活性炭の産廃が要因と思われる汚染が、近畿各地で検出されています。

岡山県で、2008年頃からPFAS使用済みの活性炭を放置していたという産廃業者の満栄工業、廃棄物処理法の基準に違反するとして行政指導があり、町として賠償問題に発展させていくそうです。これらについても追及しなければなりませんが、そもそも活性炭を使用していた企業がどこなのか?そこまで解明しないと問題の解決には至らないと感じています。

イベントでは、原田浩二先生が、「まずは、PFASが有毒物であるときちんと認定し、扱う企業の事業者責任で、しっかり対応する法規制を一刻も早く整えなければ、被害者は、増える一方になる」と話されました。諸外国ではすでに、企業に対する法規制ができています。
(ドイツ環境庁人バイオモニタリング委員会・米国アカデミー等)

大阪だけの問題ではありません。PFASを発生させる日本全国の企業の責任が問われています。

丸尾まきさん 長瀬文雄さん 原田浩二先生

大阪のPFAS汚染について丁寧にわかりやすく説明して下さった原田浩二先生、長瀬文雄さん、そして明石のPFAS汚染状況を丁寧に説明してくださった丸尾まきさん、
ありがとうございました。

6月13日放送 NHKクローズアップ現代より

これまでのPFAS汚染の状況の経緯と、人体にどのような影響があるのか?
私たちの命と健康を維持するためにも、今回の本『水が危ない!消えない化学物質「PFAS」から命を守る方法』とアーカイブ動画を、ぜひご覧いただきたいと思います。
今回のイベントで、改めてPFASの危険性に気づかされました。今回は、拡散希望します。

ア-カイブ動画配信ご希望の方は、隆祥館書店までご連絡下さいませ。

ryushokan@eos.ocn.ne.jp


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