8月6日火曜日、「書店の振興プロジェクトチ-ム」を立ち上げて下さった経済産業省の齋藤健大臣が、隆祥館書店にお立ち寄り下さいました。
ご存じの通り、隆祥館書店は、その時々に読者に伝えなければならないテーマを書かれた本のイベントを2011年から始めております。
店内には、小出裕章先生のイベントの写真も吊るしてありますし、また、「震災による原発惨禍から13年、決して忘れないフェア」や、「地平社さんの本のフェア」も併行して行っています。
この日は、79年前に広島に原爆が投下された日という事で、齋藤大臣には、故 米澤鐵志さんが、語り、由井りょうこさんが文を担当された『満員電車で原爆を浴びた』をご紹介しました。
そして、その米澤鐵志さんや、長崎で郵便配達の途中で被爆された谷口稜嘩さんに、お店にお越しいただいたときの写真を見ていただき、原発や核兵器の廃絶を訴えたイベントでの模様をお伝えしました。
その後、齋藤大臣は、店内の本を一冊、一冊、食い入るように見つめられ、「これは読んだよ。これは良かったね。」一緒に来られたPT担当の方に、「これは、読まなきゃだめだよ! 」などと言いながら店内を少しずつ歩いて行かれました。
「冷戦史」青野利彦/著も読まれていましたし、「記録ミッドウェー海戦」澤地久枝/著は、いいね!と言われ、「豆腐屋の四季」、の松下竜一さんのことも尋ねると「知っているよ」そして、山田太一さんの「異人たちとの夏」も読まれたとのこと。
とうとう終いには、「本屋さんに来ると何時間でもいたくなるんだ」と仰っていました。
「本屋に来たら、絶対に楽しいんだよ! どうして来ないのかな? 来たら、本の良さが、わかるんだけどね。」などと話され、本当に本がお好きなんだと実感しました。
齋藤大臣は、本から遠のいてしまっている方にも足を運んでいただくことで、また本を読みたくなる体験型のイベント、作家と読者をつなぐ交流の場についても、理解を示して下さっていました。
個人的には、本という文化的な媒体であることから、フランスのように文部科学省がすることだと感じています。けれども、本に対する文化的価値を理解し、実際に動いて下さる方が、おられるということは救いでもあります。
廃業の危機に迫られている書店にとって、経済産業省が本気で取り組んで下さるという姿勢は、とても心強く、何とか踏ん張る勇気をいただける機会となりました。
隆祥館書店 ホ-ムペ-ジ
https://ryushokanbook.com
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