意味があるということ

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みなさんこんばんわ。ドラマーの山口です。まだしばらくは仕事のない状態が決定的です。今日もこの記事は僕のブログには転載せずnoteだけで公開しておこうと思います。ちなみに僕のブログはこちら↓

ドラマー 山口リュウシロウのブログ


さて、本日は音楽という面からよりも、経済の面から見たコロナ騒動と音楽、、、というか、、ちょっと感じたことを書いておこうと思います。


どういうことかと言いますと、

まず、僕はドラマーです。
新型コロナウィルスが感染拡大する前、2月までは定期的にライブをやり、イベントを企画し、ドラムレッスンもして生徒さん達と楽しく過ごしていました。
それが3月半ばから状況が一変して、一気に仕事はゼロになりました。演奏していたお店は営業を中止して、全ては自粛ムード。
このウィルスの特徴でもありますが人と会う機会を減らさないといけないとなるとほぼ全ての経済活動は止まってしまいます。

本当に短期間でのすごい変わり方なのですが、これが現在目の前で起きている事実です。


一気に環境が変わった状況になり分かったことがあります。

人は命の危険を感じた時には、欲求の段階が変化する(下がる)


これは、マズローの5段階欲求に出てくる話です。詳しく知りたい方はwikipediaに出てますのでそちらでどうぞ↓

自己実現理論 Wikipedia

これはつまりどういうことかというと、人間には欲求の段階がありそれは
1.生理的欲求
2.安全への欲求
3.社会的欲求、愛への欲求
4.承認欲求
5.自己実現の欲求

以上5段階に分けられ、人は段階的に1から順番にこの欲求が出てくるということです。つまり1.生理的欲求が満たされると、その人には次の2.安全への欲求が現れるということです。


一つずつ説明すると、

1.生理的欲求
「食」「排泄」「睡眠」に対する欲求。これがないと生命が維持できない。

2.安全への欲求
「安全」「経済的安定」「良い健康状態の維持」など予測可能で秩序だった状態を得ようとする欲求。生きる上での安定感。

3.社会的欲求、愛への欲求
「自分が社会に必要とされているという感覚」「所属しているという感覚」など。アイデンティティの部分。この段階は「孤独」=「不幸」

4.承認欲求
「自分が集団から価値ある存在と認められ、尊重されることを求める欲求。」
低いレベルは「名声」「利権」「注目」など。他者承認欲求。
高いレベルは「自己尊重感」「技術や能力の習得」「自己信頼感」「自立性」など。自己承認欲求。

5.自己実現の欲求
4.までの欲求が全て満たされても、「自分の持つ能力や可能性を最大限発揮し、具現化して自分がなりえるものにならなければならないという欲求」


ざっとこんな感じでして、多くの人々がコロナ前の段階は3~4、高い人は5にあるのでしょう。コロナ騒動になった今、多くの人が1~2の段階まで欲求は下がっていると思います。

外出自粛が声高々に言われ始めた時に、「インスタント食品」「トイレットペーパー」が売れて品薄になったあたり「食欲」と「排泄」にドンピシャですね。睡眠は家があればできるということで。
そして「マスク」を買い求めた安全性の段階。ま、マスクの方が先に品薄になってたかもしれませんが、まだ「安全」を先に考えられてたのが、家を出れないとなると食と排泄に頭が動いたというのが実際のところでしょう。
それでいて、今現在「経済的安定」と「健康の維持」という点でみんなが揺らいでいます。


で、話を戻しますと、僕はドラマーです


今現在、多くの人々の欲求の段階が下がってしまっている今、音楽に携わっている職業というものは意味を持ちません。意味を持たないという言い方は良くないかもしれませんが価値が下がっています。

つまりは、ゼロじゃないとは思いますが、人々はまず安全を求めているので優先順位が下がってるんです。



自身のSNSでよく見かける投稿なのですが、「感染防止の対策はしっかりしますので、レッスンやりますー!」とか「もうこのままではミュージシャン廃業するのでレッスン来てください!」っていう記事。

正直ダメですよ。今、それを自身の生徒さんにお願いするのはパワハラに近い。自分の生徒さんを危険に晒して何がよいのかと。

「自身の作品を買ってください」というお願いはありだと思います。一時期は。レッスンしたりライブに来てくださいとお願いするのは良くないです。お客さんや生徒さんを危険にさらさないことが大事。


今、音楽をやってる人たちができることは、普段のお客さんなり生徒さんが無事でいてるのかなどコミュニケーションをとることくらい。それ以上を、音楽において求めてはいけない時期なんだろうと感じています。自分のできることとして演奏を配信するという選択もありますよね。



視点をもう少し引いて大きく捉えたならば、自身のやってる仕事のリスク(何が起こった時にダメになるのか)を常に把握しておくことが大事です。

僕は音楽で仕事をやり始めた時から、この仕事は大地震が起こったり天災が降りかかった時に最も弱い仕事だと感じていました。特に東日本大震災の時には震え上がる思いでした。音楽をやっても誰も見向きしない世の中が来たという思いで。
関西だったので仕事への影響は少なかったのですが、それ以来いつも自分に起こった時のことを考えながら生きておりました。


そしてそのリスクが現実になった時、状況が回復するまで持ちこたえる体力と、回復後に備えて変化していける体制を取ることが大事だと思います。


今現在、僕の生徒さんや知り合い、そしてミュージシャン仲間でも苦しんでいる人がいっぱいいます。とにかく乗り切らないといけませんが、人々に意味がないことを投げ掛けてはいけないと本当に思います。それにより、どんどん人が離れていってしまう…。


ミュージシャンの方々は、いつもお世話になっているお客さんや生徒さん達の安全を願いましょう。コミュニケーションをとって励ましてあげましょう。自分が苦しくても。

僕は、生活が成り立たなくなったら、まずは何かアルバイトを探します。今現在求人のある分野で。そこからまた這い上がる気持ちを大切にしたい。




長々となってしまいましたが、意味のあることは時代によって変化するということです。




いや、、、なんだかなぁ、、、「意味がある」かなぁ「役に立つ」かなぁ、、、
言葉の選択が難しいのですが、今は人々は直接役に立つことを求めてる時代というか…。


なんにせよ、生き抜きましょう、この時代を。

ではでは今日はこの辺で。
Stay Home. Stay Safe.




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