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人という景色

『ねぇ、どんな景色を見たい?』

日本中、いや世界中をまわって有名な世界遺産を見にいくかい?

それもいいよね

でも、その前に、すぐそこにある景色を

一緒に見にいこうよ

1000年振りにこの地に訪れたようなキモチになってさ

もう二度とココには戻れないと思って・・・

全身で“イマ”を視るんだ

見慣れたこの場所も

毎日顔を合わせてるアイツの顔もね

付き合いの長いものほど、ありのまま見れなくなるもんさ

不思議だよね。見慣れると人は見ることをやめるなんて

だから自分にとってアタリマエに在るものほど

もっと意識してよく見たいって思ったんだよ

『アイデアの数』は『移動距離』に比例するってコトバがあるじゃない?

普段行かない場所にいけば、情報が新鮮だからよく見ようとするし、感じようとするかもしれない

でも本当にタイセツなのは、物理的移動距離よりも

“いまここ”

この瞬間に流れてる

“時間”の奥行きを移動できるココロのほうだったんだ

『人という景色』を見てるかい

キミの瞳の中にちゃんと写ってる人間はいったい何人いるのだろう

死ぬ瞬間、最期に見たいものを聞かれて

ジブンの顔を思い浮かべる人は一人もいないんだってね

なのに、ずっと『ジブン』という景色だけを

見ている人がなんて多いんだろう

なんだか矛盾してるよね

今日くらいは、隣の人をよく見てみよう

何に悩んでるのかな

何に悲しみ、憂いているのかな

何に喜び、腹を抱えて笑ってくれるのかな

ボクらは気づきもしないし、知りもしない

一人ひとりの瞳の奥にある幾多のドラマ、人が織りなす景色

それはグランドキャニオンよりも壮大で

ナイアガラの滝よりも激しく

オーロラよりも美しく輝き続けてきた時空そのもの=宇宙を映し出す

パワースポットよりも

世界の絶景スポットをまわるよりも

今夜は、もっと、隣人を見つめよう

あしたも仕事が早いからなんて言わずにさ

他者の瞳の中に映る

何よりも美しい景色を見にいくんだ

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