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Stella Cadenza Vol.1全曲歌詞&解説8「Vacant」

Title: Vacant
読み: ヴェイカント
Key: D minor
BPM: 100

<お前の失恋話聞いてたらさ、なんか俺…ガマンできなくなっちまって>

 Ryuseiとして初めて書いたラブソングがこの「Vacant」です。主役は、失恋のショックでとにかく話を聞いてほしかった”男”×実は陰で男を想ってた”おともだち”。おともだちはいつでも男の味方で、男があんまりな扱いを受けたと聞かされたら真っ先に「最低な女だ!」と憤る刹那、その女こそ男が惚れた女なのだと気がついて謝ったりします。男は一通り話したら”お礼にここは出す”という具合にスッキリするのですが、「恋したって、叶わない」という言葉は、おともだちにこそ深く突き刺さったままなのです。自分を頼ってくれている、悲しみを明かしてくれている、弱みを見せてくれている。そう思うとたまらなくなったおともだちは、「アイツの心はきっと まだ虚ろで」という言い訳を免罪符に、ついに胸に秘めた想いを明らかにするのでした。

 しんみりとしたダンスホールレゲエ感はもろクリーン・バンディット「Rockabye」に感化された一方、Rockabyeとは違ってメインパートに歌を入れない流行のEDM的な展開です。レゲエの世界では殊に忌まれてきたであろう表現を、あえてダンスホールレゲエ調の曲で歌うことに意味があるという影のもくろみもあります。
 今聴くともっとウェットで濃いサウンドにできたらなと思っておりまして、ラテンアーバンとか結構浸透してきているのもあり、またこういった曲はやってみたいです。



===歌詞===
「別れちまった 好きだったあの娘」
唐突に呼び出され 流行りのカフェへ
「お前でいいから とにかく聞いてくれ」
”彼女いたのかよ…?!”愕然とした俺

「出くわしちまった 名も知らぬ男」
自分は二番目なんだろう そう悟ったんだ
願いは何でも 叶えてやったのに
都合よかっただけ キープされてただけ

「最低だ、なんて女だ!!」
悪りぃ、お前は本気だったんだよな
ボーイ・ミーツ・ガール語れない俺が言えたようなもんじゃないが
恋したって、叶わない
愛したって、報われない
悲しみ、苦しみ 俺にも分かった…気がした


「…ま、こんなところだ。マジで恩に着るよ」
会計片手に この場を去ってゆく
たまらずに俺はアイツを呼び止めた
アイツの心はきっと まだ虚ろで

アドバイス・上手い慰め 不器用すぎて出来やしない
やっと言えた感想… ”色々と大変だったんだな”
そんな俺に全部 さらけ出してくれた
素晴らしき友よ 誇りに思うぜ…ありがとう


想い人失ってから 心の中はがらんどうなまま
嘆いてるお前の姿 もう見てらんなくなったんだ
今ならば言える カラッポのお前を
俺なら満たしてやれないだろうか?
…いつの日か

…いつの日か
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