Stella Cadenza Vol.2全曲歌詞&解説1「アート・ラッズ・ザ・ファイナル」
Key: A♭
BPM: 260
「Stella Cadenza Vol.2」リリースからまもなく1年。例によって不定期で全曲振り返っていこうと思います。
<パンキッシュ美術系キャンパスライフ>
やっとこさオリジナルのロックができました。ギターもベースもドラムも演奏できないしorz というのが”言い訳”だったワケですが、何より「Vol.1」に声で参加してもらった「たきゅまる」からのインスピレーションに導かれたのが大きいです。ふだんの彼女はイラストレーターですが、そういうわけでこの曲ではヴォーカル=主役としてフィーチャーしました。実際に彼女が美大を卒業する機にあって、ヒアリングしたキャンパスライフの現実とある種妄想・美大あるあるを元に歌詞ができ、「ルネサンス」「キュビズム」「キアロスクーロ」から「フォトショ(Adobe Photoshop)」まで美術に関わる言葉を縦横無尽かつ本来の意味から極力かけ離さずに取り入れたのが特徴です。もちろん「最後の審判」「アルプス越え」「民衆を導く」は特定の絵画を考えています。余談ですが、この歌詞の半分くらいは近所の商業施設2Fにある休憩スペースで書きました。
ギターシンセ「FL Slayer」を3つ重ねて1個のギターパートを作り、反対側にはオルガンがいて、”生楽器じゃないから”とこれまで自然と避けていたトラックメイクに腰を据えて挑戦。ベースは8分で刻みつつなるだけ遊ばせて、Fear, and Loathing in Las Vegas辺りのイントロでよく聴くキラキラのシンセリフは「絶対に入れたい」と初めから決めておりました。打ち込みでロックやれるプロデューサーめっちゃ凄いよな~~と思いつつ…。何より曲構成や全体的な組み立てで参考になったのはLast Note.の「セツナトリップ」(キーも一緒)です。美術的な意匠を多く含んでいる同「我楽多イノセンス」もリファレンスの一つ。特に「ピンチ?ダ・ヴィンチだ?」などに見られる韻重視の言葉遊び的表現はLast Note.の詞に頻繁に出てきて、その辺無意識に触発された形です。一方1番Bメロの直前に入る「(サッサッサ)」は、たきゅまるがフィーリングで入れただけのフレーズに過ぎないながら、うまい具合で間が繋がったと後で思います。
タイトルはカタカナですが、英語表記は個人的に「Art (R)Ladz The Final」というちょっと変な感じで設定しています。元々「ファイン・アート・ザ・ファイナル」で考えていたのですが、美術は”Fine Art"(絵画や彫刻)だけじゃないとたきゅまるから指摘を食らい、大きく「アート」で括ってリネームしました。”本来の意味から極力かけ離さず”はプライオリティ高いんです。そこに”ラッド(Lad)=若者”と”ラッド(Rad)=素晴らしい、ヤバイ”の2つを掛け合わせ、日本語表記にすることでLとRを同一視する力業を可能にしましたというEngrish語法です。で、卒業ってことで「ザ・ファイナル」。そもそも日本だと”Radical”の略=「Rad」という言葉はそこまで浸透しておらず、むしろ”Rad”を由来に持っているバンド・RADWIMPSの方が有名な気はしてます。
振り返れば「ポップスがやりたい!」と息巻いてここまでやって来たクセして、「若者向けの曲」をほとんど作ってこなかったことに薄々気が付いた頃でした。さしずめクラブ寄りポップスはマニア受け、昭和歌謡はシニア受けというところでしょうか。そんな中でキャンパスライフをテーマにするという絶好の機会、ここぞとばかり「学生!若者!青春!」気分を爆発させてみましたが、いかがだったでしょうか?
軽音学部的なバイブスを出したかったこの曲ですが…まだまだ!もっと若者にウケるために乗るべきなのはSNS人気!SNSフレンドリー!!(→6.「#Instalude ~ゅうり★~」に続く)
メインボーカルとしてフィーチャーしたたきゅまるですが、歌の感触はよく、是非ともまた呼ばせてもらいたいと約束しています。
===試聴===
===歌詞===
理系を愛する女はリケジョ
歴史を愛する女は歴女
美術を愛する女は美女!って
どーしてこーはならないの?!
参考書にも異様がたたずむ
パブロ・ディエゴ(以下略)とキュビズム
キャンパスで光れわたしイズム!
ってアイデンティティクライシス中?!
(サッサッサ)
Oh Blah Blah Blur ぼやけた日常 描けずに
明日を迷う 白黒はキアロスクーロ
鬱と怠惰 焦燥エトセトラに
甘え溺れてく場合じゃない!
青年諸君、速攻でいこう 駆け巡れ情熱
隠されてる黄金比
デッドライン越えちゃいそうで 逼迫・気迫レリ-フ
ピンチ?ダ・ヴィンチだ?大ピンチだい、やーい!
デッサンから絶賛炎上 エスプリ感じてる
命張ってマスターピース
セピアな過去も全部 ここにある
咲かせファイン・アート・ザ・ファイナル!
邂逅 持つ者 走る閃光
接近注意 ハレーション 後光
”フォトショさえ使えない美大生(アナクロ)”って
どーして奴らウルサイの?!
隣の芝生でジェラジェラ濫用
RGB そりゃ三者三様
いつでも心にわたしイズム!
ってアイデンティティクライシス中?!
敬遠 犬猿
不格好?美的感覚の決定的相違
詫び?寂び? 痛いくらいに 迫る対立と軋轢
危機と疑念 混沌エトセトラが
のっぴきならない騒動を呼ぶ
学生諸君、協同・共闘! 先導する四人衆
レジスタンスのルネサンス
カーニング済 叫ぶ想い 特有の
ブライトトーンも暗いトーンもぶっ放して
信じるセンスと 触れぬマチエール
最後の審判へ
闇色の現在(いま)越え いざ革命
魅せろアート・ラッズ・ザ・ファイナル!
甘い、生半可な覚悟じゃここに立ってないんだ
お遊びノーセンキュー 妥協流されるものは去れ
夢と野望 青春エトセトラを
全て預け戦わなきゃ!
最後の一瞬まで!
青年諸君、戦士たちがアルプス越えて今
民衆を導く
”表現の自由のため”なんて野暮な動機じゃないよ?
足んないよ?不可能はないよ!
叶えるフォーヴィスムで 全部全部塗り替えてく
僕らは仲間だ
未来描くパレット 極彩色
最後はトライアンフ・ザ・ファイナル!
みんながアート・ラッズ・ザ・ファイナル!
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