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Stella Cadenza Vol.1全曲歌詞&解説4「デストロイ・ザ・×××」


Title: デストロイ・ザ・×××
読み:デストロイ・ザ・チョメチョメチョメ
Artist: MONOQ feat. Ryusei a.k.a. RIZARDI
Key: -
BPM: 145

<アレもぶっ壊す!コレもぶっ壊す!×××をぶっ壊す!>
 今になってこうやって書くと”×××”が固定されそうなんですが、”×××”は特定のナニかを指しているわけではありません。”壊す”ことが大事なのであって、”チョメチョメチョメ”は何でもいいことなんです。 
 
 大学系作曲サークル同士のよしみで2015年に偶然出会った男「MONOQ」について話をしなければ始まりません。あの時は数人で某所に集まって、それぞれが作った曲を流して紹介する時間だったのですが、とにかく彼の曲はフックに富んでいて、「おっ、これは!?」と強烈に感じさせるものでした。音作りを楽しみかつ貪欲に取り組んでいないと実現しないようなサウンドを次々に聴かせてくれたので、お近づきになろうと思って挨拶したら、なんと2学年下でした。なんやかんやあって親密になってきて、満を持して合作の申し出をしたらあっさり乗ってもらえたので、一発フリーキーなのをカマそうと意気込みました。それこそ「俺達2人が組んで、薄らヌルイ曲になる訳無えじゃん?」って勢いでした。
 彼の別名義として持っていた「デストロイ」という言葉を「名義の壁を壊そう」と解釈して、「RIZARDI」というもう一パターンのハードな自分をさらけ出すというコンセプトで動いています。作詞・作曲・編曲・歌唱すべて自分なのがデフォルトなんですが、この曲はMONOQにビートメイキングを任せており、私はラップのみという珍しい体制です。彼の好きな風のビートに乗りたいと頼むと、彼の回答は145BPMというなかなかのアップテンポ。さながらオランダのレーベル「Barong Family」のような野性味あふれる硬派なキックに合わせ、なかなかの早口でラップをスピットしていくのでした。「チョメチョメチョメ!」って叫ぶフックは我ながらなかなかオカシなもんだなって今更ながら実感してます。
 壊す壊す言ってますが、2人とも”創りたい”という欲望をアクセルベタ踏みで正面衝突させるよう仕向ける狙いがあったので、ただの言葉の綾でしかなかった「My creation is destructive / My destruction is creative」(俺の創造は破壊的 / 俺の破壊は創造的)に納得いくフシが出てきました。そこに「ぶち壊すことにルールは無い ルールが無けりゃ創る他無い」と畳みかけて、ほんのちょっとだけ「クリエイティブ・ライフ!」にかぶせた気がします。2バース目の終わりを「ワー」って締めたのは確かケンドリック・ラマーの「HUMBLE.」冒頭「Waaaaay (yeah, yeah!) 」あたりを思い出していました。
 
 創っているのに壊していると言えば、ブレイクビーツとかブレイクコアっていうジャンルはまさにそうだと思いますが、その辺はRIZARDIが気が向けばやります。

===試聴===



===歌詞===
My creation is destructive
My destruction is creative
My creation is destructive
My destruction is creative

Uh!
Star, Star, I got a star, 我がStella
「core」は付かねぇが垂れ流すTerror
Bring, Bring, Bring the noise, 見境ない
I jack, a Leonberger (K9)
ブッ壊してもブッ壊しても手を緩めなくて嫌われる
Ryusei a.k.a. RIZARDIがマイメンMONOQとここに来る
手始めにまずは名義の境界デストロイしてやったぜ (Boom)
明日には元の姿に戻る REDOする前のUNDO (トロワ!)
ぶっ飛びビートを打ち鳴らせば いざ覚醒せよ内なるシヴァ
地獄から来たBass Boooom! 塀を壊し反省文 (Yeah)
豆腐の角じゃねぇ コンクリートブロックの角でガン!
それより豆腐もブロックも壊す このLyrics(コトバ)=マシンガン
畢竟手段は選ばねぇ Six million ways to break down
マニュアルないならほらggrks Google, Yahoo!にBing (Click!)
Clack-Clack-Clack-Clack クラック・クラック 見切り発車でグッドラック!
オールグリーンと脳内ピンク 混ぜて創ろうヴァンタブラック!
サンプルなんでもカットアップ
ボツ曲なんでもブラッシュアップ
大ネタなんでもマッシュアップ
All fxxked up


ぶっ壊す!境界線
Break The Line! 容赦はせん
ぶっ壊す!色眼鏡
Break The Glasses! 慈悲などねえ
ぶっ壊す!境界線
Break The Line! 容赦はせん
ぶっ壊す!色眼鏡
Time To Death (Death!)
DeathDeathDeathDeathDeathDeathDeathDeath
DeathDeathDeathDeathDeathDeathDeathDeath…
Destroy!

★★
チョメ・チョメ・チョメ!チョメ・チョメ・チョメ!(Destroy!)×7
チョメ・チョメ・チョメ!デストロイ・ザ・×××!


時代なんて在り合わせの抱き合わせの
付け合わせの盛り合わせでできてんだって言ってんだ
い・ろ・は から も・せ・す(ん?)
ABC to the XYZ
右から左へ似てる服 LからRへ似てる音
新奇性のないシーンでもシーンとならないし
ムーブメントについてけないクリエイターを待つは死
革新的な芸術は大体 大多数は受容しない
感動的な魅せ方でMy Life 毎回でも主張したい
My creation is destructive
My destruction is creative
ぶち壊すことにルールは無い ルールが無けりゃ創る他無い
イケるならイケる所まで 堂々巡りの矛と盾
My creation is destructive
My destruction is creative
産みの苦しみで舵をとれ 行く手に迷えば神祈れ
創造・破壊は紙一重 Waaahh…

★★

======

 …せっかくなので、一部の言葉の意味も列挙します。

Stella:イタリア語等で「星」を指し、CDのタイトル「Stella Cadenza Vol.1」に合わせています。
Bring the noise, I jack, a Leonberger:Ryuseiのもう一つの顔・RIZARDIとして活動する際のサークル名「Noisejack Leonberger」です。
K9:イヌ科の動物を指す英単語「canine(ケーナイン)」に由来。実際アメリカの警察犬が「K9」と呼ばれることがあります。上述の「jack, a Leonberger」という部分には ”Jackal(ジャッカル)”という文字列が隠れていて、同じくイヌ科動物で掛かっています。
ブッ壊してもブッ壊しても~:ゲーム「ポケットモンスター サン・ムーン」に登場する悪の軍団のボス「グズマ」のセリフの引用。
※原文「ブッ壊してもブッ壊しても手を緩めなくて嫌われるグズマがここにいるぜ」
名義の境界:クレイジーでガチなダンスミュージックを作る「RIZARDI」と、ポップでキテレツな歌モノを展開する「Ryusei」という2つの名義に分かれた今の状態について、「ポール・エルスタックに洗脳された岡崎体育的な感じ」と本人談。ただこの曲においてはその境界が壊され、一つになってしまったという体です。
デストロイ:Ryusei a.k.a. RIZARDI”名義の境界”を壊したことを受けて。
シヴァ:ヒンドゥー教の神。「破壊」神であり「創造」神である。
豆腐の角:「豆腐の角に頭をぶつけて死ね」という常套句がベース。豆腐の角でやるくらいならコンクリートブロックの角の方が確実性が高いのかもしれないが、俺の手に掛かれば豆腐もコンクリートブロックもブッ壊すには手頃的な感じです。
Clack:クラックは本来英語で「Crack」であるところ、その直前のワード「Click」と合わせ「Click-Clack」とすることで、「カチャッカチャッ」という効果音を意味する。これは銃弾の装填を示すオノマトペなので、2行前の「マシンガン」との対比です。
ヴァンタブラック:グリーンとピンクを混ぜると補色関係で黒っぽくなるが、ヴァンタブラックは、カーボンナノチューブからできた”地球上で最も黒い”と称される物質。ただしピンクを使う地点で白色成分は多いので、実際に混ぜて出来るのはせいぜいグレー。
Death:カタカナで書けばDestroyの頭2文字は「デス」であることから。
産みの苦しみ~神祈れ:RIZARDIとしてやったラップ曲「Buy Buy(選択)」のリリック「主よ、人の産みの苦しみよ」を受けて。
舵をとれ:平沢進の楽曲タイトル。同氏が音楽を手掛けるTVアニメ「ベルセルク」劇中歌「BERSERK -Forces-」の原曲となった曲。1バース目の「UNDO」についても、「UNDOをどうぞ」をほんのり意識しています。



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