2人だけ

世界に2人しかいないみたいだね。
彼女はそう言った。本当に2人しかいなかったらどうだろう。
見つけられるだろうか。1人で見るこの星たちはどう映るのか。
こんなに輝く丸い月も、僕だけなら丸いなって感想。
2人でいる。その事実に付加価値がつく。
夜空でかくれんぼしても見つけられるよ。
金属探知機のように。それはもう必然であるかのように。
見つけられないように全力で隠れるよ。
彼女は笑いながら言った。子供のような瞳には、
広大な夜空と星たちが反射する。
あぁ、月も星も2倍に増えた。
彼女の瞳を通して見る月が美しい。
ただ君だけを。ただ愛して。

二人きり
幾多の星と
丸い月
夜空の果てと
君の瞳に