サステナブルとサステナぶる

私はコーヒーカスを生業としている。

いわゆるアップサイクルってやつだ。

そんなコーヒーカス市場はまだまだ黎明期。

『 コーヒーカス 再利用 企業 』で検索しても大した数が出てこない。

それゆえに 大小問わず様々な企業からコーヒーカスを活用したいとお問い合わせをいただく。

その際最初にいつも私はこう問う。
(図々しいのは承知の上で)

「本気でサステナブルなことしますか?
それとも、まずはサステナブルな実績が作れればそれで良いですか?」

90%以上の回答が後者である。

そりゃそうである。事業である以上採算がとれなければならない。
本気で今コーヒーカスをやってもゴールドラッシュなわけがない。

それならばとっくに市場は成熟し超大型資本主義ゲーマーに貪り尽くされている。

だから、現実的にサステナブルな感じが出せたらいい。というところに行き着く。

もっとも、担当者がサステナブルに心の底から本腰を入れたいわけではないのだろう。

もちろん個々人にも企業にもよるので一概には言えないが
あくまでも"仕事として"感が否めないのである。

ご無礼を承知を申し上げているのだが、これにはもちろん理由がある。

私が勤めているコーヒーショップでは使い捨てストローの削減に取り組んでいるのだが、その中心メンバーは本気でサステナブルな未来に向かって生きている。

目が違う。声が違う。

そこには打算も建前もない。

ただ目の前のこうした方がいいよね。ということを
淡々と実践する。そういう人なのだ。

ストローを100本、1000本削減したところで、地球に与える影響はたかが知れている。

でもそれでいい、そういう無垢で純粋な
サステナブルストレートがサステナブルをサステナブルたらしめる。

サステナブルかサステナぶる か
結果が同じであればどちらでも良いのかもしれない。

私はどちらも否定しない。

ただ、私たちが
本格的にストロー削減という取り組みに乗り出せたのは

このひとりのバリスタの小さな想いがあるということを忘れてはならない。

個の想いはやがて拡がり
少しずつムーブメントになっていく。

サステナぶるを冷笑する前に何かやってみるのはどうだろう。

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