移住のあれこれのお話⑧

物件は決まった。予算を考えると迷うことはないし、そもそも気に入った。

ローンというのをもちろん考えました。
これ、初めて不動産を買おうとする私は知らなかったのですが、他に購入希望の方がいると現金で買おうとする方が優先されるそうです。
ローンに審査が必要で、審査が終わるまで契約が進まないとかそういうことでもあるでしょう。

つまり、どうしても家計に貸した私の資産を現金化しなければならないということです。夫に話をして手続きを進めなければということです。

夫、彼はかなり癖のある奴です。
色々ありすぎて、その辺は悪口にならないようにまた別の機会にでもまとめようかと思いますが…
まず話をしたくても、人の話を聞くことが苦手というか、あまり好きでないというか、そういう人です。
食事も自室でパソコンとテレビに向き合って一人で取ります。
私が嫌いだからというわけではありません。大好きな餃子の日などは食べてすぐ自室に戻ります。子供達がいたとしてもです。

どうしようか作戦を考えました。よ~く考えました。が、それほど話し上手ではない私、大したことは浮かびません。彼のケチでひねくれやの性格が爆発しないよう、平常心で静かに話ができるようにするにはどうしたらいいか。
いや、全然わからんし。けど、やるしかないし。

*奴が好きなお刺身を用意する。→→→ 
  これで一つテーブルに着き、話は始められるだろう。

後は冷静に家計に貸していたお金を返してくれるように話し、それで買いたい物件があることに持っていくか…


夕飯時、刺身を取り分けていると、早速それを持って自室に籠ろうとする奴。
待て待てそうじゃない。食卓に座るんだ!
「ちょっと話があるのよ。座って」
と刺身の皿を持って歩きだしているのを引き留めました。
うむむ…これはもう一気に話すしかない。奴のプライドに配慮するとかそういうことに気を配ってる余裕が私にはない。

「実は今まで黙っていたんだけど、私家計に○○万貸しているんだ」
最初こんな風に切り出したと思う。けど詳細に覚えているかというと残念ながら覚えていない。
案の定すんなり受け入れられるわけもなかったが、アルバイトも決まっているし(クビにはなったけど、一時的にでも採用してもらったから購入に踏み切れたと思っている。感謝)割安で買える物件だから、とにかく返して欲しい。
私はそこに行きたいんだ!で通しました。ここ大事。

途中、実家の売却代金の振り込み記録を見せたり、以前のnoteの記事『家を出ることになったきっかけ』でお話したように、私学の学費を一生懸命捻出していた私に「何に使った!」と言い放った奴ですから一筋縄ではいきません。

べーべー泣きながらも、生命保険の契約者貸付の手続きを進めることと幾ばくかの仕送りをする約束を取り付けた私ですが、まだ安心できません。保険会社に電話してからの、届いた書類にサインしてもらうまでは、まだまだ心変わりすることが考えられるからです。


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