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遺失物確認通知書・キャッシュレスシステムの弊害

会社経営の傍ら、心理カウンセリング・コンサルタント講演・コンプライアンスに基づく講義なども行っています、りゅうこころです。ryukokoro

昨夜帰宅してみると地元の警察署から封書が届いていました。「あれ、何かしたっけ?いや、身に覚えばないし・・・高速道路でも法定速度は守っているし」なんて一瞬の内にモヤモヤと考えながら封書を開けると、

『遺失物確認通知書』たるものが入っていました。なんだろう?と思いながら見てみると、『あなたの財布が拾って貰えて警察に届いていますので取りに来てくださいね』という内容。

『え?財布ないの?』というのが正直な感想。私の財布は小銭入れの無い所謂「札入れ」で、キャッシュカードやら運転免許証やらクレジットカードまで薄い割には盛りだくさんの内容でお送りしています。『それが、え?日曜日に届けられている、今日は火曜日、え?』

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そうです。便利なキャッシュレス決済で日々過ごしている私は、お財布はセカンドバッグの中にあるものだとばかり思いこんでいたのです。急いでセカンドバッグを確認するも、当たり前にお財布はありません。もうパニックです、寝ていられる状況ではありません。現金30万近くとゴールドカード3枚、キャッシュカードも3枚、それに運転免許証と健康保険証と・・・

「一回落ち着こう」そう自分に言い聞かせ、深い呼吸をしたのちに正座してしばしの黙想の後、考えました。「遺失物確認通知書」にはこう記されていました。

【あなたの長財布が届けられています。内容は長財布他10点、〇〇警察にてお預かりしておりますので期日までに引き取りに来てください】と。

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ん?『長財布他10点』 そこで考えました。「まず、長財布でしょ?」

・ ゴールドカード3枚

・ 運転免許証

・ 健康保険証

・ 銀行キャッシュカード3枚

・ 心理カウンセラー身分証

・・・あと1点、なんだろう?まあとにもかくにも、現段階で財布が警察にあるという事はどなたか心の綺麗な優しい方が届けて下さったという事だから、不正使用される心配はないし、ここのところしばらく移動は公共交通機関だし、ひとまず安心。でも、あと1点が気になる私、調べても出てこずモヤモヤとした一夜を過ごしました。

そして今朝、タクシーに乗って警察署に遺失物受け取りに伺ったわけですが、当然のことながら『中身を確認してください』となるわけです。ゆびさし呼称で一緒に確認して戴きました、すごく可愛らしい婦警さんでしたw

「全部揃っていますか?」

「はい、全部揃っています、ありがとうございます。あの・・・9点は思いつくのですが、あと1点は何でしょうか?」

「お金です」

そう言うと婦警さんは金庫の中から封筒を出し、現金を出してくれました。

「このお財布は新幹線の中で見つかりました。新幹線には防犯カメラが付いていますので拾ってくださった方が、もし中身を抜き取ろうとしても全て録画されますので、その場合は被害届を出す事が出来ます。金額を確認っしてください。」

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「1・2・3・・・」一緒に数えてもらい、「30」まで無事に到達しました。

結果、何の被害もなく私が財布を無くした事すら忘れている状態で、財布は意に私の元に帰ってきました。

「ありがとうございます。届けてくださった方にお礼申し上げたいのですが、教えて戴けませんでしょうか?」

「拾得者はJR東日本です。『謝礼等は辞退します』と書いてありますので今度は落とされないように新幹線に乗られたら良いと思います」

なんと洒落の利いた素敵な婦警さんなのでしょう。深々とお辞儀をして会社に帰った私は考えました。

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(財布は常にセカンドバッグに入れてあるはずなのに、なんで新幹線の中にしたのだろう・・・ !! 思い出しました、横浜からの帰り道に散々お土産買い込んだはいいものの、お世話になっている方一人分のお土産が足りない事に気づき、車内販売で崎陽軒のシュウマイを買ったのです。そしてお土産は早々に袋にしまい、財布は・・・ひじ掛けの上にポンと置いた!)

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謎は解けました。親切に車掌さんに渡して戴けた方、それを受け取って名古屋駅交番に届けてくださった方、関わってくださった全ての人の優しさで私の財布は手元に帰ってきました。

JR東日本様にお礼の手紙を書きましたが、改めてここに関わってくださった全ての方々に感謝の意を込めて深く御礼申し上げたく、この記事を書いております。

せめてもの気持ちに・・・と名古屋駅前で行わていた「盲導犬育成募金」に僅かながら募金させていただきました。皆さんの善意に深く感謝いたします。ありがとうございました。

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そして今回の案件から得られた教訓は「キャッシュレス決済を便利に活用するのは良いが、ぞんざいな扱いをしていると大切なお財布が手元から転げ落ちてしまいますよ」という事でした。

「灯台下暗し」その言葉が頭に浮かんだ私は「盲導犬育成」の文字に寄付をしたのでした。

りゅうこころでした。ryukokoro


重度のうつ病を経験し、立ち直った今発信できることがあります。サポートして戴けましたら子供達の育成に使わせていただきます。どうぞよろしくお願い致します。