僕たちは救世主

街を脅かしていた新種の古龍を討伐して、僕は街を守った。日本のあちこちで僕と同じようにたくさんのハンターたちがそれぞれの世界で街を守っているのだろう。それだけじゃない。僕たちは今までにたくさんの街を、世界を、学園を救い、攫われた姫を取り戻してきた。僕たちは救世主なのだ。

目を閉じると様々な冒険の日々の思い出が駆け巡る。アレフガルドの闇を払い、クリスタルを守り、世界を貫く塔を踏破して神を破った。恐るべき敵たちとの戦い。魔王バラモス、大魔王ゾーマ、パラメキア皇帝、魔王ザンデと暗闇の雲、邪神サルーイン、大魔王クッパ、魔王ガノン、大魔王アスタロト、崩竜ウカムルバス、黒龍ミラボレアス、人理焼却式ゲーティア、Dr.ワイリー、Dr.エッグマン、Dr.デビル……そして名前も忘れてしまった恐るべき脅威たちを、僕たちは死闘の末に退けてきた。

所詮ゲーム、所詮架空の世界の出来事、所詮予め決められた予定調和の救世である。それでも確かに僕たちはこれまでに数多の世界を救ってきた。それは間違いないことなのだ。誇っていいことなのだ。何となく今日は元気がないなという時、落ち込んだ時、自分に自信が持てなくなった時、そんな時には自分が救ってきた世界のことを思うのもひとつの手かもしれない。僕たちは救世の勇者なのだ！

恐るべき爵銀龍メル・ゼナの脅威は去った。しかしおそらくこの先に待つだろう真の厄災を退けるべく、僕たちの冒険はまだまだ続く。今日も1日頑張りましょう。