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集中講義3日目メモ

時間非定常だったら(地磁気脈動)、空間非一様だったら(分極)。ヘッダー写真は、磁気嵐と似てるな…と思って。

7コマ目。地磁気脈動で診断。

アルベン波と磁気音波は、それぞれdivEの波動方程式とrotEの波動方程式と考えると、道筋が明瞭になる。ヘルムホルツの定理。電離圏では、それぞれ、発散電流と回転電流、ペダーソンとホールと関係する。

地上の磁力計では、歴史的に、10分単位から秒単位まで、5個くらいに分けて、周期的な変化を理論付けてきた。周期の短いものから、Pc1, 2, 3, 4, 5となっている。Pc5はケルビン・ヘルムホルツや、SCが対応する。Pc3はフォアショック、Pc1はEMIC、などなど。

磁力線共鳴はすごい。アルベンスピードの分母には質量密度が入っているので、固有振動から、磁気圏の密度を測定できる。そのように、地磁気脈動あるいはULFは、磁気圏を診断することに使われてきた。オーロラ爆発とともに中緯度に出るPi2は、寺田寅彦の時代から歴史がある。

速い変化と遅い変化とそれぞれ得意な磁力計がある。微分を測るサーチコイル磁力計は、ハイパスなので速い変化。フラックスゲートは遅い変化。磁場ベクトルの絶対値を測る磁力計も別にある。

さまざまな地磁気指数も、同様に歴史がある。仙台では女川の地磁気観測所。柿岡も世界的に有名。AEは高緯度の磁力計ネットワーク、Dstは中緯度のネットワークから作る指数で、それぞれオーロラジェット電流、リングカレントの良い指標となっている。さまざまな緯度の磁力計でのじょうらんレベルランキングを9段階でつけて世界的に平均したKp指数というのは1938年から使われている。物理的な意味は、AEやKpほど明瞭でないのと3時間値なので、専門家よりも応用研究あるいは一般向けの指数。

8コマ目。分極と二次電場。

電導度の高いチャンネルを考える。二次電場のホール電流が一次電場のペダーソンに足し算になる、カウリング効果。オーロラジェット電流や、赤道ジェット電流の主な原因。

中溝論文。電離圏に与える一次電流fac(R1系のみ)と、電離圏の分極で生じる二次電流facをスプリットして、電離圏のポテンシャルを解く。一次のfacが作るパターンは朝夕で対象なのに対して、電導度の勾配があるので、ホール電流がfacと閉じる効果、あるいは電離圏の分極で生じる二次電場が重要になり、朝夕で非対称なオレンジとバナナ、ターミネーターやオーロラオーバルなどで対流が特に歪む、など、より現実に近い対流パターンになる。

海老原論文。westward travelling surgeが西に動く理由は、サージヘッドのホール・分極や二次電場により、さらにfacを西へ呼び込むため、という時間発展のあるMHDシミュレーション結果。facによる電導度アップを逆にすると、東へ動く。

ホソカワ論文。脈動パッチ。オンの場所が秒単位で電導度が高くなる。その分極電場で予想されるプラズマのフローが観測されている。

この他にも、さまざまなオーロラ現象が、非一様電導度、分極、二次電場の影響を受けていることが、調べれば調べるほど、わかってきている。

9コマ目。巨大磁気嵐や極端宇宙天気。

xsw教科書1〜5章から抜粋して、巨大磁気嵐の話。頻度。巾乗分布は何か。

そのときの太陽風。フレア。太陽のコロナ質量放出。影響を受けるインフラ。通信。停電。

sepによる被ばくの研究。空気シャワー。月にいたら?火星にいたら?太陽活動と銀河宇宙線。

ベテルギウスが爆発したら?大量絶滅の可能性?


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