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歯を抜くぞってはなし

歯を抜きます。しかも2本。ゆくゆくさらに2本。計4本。

そんなんで歯医者に予約の電話したんですが、如何せん歯を抜いたのは親知らずくらい。その時の痛みと腫れを思い出すと心臓がキュッとするくらいには辛かった・・・。加えて永久歯にさよならを告げるという恐怖。調べるとこんなことも書いてあって余計に怖い。

専門家の見解では歯は1本100万円、口全体で3000万円くらいの価値があるといわれていますが、どんなにお金があっても、1度失ってしまった歯は元には戻せません。(知っていますか?歯の資産価値 わたなべ歯科クリニック)


電話口のスタッフさんに「結構腫れるものなのでしょうか」「熱とか出るんでしょうか」「結構痛いでしょうか」とか気づいたら連発してて。スタッフさんは「人それぞれですがおそらく大丈夫ですよ」って。その優しさ沁みる・・・。それに対して自分が繰り返す「そうですよね」はもはや相槌というより自分の心を落ち着かせるための呪文だ。はい、金曜日に抜きます。


そもそもなぜ抜くのかと言えば、ついに小金が溜まったので歯列矯正をしよう!っていう話。前歯から数えて4番目の歯を抜いて、3番の八重歯を移動させる。3年くらいの長い旅路らしい。歯を抜いたり装置を付けたりで、色々制約も出てくるようだ。とりあえず今のうちに好きなものを食べようとラーメンを食べまくっている。怖くてしばらく体重計に乗っていない。(え?いつものこと?)

しかし言い訳をさせて欲しい。これは装置を付けて物理的に食べづらくなるからとかいう理由だけではない。さよならを告げる4番の歯はもう二度と大好きなラーメンを味わうことができないからだ。というかこれから金曜日までに食べるものはどれも4番の歯にとって最後だ。

20年以上支えてくれた4番の歯。楽しい時も辛い時もずっと一緒だった。一緒にいろんなことを乗り越えてきた。言うべきは「さよなら」じゃない。「ありがとう」だ。

金曜日まで噛み締めながら好きなものを食べよう。4番の歯との思い出を噛み締めながら。いやこれからもずっと好きなものを食べよう。

4番の歯もきっとそう言ってくれるはずだ。




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