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【保育の楽しさ】が分からない新任の先生!辞める前に読んでみて~RyU先生の初年度の様子も交えて解説~

 はい、みなさんこんにちは!男性保育士のRyU先生です。今回のテーマは、はい【保育の楽しさ】について僕なりの回答をしていきたいと思います。

 このテーマね、本来だったら4月前にやっておくべきだったと、もの凄く反省しています。

 そうなんだよね、【保育の楽しさ】って学校でも保育園でも教えてくれないことで、最も大事にしたいことなんだよね。

 ってことで、ここだけのRyU先生の初年度の苦悩もひっそりとお伝えしながら、【保育の楽しさ】って何か?について解説していきます。さあ、いってみよう~。

<前置きに~保育の楽しさがまだ見えない新任さんへ~>

 保育士としての生活が始まって、もう1週間経ちましたね。思っていたのと違う?もう辞めたい?明日からまたあの生活になるなんて憂鬱?

 そうだよね。【保育の楽しさ】ってね、ハマるともう抜け出せないんだけど、すぐには見えないものなんです。

 まずは、やっぱり社会に出て初めてのことばかりに直面して辛い事の方が多いと思います。日々の業務をこなすのでいっぱいいっぱいになっちゃうよね。きっと新任の先生の多くの人が、あなたと同じくそう思っているんじゃないかな。勿論子ども達が可愛いっていうのは間違いないんだけどね。

 現場に入ってから痛い程に知るのは、保育士は子どもを見守る、関わるだけの仕事じゃない。という変えられない事実かなと思います。

 保育園内の掃除は勿論あるし、毎日の日誌や、すぐに期限が迫ってくる月案に行事計画書に児童票におたよりに・・・そこに更に日々の保育の準備なども時間をやり繰りしてこなしていかないといけない。

 それに職場には子ども達、保護者だけではなく同僚や、上司、事務員さんや看護師さん、給食の先生など人とのコミュニケーションを絶えず取らないといけない。こんなに仕事中ずっと人と接する仕事はそうそうありませんよね。

 ここまで大変だなんて学校でも教えてくれなかったと思いますし、きっとあなたを雇ってくれた保育園も面接の時にわざわざ、説明で「凄い忙しいよ」なんて教えてくれなかったよね。

 そうなんです。保育士は時間が凄く限られているのに、業務は山の様にあって大変な仕事なんです。

 この記事の公開日は日曜日なので、また明日からあの日々に戻ると思うと「なんで保育士になっちゃったんだろ・・・」、「こんなにハードだなんて知ってたら・・・」そう思っている人がいるかもしれないね。

 でも、そう思ってしまう自分を責める必要は無いって事だけはまず知っておいてね。

 だって、そう思う原因は単純に業務への慣れが不足していることや、そもそも業務量が多い仕事なのだというだけであって、決してあなたの実力不足でも、あなたが保育士に向いていないってことでもないから。

<RyU先生だって初年度は辞めたいと思ってたw>

 日々の業務に慣れるまで僕はどのくらいかかったかな。。。

 RyU先生が新卒で入った園はその年にオープンの園で、急造の書類の山と、全然足りない玩具や絵本、集団保育なんて初めての子どもばかりが0~4歳児さんの大半(初年度は5歳は受け入れていなかった)っていう、今考えてもかなりハードな環境でした。

 しかも、新卒が半分以上の中で、ベテランの先生は元々「公文の先生」や「フラワーアレンジメントの講師」だったり、もうね現場経験があるのが主任と当時3歳児を受け持っていた先生2人だけだったの。勿論みなさん保育士資格はもってたけどね。

 3人担任で18人の2歳児さんを受け持ったんだけど、もう4月は手探りだし、子ども達も集団生活に慣れていないしで正直ひっちゃかめっちゃか。一日の中で落ち着ける時間なんて一切なくて、ヘトヘトになって帰って眠って、また出勤。

 午睡の時間になる度に、就業後に、経験者の3歳児クラスの先生の所に駆けてってアドバイスをもらって、でも全然実力が足りないからせっかくのアドバイスもなかなか上手く生かすことができない。自分は保育士に向いてないんじゃないかって、何度思ったことか。「正直、保育園行きたくないな・・・」って思ったこと結構あるんですよ。

 けど、そんな状況の中でも子ども達って本当に楽しそうにしているわけ。こっちが目が回るように忙しい時でも「先生好き~」って駆け寄ってきてくれたり、全然整っていない遊びの環境の中でも自分で楽しいことを見つけて笑っている。

 保護者の方も多分言いたいこととか、要望とか沢山あったと思うんだけど、そんなのは口にしないし、顔にも出さず「先生達いつもありがとー、保育園楽しいって家で言ってますよ」って報告をしてくれる。

 子ども達の笑顔や温かい保護者の言葉に何度救われたことか・・・正直数え切れないほど助けられました。

 とはいえ、すぐに忙しない日々に慣れるわけもなく、更に運動会とか大きな行事が迫ってくると、余計に忙しくなる。

 2歳児クラスだからトイレトレーニングも真っ最中だし、そんな中で唐突に「英語遊び」とか途中から導入するし、ネイティブの日本語話せない先生入ってくるしw 園長先生(今は理事長)のことは今でも大好きなんだけど、さすがに英語の導入と、ネイティブの先生入れた時は「なんでやねん!」って思ったよね。

 結局、僕は英語もともと好きだったから積極的に活動に取り入れたし、ネイティブの先生もすごくフレンドリーで子ども達にも優しくてすぐ馴染んだんだけど。

 運動会が終わったと思ったら、ハロウィン、クリスマス、発表会・・・ちょっと待って、息つく間もない!なのに日常の業務は減ったりしないし、辛かったー。笑

<転機が訪れて、視界が開ける>

 きっと、あなたの身近な先輩保育士さん達もどこかで【保育の楽しさ】を実感する転機があったはずです。僕の中で転機となったのは8月に非正規で2歳児クラスに補助として入ってくれた先生の存在です。

 その先生は当時貴重な経験者で、しかも新卒の僕から見ても「この先生すごい保育者だ!」って、何気ない子どもとの関り方とか、頼んだ仕事の丁寧さや速さからビシビシ伝わってくるの。

 担任じゃなく補助だからって、全然主張しないのに、やって欲しいことをいつの間にかやってくれていて、子ども達を落ち着かせるのも本当に上手。それでいて僕達担任がやりたい保育に沿う様に、もの凄く配慮して補助の仕事を全うしてくれていました。

 その先生が入ってくれるようになってからは、3歳児の先生の負担も見ていて分かっていたし、その先生が崩れてしまうかもしれないから、同期の子と一緒にその補助の先生にどんどんアドバイスしてもらうようになりました。

 初めは「私は補助だから先生達のやりたいことをやって良いんだよ?」と言っていたのですが、めちゃくちゃしつこく僕らが聞くもんだから、折れてくれてアドバイスをしてくれるようになりました。

 そのアドバイスがまた凄い丁寧で、しかも活動の意図までしっかりと汲んでくれている。そこはそれまでアドバイスをもらっていた3歳児の先生も同じなんだけど、やっぱり実際にクラスを見ているから、更に具体的なアドバイスだったり、僕達を伸ばすための最低限のアドバイスだったりして、2人とも今でも尊敬している先生の一人です。

 ・・・と言った感じで、思い出話が長くなってしまったけれど、RyU先生がやっと心の余裕が持てるようになったのは9月とか10月くらいかな?

 半年経ってようやくですね。子ども達も保育園生活に慣れて随分と落ち着いてきて、僕らも段々とアドバイスしてもらったことを形にできるようになってきて、日々の業務も少しずつ効率的に終えることができるようになりました。

 そうすると、子どもの様子も以前より細かく見られるようになるし、パパママが送迎で疲れている時に声をかけてあげられるようになったり、先輩保育士の何気ない配慮が子ども達にとってすごく居心地の良い環境や雰囲気を作っていたことを知ったり。一気に視界が開けます。

<【保育の楽しさ】は本当は近くにずっとある物>

 なんでこんなにも長く思い出話をしたのかと言うと、【保育の楽しさ】は初めから手の届く場所にあったということを伝えたかったからなんです。今日々の業務が辛くて悩んでいる先生も、実はあなたの手の届く所に【保育の楽しさ】が溢れています。

 でも今は忙しさや疲れ、必死で視界が狭くなってしまっていて見えていないのです。それでも、日々の業務に慣れた頃に波が押し寄せるように一気に実感をする日が必ずきます。

 具体的に言っても言葉でしかないから、自身で感じることができるようになるまでは、頑張ってみて?と言いたい所なんだけど、それじゃあ記事として成立していないから、挙げていこう。

 本当は初日からだって近くにあった「子ども達の笑顔」、忙しさで見えなかった「子ども達の成長や発達」、支えてくれていた「保護者の温かさ」、一緒に悩める「同僚との時間」、学びに満ちた「先輩の指導」、何事にも挑戦させてくれた「園長先生の保育園や職員への愛情」、それに自分自身の「学びや発見」。

 環境によっては見えにくいものもあるかもしれないし、どの園にも平等にあるものだなんて綺麗事は言いません。【保育の楽しさ】も先生の数だけあって良いものですしね。

 ですが、日常の業務に慣れてきて、少しだけ落ち着いた時にこうした日々の中での「保育士ならではの楽しさ」というものが転がっていることは間違いないと言い切ることができます。

 もしも、今すぐに辞めたいと思っていても、もしかしたらRyU先生のように半年後には【保育の楽しさ】の魅力に取りつかれているかもしれない。その貴重な体験をすることなく、保育士を辞めてしまうのはとても勿体ないと思います。

 1月後か、半年後か、1年後かは分かりませんが、そんな【保育の楽しさ】も知った上でそれでも、日常の業務量や、労働環境、人間関係がどうしても耐えられないのであれば、身体を壊してまで続ける必要はないと個人的に思っています。

 幾らでもあなたの保育観に合う保育園はあるはずだから転職をするのも一つの方法ですし、もし保育そのものから離れることを選択したとしても、あなたが次に選ぶ仕事の中で保育士として培った物は必ず糧になります。

<まとめ>

 【保育の楽しさ】って実はすぐそばに溢れています。最初は日々の業務に必死で見えないだけ。あなただから感じられる楽しさもきっとあるはず。

 先輩保育士が悲しくなるのは【保育の楽しさ】を知ってもらう前に、辞めていってしまう先生がいることです。どうしてその日まで、支えてあげられなかったんだろう?もっと何かしてあげられることがあったかんじゃないな?居心地が悪かったのは自分のせいなんじゃないか?

 新卒の先生からすれば一応RyU先生も先輩保育士の一人になると思うので、やっぱりあなたが辞めてしまうのは淋しいです。もし、辞めるにしてもできれば【保育の楽しさ】を少しでも見つけてからにして欲しい。そう個人的には思っています。

 さあ、明日からも忙しない日々が始まります。でも、その日々の中にも必ず転がっているから、もう少しだけ子ども達の笑顔を原動力に頑張ってみてね。

 いつかこの記事を読んでくれた先生と一緒に保育できる日が来ると良いな。あなただけの大切な保育観は、子ども達はもちろん、先輩保育士にとっても掛け替えのない刺激になります。

 では、また学ぼうね!


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保育士りゅう先生

 保育士りゅう先生(「RyU先生」で子育てに関する記事の執筆を依頼を受けてしていました)

 保育現場で5年間正職員として働き、学生時代やライター活動時にも子どもとの関りがあるアルバイトをしていました。

 現在は現場を離れて、元々したかったママパパの心のケアや、保育士の心のケアをしていけるように自身のHP『保育士りゅう先生のあそびば!まなびば!』を作成・運営しています。

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