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NISA(つみたてNISA)とiDecoって必要?

 (※今回の記事は少しボリュームがあります。時間のある時に、じっくり読むことを推奨します。)
 みなさんこんばんは。
 今回は、よくお客様からご質問いただく「NISA(つみたてNISA)」と「iDeco」についての解説と、本当に必要なのか(向いている人または向かない人等)について記事を書いていこうと思います。

【結論:”私”はどちらもやりません】

 NISA(つみたてNISA)とiDecoは、少額投資商品です。やったからといって、正解や間違いもありません。が、結論から申し上げると、”私”はどちらもやらない(NISAは検討しても良いかもしれないが…)ですね。なぜならば、結局のところ大したお金は貯まらない点と、私は自分の資産はすべて自分で運用していきたいから(基本他人に任せたくない)というのが一番大きいからです(もちろん他にも理由はありますが)。
 まずは、そもそもNISA(つみたてNISA)とIDecoとはどういった制度なのか?改めて今一度、整理していきたいと思います。

【NISA(つみたてNISA)ってどんな制度なの?】

○NISA(つみたてNISA)について
 ざっくり言うと、”株の売り買いや配当金で得た利益に対して税金がかからない制度”です。ここでは、一般NISAとつみたNISAに分けて解説していきたいと思います。
 ◎一般NISAについて(特徴とメリット)
  一般NISAとは「少額投資非課税制度」ことです。この制度は、国が始め
 た制度で、日本国民が貯金ばかりして、投資をしてくれない…そういった
 状況のなかで、「あ!制度作ればいいんじゃね?」という思惑からできた
 制度です。(超ざっくり言うと)
  では、何故国民が投資しないと国としてはいけないのか?それは、お金
 が市場を回らないと、株価が上がらなかったり、市場にお金が行き渡らな
 かったりと、経済が活性化しないからです。
  現在の一般NISAについては法律で、”2014年から2023年までの
 間に、口座を開設し、国内に住む20歳以上であれば誰でも利用”
でき
 ます。また、2023年12月末まで株や投資信託の購入が可能です。
  口座の開設は金融機関や証券会社で開設可能です。通常、株式の売却利
 益や配当金は約20%の税金がかかりますが、一般NISAでの利益は非課税
 となります。
  た・だ・し!購入してから5年経過すると税金が普通にかかります(笑)

  また、1年間に購入できる金額は、120万円までとなりますので、こ
 こも注意が必要です。
・一般NISAの2つのデメリットについて
 では次に、一般NISAのデメリットについて挙げていきます。
 ①1人1しか口座は持てない
 ②損益通算ができない

 ①については、皆さんご理解できるかと思いますので、ここでは省きま
す。②の損益通算ができないについて少し解説してみます。
〇損益通算とは?
 例えば、銀行の通常口座を2つ持っていて、A口座で利益が出て、B口座で損失がでた場合、プラスマイナスすることができます。しかし、これが銀行口座(C口座)とNISA口座(D口座)を持っていた場合、銀行口座で利益が出て、NISA口座で損失がでた場合、銀行口座で税金がかかってしまいます。

【一般NISAに向いてる人は、株を長期で持てる人】

 逆に向いていない人は、短期間で株の売買をする人ですね。なぜならば、”1年間で購入できる金額は、120万円まで”だからですね。

【つみたてNISAってどんな制度?】

 一般NISAと区別するために、こちらもメリットとデメリットをしっかりと理解しましょう。
 ◎つみたてNISAについて(特徴とメリット)
  つみたてNISAの特徴は、
  ①年間投資限度額が40万円まで
  ②非課税の期間が20年間

  現在の法律では、つみたてNISA口座が開設できるのは、2037年ま
 で。投資を開始できるのも、2037年まで
です。
  た・だ・し!購入できるのは、国の厳しい基準を満たした「株式投資信
 託に限らる」という制限はあります。
 ここで、「投資信託ってなに?」という方に軽く触れてみます。ざっくり言うと、”資金運用のプロが、投資家からお金を集め、投資運用し運用の成果を投資家に分配するという制度です。
 ◎つみたてNISAの3つのデメリット
 つみたてNISAにもデメリットがあります。主には、
  ①一般NISAとつみたてNISAは併用できない(どちらか1つのみ)
  ②損益通算できない
  ③非課税期間があること

 ①と②はある程度ご理解できるかと思いますので、③について中心に解説します。
 例えば、つみたてNISAで40万円投資をしたとしましょう。投資信託の金額は変動するので…20年後の非課税終了期間に価格が20万円になっていたらどうなるでしょうか。勘の良い人なら、「放置していればまた価格が上がるかもしれないから、そのまま持っておく」と言うでしょう。しかし!つみたてNISAは、”それができない”のです。非課税期間が終わると、NISA口座課税口座に移管しなければなりません。その後、40万円に戻って売ったとしても、税金がかかってしまうので、結果”マイナス”で終わってしまいます…(´;ω;`)ウッ…。
 ちなみに。口座開設は一般NISAと同様に、金融機関や証券会社になります。

【つみたてNISAに向いている人は、株式投資をしたことがい人(初心者)や株について勉強したい人】

 老後資金等長期的に渡って貯めたい人や、株に詳しくない人や株につい
て勉強してみたい人向けですね。

【iDecoってどんな制度?】

 次に、最近よく耳にする「iDeco」について、解説していきます。こちらは、よくNISAと混同してしまうケースが多々見受けられますので、しっかりと整理していきましょう。
 ◎iDecoとは
  iDecoは「個人型確定拠出年金」といい、自分でやるかやらないかを決
 められる”私的年金制度”のことです。私的年金制度とは、毎月決めた掛け
 金をコツコツ積み立てて、運用した分のお金を将来受け取るという制度

 す。また、毎月の掛け金は制限があり、月5,000円~でかつ職種によっ
 て上限金額が決められています。①会社員:23,000円まで、②自営
 業:68,000円までとなります。そして、iDecoは用意された金融商品
 のなかから、自分で選ぶことができます。金融商品には、価格変動型と元
 本確保型と2種類
があります。価格変動型については、もちろん元本は保
 証されていません。そして、用意されている金融商品は会社で異なってい
 ます。
 では、メリットは何なのか?順番に見ていきましょう。
 ①掛け金が全額所得控除になる


  所得税や住民税は、所得控除を除いた「課税所得」から算出されます。
 そして、iDecoの掛け金は全額所得控除になるので、結果的に所得税と住
 民税が軽くなります。
 ②利息、利益が非課税

 通常、投資信託で運用した利益や定期預金から発生した利益は税金がかかりますが、iDecoの場合は、それが0(非課税)になります。

 ③お金を受け取る時も、大きな控除
  iDecoの場合、お金の受け取り方には3つあります。原則60歳から、
 (1)一時金(一括受け取り)、(2)年金(分割受け取り)、(3)(1)と(2)の併用です。各種所得控除の対象になり、(1)は退職所得
 控除の対象、(2)は公的年金控除の対象、(3)は(1)と(2)の併
 用
となります。

◎iDecoの3つのデメリット
 ここまではiDecoの良いところについて挙げてきましたが、もちろんデメリットもあります。順番に見ていきましょう。
 ①原則として60歳までお金をひきだすことができない
 こちらは、私がiDecoをやらない最大のデメリットです。なぜ60歳にならないとお金が引き出せないのか?それは、iDecoが”私的年金制度”だからです。
 ②iDecoは解約ができない
 こちらについては、厳しい条件をクリア出来れば解約はできますが、まぁ基本的に解約できないと思ってた方が良いでしょう。
 ③手数料がかかる
 iDecoの口座開設時や、給付金を受け取る際に手数料がかかります。また、毎月”口座管理手数料”がかかります。ちなみに、この手数料は金融機関によって異なるので、注意しましょう。

【iDecoに向かない人は、所得が低い人、所得控除が多い人、退職金を多くもらえる人】

 iDecoに関しては、逆に向いていない人の例をあげます。
 ①所得が低い人
 ②すでに所得控除が多い人(住宅ローン控除等)
 ③退職金を多くもらえる人

 ですね。
 まず、①に該当する人は向いていません。なぜならば、そもそも税金があまりかかっていなかったり(非課税とか)、所得控除を受けてもあまり意味がないですよね。また、カツカツの生活をしている人は毎月の掛け金をだすのも大変ですしね(;^_^A
 次に②に該当する人。例えば住宅ローン控除を受けている人。場合によっては、控除を最大限に活用できなくなるため、②に該当する人もあまり向いていないですね。
 そして最後に③。こちらは超絶難しい話になるのでざっくり言います。退職金とiDecoの一時金を同時に受け取った場合は、iDecoの所得控除と退職金の所得控除は合算できません。また、会社の勤続年数も絡んでくるので、詳しくは公式サイトを参照ください。

【まとめ:NISAとiDecoの違い(下記、表参照)】

 以上が、一般NISA、つみたてNISA、iDecoの概要になります。それぞれメリットやデメリットがありますが、自分に合っているのかを熟慮したうえで、”ご利用は計画的に(特にiDecoは解約できないので)”です。

~人生、楽して生きたいなら(”coffee break”)~

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