見出し画像

超陽キャ哲学を書評します。

結論から書きます。著書の主張されている論点、統合失調症的世界観は棄却すべきです。

超陽キャ哲学自体は哲学が好きな方のみならず一般大衆にも目の届く、新進気鋭の哲学だと私は考えています。しかし今のままでは、翻って、読者の生活を狂わせかねない悪書と言えるでしょう。

本書を要約します。

同書は現代人が悩み苦しんでいる原因は、先天的に陽キャである人間が後天的に陰キャの役割を与えられたからであることから、方法論的に、陽キャを取り戻すことが出来ると著者は看破しています。人類史、政治哲学、経済学、テクノロジー、生物学、心理学、その他、多角的な切り口から簡潔に根拠を示し、陽キャ陰キャの区別を明確に定義することで、読者層問わず普遍的な方法論で陽キャへ導く超陽キャ哲学は、既存哲学を乗り越えた新しい哲学であると著者は主張します。

私は、同書の内容に概ね同意しています。真剣に読破した読者は、その後、陰キャ的な立ち振る舞いは避けるようになり、そして狂ったように創作活動に勤しむようになるでしょう。

しかし、第三章、陽キャ哲学基礎編第一項「統合失調症的世界観」で、統合失調症患者にある「妄想着想」を肯定し、陰謀論的教祖を崇め奉るべきであると著者は主張しています。

反論します。例えば、アイドルが愛嬌を振りまく行為は、貴方のことが好きである証拠にはなりません。常識です。これを理解出来ないのが「妄想着想」の定義と言えるでしょう。

告白程度なら大した話ではありませんが、これが言葉ではなく行動に出た場合が危険です。ストーカー、レイプ等に走る可能性があります。陽キャの本質的な概念は能動性であり、統合失調症的陽キャを認めた場合、性加害は能動性の部分集合になります。

性加害は許されない行為です。

依って、統合失調症的世界観は棄却するべきだと私は考えています。

最後に、私は既に同書を友人2人に紹介しました。理由は簡単です。彼等を信頼しているからです。

前回のnoteに、今回のnoteを補足として載せることで、超陽キャ哲学の書評とさせてください。

以上です。最後までご拝読いただき、有難う御座いました。