2020年サッカーノートNo.10 ドルトムントvsウニオン・ベルリン ~~

スタッツ

スタッツ

スタメン&ベンチ

スタメン

ベンチ

前半

ウニオンベルリンは前節は3-4-1-2でアウクスブルクに完勝。
3-4-2-1と3-4-1-2の併用だったが、この日は
お互いに3-4-2-1のミラーとなった。
ドルトムントはついにハーランドが先発。
その代わりにアザール弟がベンチに。

ウニオンベルリンの前ハメ

ウニオンベルリンが撤退、ブロックを作ってゴールレスの時間を長く作るのか前から積極的に嵌めていくのか。
というのがポイントだったと思う。
ウニオンベルリンが選んだのは前から嵌めること。
たぶん、3-4-2-1のミラーになる事を見込んで嵌めていく決断をしたんだと思う。
ドルトムントの3バックでビルドアップをちゃんと出来るのはフンメルスだけなので、嵌められると思ったのだと思う。

ウニオンベルリンの前ハメ

立ち上がり10分は上記の対面で嵌めていく形でウニオンベルリンがドルトムントを押し込んだ。
そして、このゲームのスタッツはデュエル勝率はウニオンベルリンが勝っていたので選択は間違いじゃないとは思う。

準備していた可変ビルドアップ

さて、このゲームは前回対戦時と同じで難しくなるのかなと思ったが
10分から可変ビルドアップに変更。
ファブレは珍しく可変ビルドアップの形を準備していた。

ドルトムントの前プレス回避

対面志向の強いウニオンベルリンに対してドルトムントは
LWBのゲレイロをLSBに落とし、RCBのピシュチェクをRSBに。
RWBのハキミがRSHになる。
で、LSTのロイスとRSTのサンチョがポジションをチェンジ。
ロイスがトップ下にサンチョがLWGに変化し
4-2-3-1の変更しギャップを作る。
これによって余裕を持ってビルドアップ出来るようになった。
さらに特徴的だったのは左サイド。

ドルトムントの攻撃

左SBになったゲレイロがHSに入ることで、3vs2を作る。
ここの数的有利からサンチョで殴るとかハーランドがスペースに走り込むとかバリエーションある攻撃が出来るようになった。
右はピシュチェクがゲレイロ役が出来ないのでロイスがサポート。
RWBのLWBの1vs1を作りそこでハキミの突破に全ぶりする。みたいな形だった。
実際にこれをウニオンベルリンが受ける事は出来ずに13分18分と連続得点に繋がった

悪癖

可変システムはウニオンベルリンには想定外で受け手は無かった。
このまま続ければ前半でゲームを終わらせる事が出来たはずだった。
しかしながら、ドルトムントは2点リードで緩む。
丁寧にサイドから運べば受け手はないのに、中央に拘る。
中央は受け手があるウニオンベルリン。したがってヴィツェルの縦パスがひっかかりカウンターの形が多くなる。
そうやって保持する時間が少なくなると5-4-1の時間が多くなり
後ろに重く攻撃できず押し込まれ時間帯が多くなってしまった。
無失点で耐えられたから良いが、ここで失点すると余裕が無くなり
同点までもってかれるのが今年のドルトムント。
3-0でゲームを終わらせてやるならいいが、まだゲームは終わってない2-0でやるのは個人的には納得いかない。

後半

とにかくドルトムントは次の1点を決めてゲームを終わらせる事。
ウニオンベルリンは自分たちでの解決策はない。
敵は自分たち。

謎の3バックでのビルドアップ

しかし、後半の入り方はとても謎で理解出来なかった。
何故か可変4バックをやらない。
3バックでのビルドアップを選択。
これでウニオンベルリンは前ハメが出来るようになって息を吹き返した。
60分まではウニオンベルリンの時間でほぼハーフコートゲームになった。
これはある意味当たり前でこの結果はわかってるはずなのだけれど
なぜこの方法を選択したのかとても謎。
とにかく耐えるしかない時間だった。

5バックとロングカウンター。

無失点で耐えているもののこのままでどうにもならないドルトムントが先に動く。
ハキミに代えてザガドゥ投入。
ザガドゥがRCBに。ピシュチェクがRWBに。代わったハキミは不満そう。
これで守備の強度を増す。ここまで苦し紛れのクリアが多かったドルトムントがちゃんと跳ね返し攻撃につなげれるようになる。
そうなると、前3人でのカウンターで完結する事が出来るようになっていった。
このロングカウンターを止める方法はウニオンベルリンには無く、
68分ロングカウンターからハーランドがGKに倒されPK獲得。
このPKをロイスが決めてゲームを終わらせる3点目をゲット。
これで、心が折れたウニオンベルリンは2分後にヴィツェルが4点目。
ドルトムントショーの締め括りはハーランドがこの日もドッペルパックで〆て5-0の完勝となった。

最後に

不満はたくさんあるけれど、終わってみれば5-0。
これで3試合連続の5得点。
その先頭にたっているのはハーランド。
3試合でハットトリック、ドッペルパック、ドッペルパックの7得点。
ちょっとおかしい。
こんな完成された19歳初めて見る。メッシだってこんなに完成されてなかったと思う。
シュートうまくて初速がめちゃくちゃ速くて強くて高い。
そして、何より真面目で頭が良くて判断も速くて、
FWに必要なものはすべてそろっているのが本当に恐ろしい…
20-21年シーズン終了後に有効になるバイアウトが設定されていて、
(金額は非公表)21年終了後に移籍はほぼ確定している。
彼は次どこを選択するのか。それがもう楽しみである。そんな試合であった。

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