第六章 親に報告
前回の堕胎から数か月後に、またも妊娠しました。
今回は、まじめに結婚を考えました。
相手の両親から言われていた、「責任」はもちろん、
自分自身も家庭というものを持ちたい願望があったので。
しかし、自分には前科があります。
相手のご両親に
「1回目はともかく、2回目とは学習せんのか!」
と、怒られると思った自分は彼女に、
「妊娠の報告は、同棲や挨拶ができてから報告してもらえないだろうか」
と、相談しました。
相手の親に「計画性の無い男」と思われたくなかった自分はまたもや、
必死に隠そうとしたんですね。
あと、自分は「つわりの辛さ」を非常に舐めてました。
「つわりは知っている。けど、理解してあげれない。」
男性である以上どうしようもできないんですが、
自分はほんとに甘かったと思います。
自分の彼女は、「つわり」が非常にきついタイプだったようで、
「隠し通せない。無理。辛すぎる。」
そう言われた自分は、相手の両親に殴られる覚悟を決め、
相手の実家のとある県まで向かいました。
片道は400㎞だったと思います。
仕事終わりにそのまま向かったので、体力的にはきつかったですが、
自分は覚悟を決めていたので、淡々と高速を進みました。
道中に向こうの両親に、
「娘さんのことでお話があります。
急にお伺いすることになり申し訳ありません。
お時間ができるまで待たせて頂きますので、
お話しさせていただけますでしょうか。」
と、メールしました。
たまたま、その日はお休みの日だったらしく、
朝の9時からお話しできることになりました。
ご両親は比較的に温厚な方達だったのすが、
少し、考えに癖のある人たちでした。
「私の所は娘二人で、跡取りがいないんです。
だから、養子になる事を考えてもらえることは可能ですか?」
私は唖然としました。
そのことを仰られたのは母親の方だったんですが、
家業があるわけでもない方でそんなことをいう人がいるんだ・・・
私はその時そう思いました。
実はさきにはお姉さんがいて、結婚されているんですが、
旦那さんの両親にもそのようなことを話されたそうです。
結果としては、うやむやにされたそうですが・・・
それで、私はハッとしました。
「さきもそういえば同じようなこと言ってたな・・・」
そうなんです。「事実婚」を提案してきたことがあったんです。
今でも少し社会問題で取り上げられているいわゆる「夫婦別姓問題」です。
理由は、本人曰く「苗字が気に入ってる」からだそうですが、
税金や、子供の両親の名前を書くところが別々だと問題もあるなど、
メリットがあまりにも少ない。逆にデメリットしか今の時代はない。
そう、話をして納得させましたが、
この思想は、母親から来てるんだなと確信した瞬間でもありました。
母親の養子の件は「両親に相談してください。ですが、私は反対です。」
とお答えをしました。
その後、「住むところはryu1君のご実家の近くで、考えてもらえませんか?」や、
「可能であれば、出勤だけでも送って行ってあげてほしい」
など、伝えられました。
それに関しては自分はそのつもりだったので、
快くお受けしますと返答しました。
ですが、このご両親との話し合いですら、
今現在の問題につながるきっかけになってたんだと思います。
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