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【stand.fm音声配信“上海生活のリアル”】AI産業が2030年に全領域で世界ナンバーワンに?

2021年7月23日から26日にわたって、R(アール)が寺子屋LIVEで音声配信をした「AI産業」について、文字起こししたノートをシェアいたします。あえて記事のまとめは行いません。みなさんと一緒にタイトルの問いの答えを考えたいです。

箇条書きで読みにくいところもあると思いますが、ご了承いただければと思います。また、ご意見ご感想及びスキをいただけると励みになります!

文字にすると非常に無味乾燥な印象を受けますね。stand.fmの寺子屋LIVEではR(アール)の実体験をもとに補足説明しておりますし、以下のノート以外の情報もお話ししております。ご興味ある方は、音声配信もお楽しみください。

第1話:政策と目標

・この記事でのAIの定義
「言語の理解や問題解決などの知的行動を人間に代わってコンピューターに行われる技術」

・AI活用の例
クルマの自動運転、工場の連続稼働や物流の最適化、災害対策やまちづくり、
AlphaGoはGoogleのAI棋士で2017年に中国トップ棋士に勝利し、引退した

・中国がAIに注目した時期と政策
中国では2010年頃からAI関連技術に注目、家電、IT企業のIoTの研究に着手しはじめた。さらに「中国製造2025」で「インターネットプラス、ビッグデータ」を中心とする関連政策が取り上げられた。

・中国のAIの成果
「中国AI発展報告(2018)」によれば97-2017年の間、中国のAI関連論文数と被引用数は世界トップであり、特許申請でもアメリカを超えたとされる。

・AI産業の3段階目標
2017年「AI産業発展計画」を打ち出し、スマート製造、クラウドコンピューター、情報セキュリティが研究開発の重点となった。そこにはAI産業発展のプロセスが3つの段階によって描かれている。

<3段階目標>
第1段階: 2020年
中国AI技術が世界水準に達し、新たな経済の成長エンジンとなる

第2段階:2025年
AI基礎理論のブレークスルーを実現し、一部の分野で中国のAI技術・応用が世界をリード

第3段階:2030年
中国AI総合力が世界のトップ水準となり、AI産業は170兆円規模に達し、経済強国を支える基盤となる

・2017年末「次世代AI産業発展の3年計画(工信部)」以下の領域での実現;
<8大領域>
①ICV 
②ロボット
③ドローン
④医療画像診断システム
⑤動画画像診断認識
⑥音声通信
⑦翻訳システム
⑧システム家電

<スマート製造分野での導入>
①工場
②物流自動化・無人化
③設備遠隔運営・連続生産
④品質モニタリング
⑤トラブル予防 など

<スマート製造をサポートするシステム設備分野での導入>
①業界職業訓練のデータベース
②業界基準のテストシステム
③ネットワークセキュリティシステム など

第2話:AI産業発展のキーポイント

・AI産業発展の目的(前話のリピート)
スマートカー、コミュニケーションロボット、ドローン(DJI)など8領域のハイテク製品を育成する

・AIのキーポイントは?
1. 中国AIチップ企業の育成:画像認識、音声認識の演算処理に欠かせない。

2018年世界AIチップ企業ランキングTOP24
上位は米国企業
1位 Nvidia
2位.  Intel
3位 IBM
4位 Google
5位 Apple
6位 AMD,
7位 ARM/SoftBank
7位 Qualcomm (ARM/SoftBankと同位)

韓国もSamsungが9位

中国のTOP24入り企業
11位 Huawei(ファーウェイ)
14位 MediaTek
20位 Rockchip
21位 Verisilicon
23位 Cambricon
24位 Horicon Robotics

*AIの大きな課題:中国半導体の国産化率10%

2. AI関連人材の育成
人材人数のデータ(2018年データ) 
1位 米国 28,536名
2位 中国 18,252名

*AIの大きな課題:海外での経験を積んだ人材が不足

3. 理論研究において中国の公的研究機関や国内企業の国際的な影響力が向上すること
AIに関する論文の質及び影響力を反映する被引用件数(2018年データ)
1位 中国 369,588件
2位 米国 327034件

但し、世界TOP20の研究機関にランクインしている中国機関は以下の2機関のみ
3位 中国科学院
9位 清華大学  

*AIの大きな課題:研究機関の不足

・AI企業数の比較(2018年)
中国 3341
米国 5567 

・中国の強いAI事業分野
コンピュータービジョン(コンピュータによる視覚)
ロボット
自動音声
自動運転

・2019年世界AIベンチャー企業TOP100入りした主な中国企業
SenseTime
Face++
PONYCAR など6社

第3話:AI分野のリーディングカンパニーの台頭

・BATと関係
Baidu、Alibaba、Tencent、いわゆるBATは、海外を含むAI関連企業、約60社に投資、技術力を持つユニコーン企業(評価額10億ドル以上の非上場、設立10年以内のベンチャー)の大半を傘下に収めた。具体的な企業のリストは下記↓

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出典:“2030中国自動車強国への戦略“(湯進)

・その他の中国のAI企業(BAT以外)
iFLYTEK:
分野:音声認識、音声合成技術
1999年設立、中国科学技術大学初のベンチャー。スマホ、自動運転車などに応用、中国音声認識市場でシェア70%以上

SenseTime: 
分野:画像認識(ホンダと共同開発)
2014年創業、ディープラーニング技術を活用した画像認識分野で優れた技術を持つ。スマホや自撮りアプリに同社の顔認識機能が採用エヌビディアやクアルコムとも提携。
AIチップの開発や移動体認識技術を用いた自動運転技術の開発を行なっている。

・寡占状態を防ぐ対策
政府「AIオープンイノベーションプラットフォーム」を構築、ベンチャーの参入阻害にならないように下記の会社の技術を公開することを指導している。

Baidu:自動運転
Alibaba Cloud:都市ブレーン(スマートシティ)
Tencent:医療画像認識
IFLYTEK:スマート音声認識
SenseTime: 顔認識

参考資料;

多くのインタネットを参考にしましたが、記録していません。「デジタル人民元」の回より公開いたします。ご了承ください。

参考文献;


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