見出し画像

廃校オフィス指定管理1年目の振り返り

 ※五城目町地域活性化支援センター運営協議会に向けて書いたメモです。

 運営協議会へお越しいただきありがとうございます!運営協議会は馬場目ベースの運営を円滑に、かつ地域と連携して魅力的にするための意見交換を集める会です。私はご参加いただくみなさまと馬場目ベースで一緒に取り組めるチームになりたい、そんな協議会にしたいと思います。
 話し合いをはじめるにあたり、私たちドチャベンジャーズが馬場目ベースの指定管理に取り組んできた内容などの事前情報をまとめました。この内容をもとに意見交流をさせてください。

指定管理について
一般的な指定管理の目的は、

「住民ニーズの多様化に対し、効果的・効率的に対応するためには民間のノウハウの活用が有効である」

ということで、ドチャベンジャーズが指定管理になったので今年度は以下に取り組みました。

・利便性の向上のために、会場利用手続きの簡易化
・業務改善のために、書類整備、物品の整理
・設備維持のために、業者選定

 設備に関しては、築20年の建物のため地下タンクの不具合による灯油ストーブ故障、防火扉の故障、暴風による雨漏りなど老朽化に伴ってのトラブルが発生しています。可能な限りメンテナンスしながら馬場目ベースを快適に利用できるように機能の維持に取り組みます。
 また、視察やイベントのときに、駐車場が不足することが多々あります。より安全に、かつたくさんの人にお越しいただけるよう、来年度は駐車場の拡張工事を予定しています。
 今年は初年度でもあり、施設維持のために業者とのやり取りと、経理、利用状況の整理など日常業務の理解で手がいっぱいで、気づいたことから1つ1つ対応してきました。次年度は、より効率的にかつ利便性を高めるための施策を、社員みんなで考えて知見を蓄積することを目指していきます。

ドチャベンジャーズが指定管理を受けた理由
今も保健室の上に掲げられている、旧馬場目小学校に掲げられていた学校の標語をご存知でしょうか?

「一人ひとりが主人公になる」

 ドチャベンジャーズは設立の際にこの標語を基本理念として引き継ぐことにしました。この場所で立ち上がったドチャベンジャーズが目指すのは、一人ひとりがその人らしく生きる社会です。

 馬場目ベースに期待される役割は、「起業やコミュニティ活動などを実施する事業者を支援すること」です。ドチャベンジャーズは馬場目ベースを通して、建物がもつ役割を担い、私たちの理念を実践していく実験的な機会として指定管理を受けています

主人公という言葉について

 私たちは「主人公」という言葉を大切にしています。この言葉は禅僧の瑞巌和尚に由来しています。

 瑞巌和尚という方は、毎日自分自身に向かって「主人公」と呼びかけ、また自分で「ハイ」と返事をしていました。「はっきりと目を醒ましているか」「ハイ」「これから先も人に騙されなさんなや」「ハイ、ハイ」といって、毎日ひとり言をいっておられたというのです。(『無門関』第十二則)

 常に社会にさらされ、本当の自分を見失いがちな世の中で、主体的に生きる私をはっきりと自覚するために、自らに問いかける言葉が”主人公”でした。すなわち、「私が私を生きること」が、この言葉に込められた意味だと思います。
 ドチャベンジャーズの語源は、地域に根ざした挑戦をする人を応援するドチャベンからきています。私たちが挑戦を応援する理由は、一人一人が本当の私を生きることを支援し、すべてのものに束縛されず自由自在でいれることを許容できる地域になることを目指しているからです。

数多くの主人公を輩出し、支援してきた馬場目ベースで、新たな主人公をはぐくむ場として運営していきます


馬場目ベースの役割
馬場目ベースは元々小学校であり、学びの場。新しいアイデアを生む場所として「実験的」「即興的」なことが起きる研究室であるラボ、異文化の交流地点であるハブ、そしてビジネスだけでなく様々な実験を行う拠点であることを目指しています。
また、この町の“次世代への投資”として、すべてのこどもが主人公になり、自信をもって夢を追いかける勇気を持てるようになる場所でありたい。陶芸、演劇、音楽など幅広い芸術に触れられる“アートセンター”のような拠点でありたいと願っています。
※アートセンター:すべてのこどもたちに開かれた場所で、表現活動を通して自己肯定感の向上を促すための場。

今後の予定
・学びの場として
 大学生のインターンシップの受け入れ、ビジネスアイデアを考え商品を作り朝市plusで販売する“ミニドチャベン”、秋田弁を専門家と一緒に学ぶ“秋田弁講座ラジオ”などの企画を予定しています。

・異文化の交流地点として
 昨年に続き、町外と町内の人がつながるきっかけを創る関係人口事業、地域おこし協力隊向け研修、定期的に町外の方も招いて行う定例のランチカレー会など、町内と町外の人の関係を深める“血行促進”のような活動に取り組みます。

・子供が主人公として夢をもつため
 海外にいく、先進事例を見に行くなど、こどもたちが興味あることにチャレンジするための資金を提供する“ドチャベンジャーズこども基金”の立ち上げ。こどもが放課後、ゆるく集まって露店をつくったり、写真をとったり、動画配信を学ぶなどの“こどもとあそ部”を、秋田公立美術大学と連携して実施予定です。

代表の想い
 最後にドチャベンジャーズの代表としての想いをお伝えします。
 指定管理1年目は、初年度は右も左もわからないなかのスタートでした。ババメベースの役割がわからず、移住定住・起業家支援の事業を必死にこなすので精一杯で、どこに向かうべきなのかわからず迷っていました。でも、時間が経ちたくさんの人との会話や地域のワークショップを通して役割が見えてきました。
 「世界で一番こどもが育つ町」に向けて、地域に新たな動きを生み出すための“ゆらぎ”の震源地に、馬場目ベースがなるよう、2年目はドチャベンジャーズとして、そして私として“主人公になる”ために仕掛ける1年にしたいと思います。

あなたも変わりものね!サポートは町のこどもたちの探究心を育むものに使います。ありがとう!