あなたの売り物は「誰」のため?〜MYT思考で買い手を徹底分析〜

こんにちは。だいしです。

今回は、物が溢れ、インターネットからあらゆる商品にリーチできる現代において、お客様を惹きつける商品の「売り方」を共有していきます。

一般的な「売り方」に関する話には「相手にYESを言わせる営業トーク」や「心理学を使った価格交渉法」等がありますが、本記事では上記のような「交渉」の前段階の「買い手選び」に焦点を絞ります。

私が「買い手選び」に特化する理由は以下の3つです。
・大手との価格競争に巻き込まれないポジションを取れるため。
・突出した営業スキルに頼らずとも、需要を生み出せるため。
・自社商品を改良せず(改良・改善の意識は必要ですが)商品を売るため。

つまり、
正しい買い手選びができれば、ゴリゴリの営業スキルやITスキルが無くとも自社商品を差別化し、売ることができます。

正しい買い手選びは以下3ステップです。
・今の買い手は誰か?(360度分析)
・隠れていた買い手を見つける(MYT思考)
・隠れていた買い手を引き寄せる(「無料」の魔力)

今の買い手は誰か?(360度分析)

早速ですが、質問です。目を閉じてイメージしてみてください。
今、あなたは、「誰」に商品を売っていますか?

イメージした買い手のプロフィールを書き出して、どんな人なのか把握しましょう。プロフィール項目は、以下を参考にしてください。

趣味・性別・年代・性格・所得・外見・人間関係・仕事・ルーティン

隠れていた買い手を見つける

あなたがいつも商品を売っている「あの人」以外にも、あなたの商品を欲しいと思っている人はいます。隠れているだけで、見つけてあげればいいのです。

ポイントは3つです。

①プロフィール項目の逆転
前章で書いた、プロフィール項目を逆転して新たな買い手を探します。

エステサロン例に考えていきましょう。
エステサロンの来店客は女性がメインです。(項目:性別)
ここで、逆転の発想をすると「男性向けエステサロンはどうだろうか?」と思いつきます。エステに通う動機は様々ですが、メンズエステ需要は拡大しつつあり、SNS上の広告も増えています。

このように、プロフィール項目の逆転から新たな概念を生み出すことで、商品を変えずに新たな買い手を作り出すのです。

②MYTシンキング
普段私たちは、自分が思っていること=他人が思っていること と無意識に考えてしまいがちです。その結果、商品・サービスの押し売りになってしまい、購買意欲を下げてしまうことになります。その商品が、あなたは「買うべき」と思っていても、相手の「買いたい」思いが無ければ、売れることはありません。相手の心の声に耳を澄ませ、相手仕様に売り方をアレンジすることが不可欠なのです。そんな時に「MYTシンキンング」が活躍します。

MYTシンキングは、Me(私の考え) You(他者の考え) They(世間の考え)の考えを言語化します。

オンラインサロンの運営を例にとって、MYTシンキングを使っていきます。

Me(私の考え)
授業料が高い/内容に不満/人の採用したい 
You(他者の考え)
人と繋がりたい/隙間時間を活用したい/起業したい
They(世間の考え)
終身雇用の崩壊/国別生産性ワースト/IT人材の不足

周囲の意見に耳を傾けると自分の考えとは全く違うニーズがあることに気が付けます。そのニーズを一つずつ満たすことで付加価値が生まれ、売れる商品・サービスとなっていくのです。


③To B or To Cの両面からニーズを生み出す
今、あなたの売っている商品・サービスはTo B or To Cどちらですか?両面からニーズを生み出せば、多くの競合との競争を回避できます。。

今回は文房具屋を例に考えてみましょう。
一般的な文房具屋はTo Cであるとイメージできます。そこで、「To Bだったら?」と逆転の発想をしてみましょう。
学校の近くの、古い文房具屋が生き残っているのは、学生向けの販売による収益ではなく、近くの学校と提携をして継続的な収益を得ているからなのです。

対象の買い手を引き寄せる(無料の魔力)

前章までは、「買い手の選び方」に焦点をあてていましたが、本章では選んだ買い手を引き寄せる「無料の魔力」について共有していきます。
皆さんも当初、買う予定ではなかった物でも「無料」であることが分かると「なになにとりあえずもらっておこか」と経験しているはずです。つまり「無料の魔力」は誰にでも通用しうる汎用性の高いテクニックと言えます。

とは言え、〇〇%OFFセールの方が売上を保ちつつ、多くの人にアプローチできるのでは?という声もあるので、1万円の商品を売る時を例に考えてみましょう。

以下の①と②では、集客効果が全く違います。
どちらが「買ってみようかな」と思う人が多いでしょうか?

①今なら、「50%」OFFですよー
②今なら、2人に1人「無料」ですよー

②の集客効果は無料の魔力を使っており、集客効果も①と比べ3倍違います。
集客効果も大事な要素ですが、注目していただきたいのは、この施策の売上がどちらも同じであることです。

上の例で、AさんとBさんが商品を購入した場合の売上を見ると、


① Aさん 5,000円 Bさん5,000円 計10,000円 
② Aさん 10,000円 Bさん 0円   計10,000円

2人から得られる売上は同じです。しかし、②(無料の魔力)の方が多くの人に商品を買ってもらえるため、売上は①を上回るのです。

「無料の魔力」は皆さんの身近でも使われています。
私は、大のサウナ好きで、週3〜4回近所の銭湯に通っています。いつも通り風呂から上がると、「ご自由にお取りください」のステッカーとともに小型冷蔵庫が設置されており、リラックス効果があるドリンクが入っていました。あっという間に飲み干し、空き缶をゴミ箱に入れようと中を覗くと、ゴミ箱はそのドリンクの空き缶で満杯になっていました。まさに「無料の魔力」です。無料で認知を獲得し、商品に価値を感じてもらえれば、有料だとしてもきっと売れるでしょう。(実際、私は有料でも買ってしまいます笑)

このように、「無料」の商品・サービスは、認知の拡大にも繋がる為、商品・サービスの良さを実感してもらえれば、継続的な利用(リピート)に繋がるのです。

最後に

最後までお読みいただきありがとうございます。
上記は激しい競争下でも、差別化して生き残るための方法(テクニック)をお伝えしてきましたが、これらを下支えしているのは、間違いなく、「徹底的に人を観察する力」です。
「何に困っているか?」「どんな生活を送っているのか?」「何をすれば喜ぶのか?」を意識しながら、徹底的に観察してください。日々の観察によって得た発見があなたのビジネス上の選択の確からしさを高めてくれます。


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