【夜に頼る】

君は、外の音が聴きたくて窓を開けっ放しにして夜を過ごしたことがあるかい?
あまりにも心細くて
そうする他なかったんだ
少しだけ開けた窓のイメージが
僕の脳裏から離れない
縋るような想いだったよ
僕は孤独を感じていたんだ

身体は眠りたいと言っているのに
僕も眠りにつきたいのに
どうしてだろうか
目を閉じてそんなに経たないうちに目を開けてしまう
そんなことを繰り返してる
そんなことを繰り返してる

眠っているうちに
僕の時間が終わってしまわないだろうか
僕の命は潰れてしまわないだろうか
そればかり頭を通り過ぎるんだ
こんな不安を抱かせないでくれ
自然の脅威を思い知らされる日々が始まった

大きなトラックやタクシーが僕の家の前を行き交う
いつも目にした光景なのだが
今日は朝からサイレンも鳴り止まない
僕の心を毛羽立てるんだ
逆立つ心はザラついて気持ち悪い

こんな不安がまだ続くのだろうか
きっとそうなのだろう
顔がこわばった人とばかりすれ違う
笑顔が欲しい
安らぎが欲しい
今夜も音楽は宙を漂い 消えて行く

--------------------

#詩 #音楽

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?