見出し画像

Mリーグがお休みなのでIKUSAのお話

まずはじめに。

僕はこの「IKUSA」という企画、賛成でも反対でもありません。
IKUSAについてどうこう言えるのは、風林火山ファンの皆さんなのかなと思っているので。
なので、企画内容を見てて面白い点や気になった点を拾っています。
今後IKUSAを楽しむときの参考程度にしてもらえると幸いです。
あと、アマチュアの皆さんが参加される方については、特段変わったところはないので触れてません。


IKUSAの概要をザックリと

2023年1月12日に、風林火山さんから発表がありました。
スペシャルスパーリングパートナー(以下、「SSP」と表記)の選考会であるということでした。
この発表でわかったことは下記の通り。
①SSPの選考会ではあるが、選手に欠員が出た場合には新入団選手の選考会にスライドする
②優勝賞金は100万円である
③SSPが直後のドラフト会議で他チームに指名された場合はSSPの資格は繰り下げになる
④来シーズン以降で選手に欠員が出た場合、SSPは新入団選手選考会については決勝からの参加となる
⑤SSPの新入団選手選考会への決勝シード扱いは有効期間3年で、権利行使は1回だけ
⑥他チームから指名があった場合は、決勝シード権は失う

この内容でわかったことは、IKUSAとは「いつか起こるかもしれない新入団選手の選考会で決勝シード権を入手できる大会」であるということだけです。
結構情報薄いなぁってのが、正直な感想でした。



IKUSAの発表後、1週間経ってこの記事が出ました。
いわゆる、風林火山さんの発表の補完的役割を果たしています。
というか、自分の企画を他のインタビューで補ってもらうってどうなのよとは思いますがw
まぁ、各団体にはちゃんと詳細が伝えられていたはずだと信じて、先に進みます。

この記事でわかることは以下の通り。
①毎月開催のチーム練習会において、欠員が出た場合に参加してもらう
②風林火山のイベントに参加してもらうこともある
③優勝賞金の100万円は、SSPとしての活動報酬である
④アマチュアであっても、優勝すればSSPとして活動してもらう

上記の二つでわかったことは以上になります。
僕の個人的な感覚としては、「一般企業でこの内容示されたら、たぶん契約書にサインしちゃダメ」ですw
いや、内容薄すぎません?w
ブラック企業臭プンプンしますけどw

さすがに参加表明されてる皆さんの元には、もう少し詳しい話が届いてると信じています。

・・・届いてますよね?


風林火山さん側のメリットの話

1.収入源の確保ができる

おそらくこれが、風林火山さん側の最大のメリットです。
今回は最終的に216人の麻雀プロが参加されるようですし、アマチュアの数も含めると相当の人数になるでしょう。
麻雀プロがフル参加で33,000円ですから、麻雀プロだけで7,128,000円の収入となります。
ここから経費が支払われるので丸々ポケットに入ることはないでしょうけど、ABEMAでの配信等も考えると相当の収入が見込まれることは容易に想像できます。

Mリーグチームの運営においての最大の課題は、「収入をどう増やしていくか」だと思っているので、他チームに先駆けてこの仕組みに手を付けたことで、風林火山さんは本当に大きな収入源を得たことになります。

しかも僕が絶賛したのは、「SSP選考会を毎年開催できる」仕組みにしたこと
さらに「決勝シードの有効期限を3年」にしたこと
つまり、SSPだらけの新入団選手選考会決勝には絶対にならないから、必ず毎年何かしらの選考会が開催できるということなんです。
当然今年のような参加人数が毎年見込めるかはわかりませんが、この仕組みでの収入が0になってしまう年が生じないというのが本当に大きいと思っています。

ここまで大々的にやっちゃったら他チームが真似しにくいですし、本当に「先手必勝」って感じだったなと思います。

2.新入団選手を育てられる

前回の松ヶ瀬プロが優勝したオーディションでもそうでしたけど、こういった選考会の最大のネックって、「チームの望まない選手が優勝しちゃう」ことだと思うんです。
全く人気がないとか、素行が悪いとか。

Mリーグって当然優勝を目指して闘うものではあるんですけど、ファンがあってこそ成り立つものなので、その部分で全くプラスにならない選手であったり、チームにトラブルをもたらす選手であったりすると、いくら麻雀が強くてもチームとしてはよろしくないんですよね。

で、そんな人を一旦チームに加入させちゃうと、なかなかクビにできないじゃないですか。
裏事情を表に出すわけにはいかないってこともあるでしょうし。
だからこそのSSPなんじゃないかと思っています。

SSPが素行の悪い人であったり、どう見てもチームには合わないカラーの人だったりした場合、SSPなら選手として契約してるときよりも簡単にクビにできます。
つまり、「SSPがどんな人物かを観察する時間が取れる」わけです。
これによって、言い方は悪いですが「ハズレを引く確率が減る」ことになります。

そして、もう一つ。

有名で人気もある麻雀プロがSSPになったらチームとしても嬉しいでしょうが、実際はそうもいきません。
全く無名の新人が優勝することも当然あるでしょう。
そんな人がいきなり風林火山の選手になったら、チームとしてのメリットは少ないでしょう。

だからこその、SSPなんです。
入団するまでに期間を設けることで、SSPとしての活動を通じてファンと交流して知名度を上げ、ファンも親近感を持って活動を見守っていき、一定の人気を持った状態での入団を目指すことができる。
これならば、本来であれば「いきなり入団してもちょっと...」ってリスクは大きく軽減します。

問題があるなぁと思う人は切り、知名度の低い人は育てる
そんなことができるのが、SSPの強みの一つだと思います。

3.低賃金での労働力が確保できる

チームイベント等への参加も、SSPの仕事の一つになります。
上記2.に繋がってきますが、SSPとしては自分自身を売り込む機会ですし、チームとしては低賃金で手伝ってくれる貴重な戦力となります。
チームスタッフの確保も結構大変だって話をよく聞きますので、これって地味にありがたいんじゃないかなって思います。

まぁ、さすがに別途報酬が出るんじゃないかなとは思いますが...ねぇ


麻雀プロ側に立って、気になること

詳しいお話がどこまで各団体に入っているかは僕にはわからないので、上記の情報のみで特に気になるところをまとめました。

1.チーム練習会への参加回数

これ、毎月必ず呼ばれるわけではないんですよね。
「メンツが足りないときに呼びます」っていうことです。
で、SSPが二人になったときは、呼ばれる回数はシンプルに半減します。
また、「○○さんみたいな打ち方の人の対策をしたい」とかになったときは、SSPではない人が呼ばれる可能性が高いので、実際SSPとして練習会に呼ばれる回数って、3年間で数えるほどしかないんじゃないかなって思います。
藤沢監督が「主な活動」と仰ったものが、おそらくこんな感じになるんじゃないかってことです。

2.「風林火山の人」としての拘束

SSPになれば、風林火山の一員としてイベントに参加することもあるようです。
この「風林火山」という看板の拘束力って、どこまで作用するものなのか。
この辺りが不透明だなと思っています。

「風林火山」の一員として収入を得られる仕事を受けることができるのか。
これって結構大事だと思っています。
風林火山SSPとしての大会ゲストとか、グッズ販売とか。
どこまで風林火山の一員として扱われるのか。
これは非常に気になるところですね。

また、逆にどこまで「風林火山」の看板に拘束されるのか。
わかりやすく言えば、SSPになっても普通にオンレのゲストとか行けるのか、などです。
これって生活に直結する人もいますから、ここの線引きが不透明だとめちゃくちゃ怖いですよね。

3.SSPとしての報酬

既に少し触れましたが、SSPとして風林火山のイベント等に参加した場合の報酬は、すべて「賞金100万円」に含まれるのか否か。
「お前も人気上がるんだから良いだろ」と言われてしまえば言い返しにくいとは思いますが、生活もありますからね。
ちょっとくらい...って気持ちにもなりますよね。


まとめ

チームの運営上の戦略としては優秀だなと感じました。
麻雀プロ側の得られるメリットについては、詳細がわからない部分も多いので「何とも言えない」って感じですが、「Mリーガーになれるルートの一つ」であることは間違いないとは思います。
ただ、そのルートも相当か細いので、モチベーションが上がらない人も多いのかなとは思っています。

それでも、配信されることもあるでしょうし、名前が広まる機会もあるでしょうから、このタイミングでのMリーガーは難しいにしても、先に繋がっていくための有用なイベントではあることは間違いないです。
参加される麻雀プロの皆さんには、しっかりイベントを盛り上げて、得られるものはしっかりと手にして、風林火山さんのワンサイドゲームにならないように頑張っていただきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?