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<プロダクト編>スポーツ界をサーキュラーエコノミーで再考する: 『社会とサッカー』 04


「社会とサッカー」04は、サーキュラーエコノミーで考えるプロダクト・グッズについて。
これから日本でプロダクトをつくるときや購入するときにどんな選択肢があるのか知りたくてメモ。

過去記事の「施設編」、「スポーツイベント編」はこちら。


1. adidas

adidasは、海洋プラスチック汚染を終わらせるために、2024年までに製品に使用する素材をすべてリサイクルポリエステルに移行することを発表している。
この取組みは2012年に遡り、ロンドンで開催されたスポーツの世界大会でボランティアが着用するユニフォームをすべてリサイクルポリエステルでつくったのが最初。昨年には、提携ブランドStella McCartneyと持続可能な2種類の製品を発表している。

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「adidas by Stella McCartney Infinite Hoodie」は、先進テキスタイル企業「Evrnu」と共同開発したパーカー。完全にリサイクルや再利用が可能なものを目指して、Evrnuによる廃棄衣料から作られた繊維「NuCycl™」を使用。このNuCycl™は、60%、オーガニックコットンが40%でできており、何度再利用しても優れたパフォーマンス性を発揮する製品にすることが可能だそうだ。

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「adidas by Stella McCartney Biofabric Tennis Dress」は、生物工学で持続可能な素材や繊維を開発する企業「Bolt Threads」と共同で作製したテニスドレスの試作品。セルロース混紡糸と、水、砂糖、酵母といった再生可能な成分でできたタンパク質ベースの素材であるBolt Threadsの「Microsilk™」でできていて、使用済みになれば完全に生分解が可能。

adidasは、海洋保護のネットワーク「Parley for the Ocean」と提携し、海のプラスチック廃棄物をアップサイクルした素材でシューズやユニフォーム(その他ウェア)を作製している。
2019年には、米国MLSでは社会貢献プログラム「MLS WORKS」の一環として、全24チームがアースデイ週間(4/19-21)に環境に配慮して開発されたこのユニフォームを着て試合をおこない、環境保護を訴えた。

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MLSではadidasがユニフォームサプライヤーとして独占契約をしている。クラブによってサプライヤーが異なる場合の良さもあるが、1社に限定することでリーグはこのようなインパクトの大きい施策が可能となる。

2. NIKE

NIKEの環境施策トップページのメッセージ。
こんな言葉をはっきり公開しているところがかっこいい。

Nike exists to serve athletes. And, if there is no planet, then there is no sport. 
「ナイキはアスリートを支えるために存在する。ただし、もし地球がなければ、スポーツはない」

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