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お金を払いたくない?それでいいの?

よく、言われることがある。

なるべく費用をかけたくないんだよね。
いまどき、ネットで無料で落ちてるじゃん。
余計なものにお金をかけるのはダメだよ。
ネットで探せば無料だよね。

無料、0円。タダ。
無料で手に入るものにお金を払いたくないという人がいる。この考え方はパソコンが普及した頃ぐらいに広がったと思う。当時はCDだった。つまり、友達から借りてきたCDをパソコンに取り込み、空のCDに焼く。CDRとか電気屋で売ってた。そこから、欲しいものをタダで手に入れるという感覚だけが広まった。欲しいものをタダで手に入れる方法を知っているのは一部の人間だけ。それがいつしか、裏技と呼ばれるようになり、裏技を知っている人は賢い、とか、知恵があるという認識がされた。タダで欲しいものを手に入れるためには知恵とテクニックがいる。それを持っているからわたしは偉い。そこから派生して、欲しいものをタダで手にする人は偉い、となったように思う。

わたしはというと、音楽が大好きな子どもだったこともあり、CDを自分で作れるという事実にかなり興奮したことを覚えている。それまでは、せいぜいカセットテープか、よくやって、MDディスクだった。どう頑張ってダビングしても、劣化コピーとなるその音源に何度も何度も苦しめられたものだ。カセットテープは伸びるし、MDディスクは伸びないが高音がキツくなる。そこへいくとCDはCDからとった音をそのまま(実際には圧縮してるけど)CDにできるとあって画期的だった。昔、自分のCDを出したいと淡い夢を持っていたわたしは、いっぱしのアーティスト気分だったように記憶する。そして、当時流行っていたコンピレーション・アルバムを作ることを思いつく。あらゆるところからCDを借りてきて(もちろんお金を払って)、週末に全部聞く。そしてそこからこれだという曲名とアーティスト名を紙にメモする。そして、今度はそこから曲順を決めていく。CDは80分までしか入れられなかったので、残りの分数も気にしながら。逆に残った場合はどうにか埋めきれないかと勘案する。

半日かかることもある。朝からやって夜になっていることもあった。そんなにも熱中していたのかとあとから驚くほどだ。曲順を決めてパソコンに順番にコピーしていく。そして、いよいよCDRに焼くのだ。1枚焼くのに数十分かかることもあった。ようやく出来上がったCDをラジカセにかけて聞いてみる。おぉ!すごい!この曲順にして正解だ!などと、1人で呟きながら。作業はそこで終わりじゃない。次はジャケット及び曲順シートのデザインが始まる。簡単なイラストレーターのようなソフトがあればそれを使うが、大抵の場合ないので、Excelを使ってやっていた。写真はネットで拾った画像。またはデジカメの写真だ。そこからがまた長い。ジャケットを作って印刷してみる。うーん、ちょっと色が変かな?とか色々言う。あとはサイズを間違えたり。12cm×12cmのアルバムサイズに合わせるには一回り小さくしなくてはならない。11cm×11cm位が妥当だろう。しかし、Excelで作っているためなかなか寸法が合わない。ズレたりする。スリーブケースに入れてみないと最後まで分からない。何度目かのトライの末に満足いくジャケットデザインが完成。ようやくそれで作業は完了だ。

そしてわたしはそのCDを持ってドライブに出かける。家で散々聴いたわけだが、それでも、運転中にどんな風に聞こえるのか?を確認するためだ。むしろ、当時の私の出かける理由はここにしか無かった。あぁ、ポータブルCDプレーヤーを持っていた時期はさらに電車で聞いてみるというテストもやってたっけ。今思えばなんとまあ微笑ましいわたしである。そうして作りあげたコンピレーション・アルバムはその後シリーズ化され、わたしはそれを、VIVA!JPOPと名付けた。当時、流行りのJPOPを買ってまで聴きたくないという、変なプライドがあったわたしだが、レンタルならいいという自己ルールを作り、改めてヒットソングのセオリィを研究しようとしたのである。やはり微笑ましいわたしである。

そのシリーズはかなり作った10.20.30.……いや、70は作った。そのCD?いまも持ってます。100枚入のケースにびっちり入ってる。懐かしい。たまに引っ張り出して聴いたりする。

そして、いまのわたし。相変わらず音楽が好きだ。
しかし当時のような時間の使い方はしない。
そしてCDも買わなくなった。いや、家にCDプレーヤーがない。

今の私はもっぱら定額制音楽配信サービスである。
AppleMusicだ。

ムジカの楽しい音楽らいぶらり

という名前で、いまわたしはあらゆる思いつきを即座にプレイリストにするという芸風で活動している。そこに、VIVA!JPOPなるプレイリストも最近作った。懐かしい気持ちになりながらも、当時とは違って30分もあれば作れてしまうプレイリストだが、それでも。当時を思い出しながら最新のJPOPに触れることの出来る楽しい時間となっている。

歳をとっても、ずっと続けていきたい趣味のひとつであると思っている。

あと、こうも思うのだ。
お金を払うという行為はそれを作った人への感謝のしるしであると同時に、その産業に対する投資である、と。

冒頭のように、お金を払いたくないというユーザーは、投資をせずにリターンだけを得ようとするようなものだ。それでは楽しんでいるはずのそのエンタメを殺すことになってしまう。お金が全てではない。しかし、お金は分かりやすい対価として循環する感謝の気持ちの表れだと思う。わたしはちゃんと楽しんだのなら払いたい。これからも楽しませてほしい、そう思うから。

MUSICAでした...♪*゚

あ。でも、ファイナルファンタジー14のリミックス・アルバムは、AppleMusicにないねん(;_;)
だから、それだけはAmazonMusicにしてる!

あはは。

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