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華のない小説ありマス

※目安:約6300文字

こんにちは、梅本龍です
今回はタイトルの通りで
華のない小説を書いている
創作主の活動の目的とは……
というテーマの記事になります

総文字数は多めですが
目次と各項目太字部分を追って頂ければ
ご理解頂けるように構成
しておりますので
時短重視の方や隙間時間でご覧いただく方は
そのようにご活用いただけたらと存じます

▲お急ぎの方へ

ごく個人的な見解ではありますが
『創作主の活動目的』
……つまり

・何のために
・どんな人へ
・どうなってほしくて

活動しているのだよ、というお話です

noteにはたくさんの創作主さんがいらっしゃり
既に答えを導き出して活動されている方も
多くいらっしゃるかもしれません

また、そんな答えは必要ないと考える方も
いらっしゃるかもしれません

ただ、自分自身はその辺りをずっと考えていて
現時点で模索している民になりますので

・温かく見守ってくださる先輩や創作関係の方
・同じような地点で模索されている方
・創作主ではないけどちょっと気になる方

などにご覧いただけると幸いです

1.興味

創作を通して表現したい分野として
多種多様とか個々尊重とか共存
……などというものがあります

そしてこれらはたぶん自分の中で
興味の尽きない分野なのだと思います
またこうしたテーマを通してなら
世の中に繋がってみたいと思っています

詳しく説明するとこういう事です

多くの人間が暮らす世界で
印象や属性で個人をカテゴライズし
付き合い方をパターンで考えたり
その人を知った気持ちになるのは
人間関係の第一段階では必要かもしれないし
その後も楽な方法かもしれないですが

パターン要素を使って判断した結果が
実際に有効適用されるのは
大多数であって全員ではありません


例えば、大多数の中で生まれる常識や
分かりやすい価値基準(世間体)、
正解不正解、普通、あたりまえ、
という感覚
があります

一番の興味としては
それらの積み重ねで出来上がった
無意識のシステマチックな物差しが存在する世の中で

「気づけば息も上手くできなくなっていた」

というような人物像に焦点を当てた世界観
を伝えていくこと、と言えます

YouTube【日向荘の人々[連続アニメ小説]】より

大多数から溢れてしまうことで
普通やあたりまえが
うまく適用されない人たちも確実に存在し

かれらは大多数のシステムの枠に収まらない
感覚や思考や能力を装備する自分に
自信を持てず過ごしているケースが多く
幼少期からその部分を指摘なり否定なり
されてきた事も多いというのが現実です

こうした人たちは
大多数の人とは違う特別な並行世界で
不思議に暮らしているわけではなくて
多少の窮屈を感じながら
あなたのすぐ隣にも存在しています

上手く人間の分類にはまれる個人も
分かりやすいカテゴリーに分類できない個人も
同じフィールドに存在しています

冒頭で多種多様というワードを出しましたが
自分が今扱えるのは以下のような世界観です

大多数の人間が持つ感覚や思考や
能力バランスの上に構築されたシステムで
適合できない自分へ自信を持てず過ごしている
という人物像の目が見て感じる世界

外的な基準で
欠陥を克服しなければならないと
自分自身を縛り付けているような人物像と
縛り付けなければならない感覚を
生んでしまった生育環境など

つまり
こうした事象を
どうしたら解決できるだろうと
考える事に一番興味があります

2.できること

なぜそうした分野に興味があるのかというと
自分自身が社会的に欠陥のある人間だと
感じていた部分が
偏りのある能力バランスや
周囲から理解されづらい個性的な感覚
によるもので

これは持って生まれた特性であると
大人になってから自覚できたからです

自覚といっても
自分自身で気付けたというよりは
専門の医師や心理士とのやりとりの中で
気づくことができました

自分としてしか生きていないのだから
自分だけの力で気づくと言うのは
相当難易度が高い
と思います

それから
似たように大多数に括りきれない
特徴を持った他の人物像も
知りたい、調べたいと思う
ようになりました

SNSやブログ、動画などで
該当する当事者たちが周囲に伝えようとしている
主張の本質をざっくりまとめると
「こういう人もいると知ってくれているだけでいい」
「特別扱いをしてほしいわけじゃない」
といったものが主でした

確かに、どんな人でも
知らないことは怖いし避けたい
という気持ちが生まれます

人間関係に当てはめると

無意識のシステマチックな物差し(=慣れ)で対応できない
  ↓
どんな人間かもどう接していいかもわからない
  ↓
だから触れないでおく


という図式が出来上がってしまい
その結果
「それぞれ別世界で暮らす
違う感覚を持った人たち」
のような世界観が
生まれてしまうのではないでしょうか

共存するためには
どちらかが理解してあげて
配慮してあげて
ここにいさせてあげる

当事者を弱者とするならば
強者は何かをしてあげている感覚の場合が多いから
同じフィールドで生活している中で
様々な局面ですれ違いが生じる
のです

だからこそ
「知ってくれているだけでいい」
といった切実な言葉が出てくるのだと思います


改めて「自分にできること」ですが……

自分自身は小さな頃から
何かを「作る」ことが好きでした
絵を描く
工作をする
DIYみたいなことや
ハンドメイドなどまで

家庭科の授業では
「あなたはいつも一番に課題が終わって
余計なものをなにか必ず作ってる」
と先生に笑われていました

進学先の分野も造形学科だったので
基本的にものづくりが
好きな性質
だと思います

ただ「何を」というところでは
ずっと答えが出ていませんでした

その証拠に
裁縫系、いわゆる手芸的なものに
ハマっていた時期には
一つ問題がありました

劇団に所属していた時は
巡業中でも小道具をささっと直せる演者
として重宝されていましたが
家で何かを作ったとて
作るのが好きなだけなので
出来上がったものをどうしたらいいのか
完成品の取り扱いに困ってしまったのです

別に自分は使わないし
誰かにお譲りするのも
何だか押し付けているようで嫌だったからです

作れれば何でもいいのか……

と、このときはじめて気づきました
作るという作業に試行錯誤することが
そもそも好きなことだったようです

在庫がたまらない物で作れるもの
デジタル的な何か?
そうしたときに思い出したのが
高校の国語表現で授業内に書いた創作文でした

二週間という期限内で書いた
原稿用紙50枚程度の創作文ですが
授業の課題だったので
先生も甘く評価して下さったのでしょう
講評で大絶賛していただき
他のクラスでも(名前は出さずとも)
「こんな生徒もいました」と
紹介してくださっていたようで
それが嬉しかったのを思い出しました

それからぼちぼちと文章(最初はブログとか)
を書いていたのですが
だんだんと小説を書くようになり
初めて掌編小説をネット(note)で公開したのが
2021年12月です

ずっとオフラインで書いていた小説を
なぜnoteで公開するようになったのかというと
人に見てほしい(届けたい)ものが
漠然と思い描けてきたからです

あぁ、こういう「作る」も
あるんだなぁと
改めて自分にできることが見えた瞬間でした

このときちゃんと興味のある分野を
自分のできることを使って
表現できたらいいなぁと思えるように
なりました

同時に
かつて医師と心理士のおかげで
自分の一面を自覚できた時のように

創作物に触れて
キャラクターを客観的に見ることで
自分でも自覚しきれていなかった一面に
気づくことができたという方が現れたら
めちゃくちゃいいじゃん!
と思ったわけです

3.実際

実際に今
興味のある分野を
自分のできることを使って
表現できているかというと
まあまあできていると思います

「まあまあ」って何だよ

と思われるかもですが
まあまあなんです

今はnoteで小説などを公開していて
そこで誕生した世界のうち一つを
YouTubeで動画にする

……というところまでできています


今まで1人で表現していた世界観を
声優さんや劇伴作家さんの力をお借りして
チームと呼んでいいのかは分かりませんが
複数人の力で一つの世界観を作ることが
できています

これは過去の自分の行動からすると
とても成長した部分で
協力して下さっている皆様には
感謝しかありません

「では梅本さんは小説家や動画作品を作る人になりたいの?」

と聞かれると
そこは「そうです」と言い切れない部分があります
だから「まあまあ」です
言い切れない理由が何なのかは
最近までうまく言語化できなかったのですが
先日、第一段階の言語化ができたところです

第一段階?

と思われたかもですが
もっと具体的に、かつ
一言で言い切れるような言語化が
したいと思っているので
今のところは「第一段階」で申し訳ありません

小説家、動画制作者になりたいのか
  ↓
  ↓そうとは言い切れない理由
  ↓
もっと実現させたいことがその先にあるから

というわけで、いよいよ
「創作主の活動の目的」に触れていきます

4.目的

この記事の冒頭でも書いた通り
自分の中にある興味の一番強い部分が
多種多様とか個々尊重とか共存などで

その中でも
大多数の中で生まれる
感覚の積み重ねで出来上がった
無意識のシステマチックな
物差しが存在する世の中で

「気づけば息も上手くできなくなっていた」

というような人物像に焦点を当てた世界観を

・書くというできることで
・作るという好きなことをして届けたい

と思っていて
完成度合いや認知度はともかく
そこまでの実現はひとまずできています

でももっと実現させたいことがその先にある

というのは
作品内で認知された
キャラクターのもつ特性を
より多くの人に知ってもらいたい

ということです

つまり

作品内の登場人物はみんな愛着ありますし
多くの人に好きになってほしいですけど
「その特性に近いものを持っている人は
 この子(キャラクター)だけじゃなくて
 身近なところにもいるんだよ
 そこにも目を向けてみて」
という部分の認知まで持っていく
ことが目的です

もしかしたらその特性はご自身の中にもあって
苦痛に慣れてしまったけど本来生きづらかった
事実を自覚する(だから共感できた)
なんていうこともあるかもしれません

そのために特定の名前(病名や症状名)を出すのは分かりやすいし
その単語で検索されたら見つかりやすいかもしれませんが
現段階では強い抵抗があり出したくないので
それもあって時間がかかるものになるかもしれません

なぜ抵抗があるのかというと
名前がまずカテゴリーを作ってしまうからです
同じカテゴリーで括られた人が
みんな同じ特性があるわけないし
みんな同じ困難があるはずないし
みんな同じ対応をすれば解決する問題ではありません

そもそも対応って何やねん!

と憤る気持ちもあります

そうではなくて当事者も含めたそれぞれが
個々人に目を向けることこそ
多様性という言葉をなくしていく第一歩
だと
思っています

なぜそこにこだわるのかというと
多種多様というのは
それぞれをカテゴリー分類して
名前をつけ多様性と謳うことではなく
個々人を尊重し合い目を向け合い知っていくこと
だと考えているからです

そしてこれは同時に
自分自身にも目を向けて正しく知ってほしい
という希望
もあります

……「目的」という項目だったので
少々熱くなってしまいましたが(スミマセン)
上記のことを活動の目的にしています

だからこそ特性等の分かりやすい明記がない
ちょっとクセを持つキャラクターが
地味な日常を送りながら成長していく
華のない小説ばかり書いているのだな

自分でも腑に落ちました

小説家として活動したいという欲求よりは
根底に求めている事があったのだなと自覚でき
最近やっと活動の心構えが安定してきました

だからどうやったらその部分を突き詰められるか
どうやったら自分の頭の中身を
100%正確にアウトプットして
より正確に伝えることができるか

その先を実現するには何をすべきか

という事に脳のリソースを使って
活動していきたいと思っています
一生かかるか、一生じゃ足りないか
わからないけど

5.土地推しの話

上記のようなこだわりの強い目的があるので
直接病気や症状についての認知度をあげていくとか
自分の特性を表に出して啓発していくとか
そういうことが本心からはできません

こんなこだわりは放っておいて
認知度をあげて啓発した方が
周知は早いかもしれませんが
それだとおそらく自分の思う通りに
伝えることができないんじゃないかな

それに啓発活動などは
もっとふさわしい方々が
もっと以前から行ってくれています
本心からできないと言っている自分が
同じフィールドで語ることなど
もはや資格すらないなぁといったところです

さて
ちょっとだけ話の筋が逸れるのですが
今年の4月に
同じようにYouTubeでフルボイス動画を作っている
創作主さんたちから声をかけていただき
合同のツイキャスに参加させていただきました

主に「マシュマロ」という
匿名の質問箱のようなものに
お答えしていくという構成の配信ライブで
その中で「自分の作品のキャラクターの中で誰推しですか」
という主旨の質問がありました

この時「日向荘の人々」という作品を作っている
梅本龍という人……としての参加だったので
当然この作品内の推しということなのですが

こちらに「土地推しですね……」と答えたことに対して
「おお、なるほど」「土地ですか」「でもなんか分かります」などと
受け止めていただけたのが何となく嬉しかったです

仲良く暮らす住人たち
でもそれは日向荘という建物に
同じ時期に入居していたからこその出会いだったわけですが
そもそも日向荘がなかったら実現していなかったし
そこに集まった住人が彼らでなければ成し得なかった世界なので
そうした奇跡のような空間全部という意味で
土地ごと推していますという理由
だったのですが
これはあくまで創作主のスタンスです

なので「日向荘の人々」という
作品に関してオススメさせていただくと

ぜひ推し住人を作っていただいて
推しの個性に存分に触れてください!
そして現実にも
推し住人に近い個性を持つ
がゆえに
若干苦しい思いをしている人が
いるであろうということを
知っていただきたいです

それが何という名前の特性とか症状とかは
まずどうでもよくて

「知ってくれているだけでいい」
ですから!

そしていずれ「土地推し」という表現をしたような
奇跡のような空間が
世界の随所で生まれていったら
とても嬉しいです


その入口としてふさわしくあるために
活動の道筋を考えながら
技術と実力を装備していきたいです

あなたのすぐ近くで
こんな日常は存在しているのかもしれません

6.結論です

というわけで
最初に提言した
・何のために
・どんな人へ
・どうなってほしくて

活動しているのだ? という問いに対しては
  ↓
・奇跡のような空間を増やすために
・全ての個人へ
・知ることを恐れてほしくなくて(≒世界平和)

活動をしていきます!
というのが第一段階の言語化による答えです

「知らないから」怖くて避けていた人も
自分の特性を否定してきた人も
知ることを恐れてほしくないです

そんなこだわりだらけで周知とか甘い
というご意見もあるかもしれませんが
自分発信だけの力というよりは
人から人へ伝わっていったらいいなと
今は考えています

言語化が第一段階でしかない目的を
より具体的に一言で言い表せるようになれたら
その時はもしかしたら
目的地に辿り着くための行動は
少し変化しているかもしれませんね

現在全力で発信している
ゆる日常「日向荘の人々」シリーズはこちら

↓住人たちを好きになってほしいからスタンプ作りました!使ってね!!


他にも、カテゴリーを明言しないまま
ちょっとクセのある登場人物が
地味な日常を送りながら成長していく
華のない小説あります

この記事の内容に共感いただけましたら
ぜひご覧くださいませ

最後までご覧いただきありがとう
ではではまたまた

梅本龍

最後まで読んでいただきありがとうございます!