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本願寺派総局、および関係各位へ

謹啓
 慈光のもとお念仏相続のこと、慶賀に存じ上げます。
 本願寺派総局、および関係各位におかれましては、宗祖親鸞聖人御誕生八五〇年・立教開宗八〇〇年の記念すべき慶讃法要において、参拝のために上山される全国の門信徒の方々へのご対応に、連日、ご尽力くださっていることと存じ上げます。
 しかしながら、本年の御正忌報恩講において、ご門主さまのご消息のなかで発布された「新しい領解文(浄土真宗のみ教え)」について、まずその内容が、宗祖親鸞聖人のご法義に対して重大な誤解を生みかねないこと、そして制定の経緯にも不審な点があることが、ご存じの通り、すでに宗門の内外からさかんに指摘されており、また新聞紙面上でも報道されております。にもかかわらず、このたびの慶讃法要だけでなく、全国の本願寺派の僧侶や門信徒にも強く拝読・唱和が勧められており、その宗務方針によって、記念すべき慶讃法要が行われている中でありながら、全国の僧侶・門信徒は困惑し、不唱和や退席する方々もおられるなど、混乱は広がり続けています。
 私共「勧学・司教有志の会」は、現在の宗門の状況を憂い、また、この「新しい領解文(浄土真宗のみ教え)」を掲げ続けることによって、ご門主さまのお立場に傷がつくことを深く危惧しております。そこで、「新しい領解文(浄土真宗のみ教え)」という文章が抱えている問題点を整理し、声明(一)(二)(三)として公開致しました。
 皆さまにおかれましては、ぜひとも、私共の声明文をご一読いただき、宗祖のご法義に対して重大な誤解を生み、ご門主さまのお立場を傷つけかねない宗務方針を、一刻も早く撤回してくださいますよう、強く要請致します。
 立場は違えども、宗祖親鸞聖人のご法義を護り、ご門主さまを大切にしようとする思いは、同じであると存じております。どうぞ私共の意をお汲み取りいただき、速やかに善処してくださいますよう、宜しくお願い申し上げます。

合掌

浄土真宗本願寺派 勧学・司教有志の会
代表 深川 宣暢

(勧学)森田 眞円  普賢 保之  宇野 惠教
(司教)内藤 昭文  安藤 光慈  楠  淳證
    佐々木義英  東光 爾英  殿内  恒
    武田  晋  藤丸  要  能仁 正顕
    松尾 宣昭  福井 智行  井上 善幸
    藤田 祥道  武田 一真  井上 見淳
他数名

令和五年四月二十二日

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