アートを見るって何?
これからの時代には、「自分なりの答え」「自分のものの見方」が必要。
そのために美術の時間で、アート思考を学ぼうという1冊。
アート思考って何なのか。
実際に体験しながら読めます。
明日が、どうなるか予想できない時代の中では、正解を出す価値は下がっていく。
多くの人が、話されている内容を美術の時間に落とし込み展開されている。
モネの睡蓮を観た時に小学生が「カエルがいる」と言ったそうです。
睡蓮をいくら見ても、カエルは描かれていません。
しかし、子どもは池の中に泳ぐカエルを見ていたのです。
子どもの時は持っていたはずの「自分のものの見方」を、様々なアート作品を使いながら授業形式で進めてくれます。
本の中に登場する作品を、実際に観たことがありました。
ただ、それはモネの睡蓮はすごいと知っていたから観たのであって、モネの睡蓮を本当に観ていなかったんだなと思いました。
作品の背景や、筆者の人生をある程度知ったうえで、たんに作品を観ていたんだなと思います。
作者の情報や、解説されている「どんな意味を込めて描いたのか」をメインに鑑賞する癖がついていました。
そうではなくて、自分の見方をすると、もっと楽しく作品と向き合えるんだろうなと思いました。
ピカソの「アビニョンの娘たち」を、観た時もピカソだからすごいんだろうと思って観ていました。
才能がある人にしか、アートは作れないとも思っていました。
特別な人が表現するものが、アートであってアート思考とは、特別な人が持つものだと考えていました。
しかし、そうではなくアート思考とは特別なものではなく人が誰でも持っているもの。
常識や当たり前、普通に自分を無理矢理、あわせていないか?
あわせることが、悪いわけじゃないけど考えているかい?
と問いかける思考なんだと思います。
MOMAに行った時にTシャツが、作品と指定展示されていました。
正直、観た時はこれがアートなのか?
機械が作ったただのシャツがアート??
なんてことを思っていましたが、本を読んで少しだけ理解出来ました。
アートの世界を勝手に作り出して、自分とは別の世界にしてしまっているのは自分だよ。
アートの世界なんてなくて、自分の興味・関心があることを考えている人はアーティストなんだ。
つまり誰でもアーティストでありアート思考を持っている。
ワクワクする本でした。
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