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ヒトに選ばれるヒトに必要なこと

大層なタイトルですがいつも通りお仕事の話です笑
「いけるぞぉ!」意気揚々と商談したお客様
「お前、あのお客様失注したのか!?」上司から詰められた経験がある方もいるのでは無いでしょうか。

本当は選ばれるはずだったのに選ばれなかった営業の
これだけはやっちゃダメ!!リストを作ってみました。

大変恥ずかしながら私は入社直後毎月クレームをいただいていました。。
それでも5年間毎月50商談を実施し、
お客様や諸先輩方から温かいアドバイスをいただきながら改善を続け
結果今では毎月過去に商談したお客様からご指名いただく事ができています。
クレームをいただいた要因を言語化してみたので少しでもお役立ちできると嬉しいです。
12項目(商談の4フェーズ×3段階=不安→困惑→不満)に分けています。

フェーズ1:商談開始時(ノンバーバルコミュニケーション)

これは表情と仕草です。
言わずもがな笑顔は大切、声のトーンや話すスピードも相手に合わせ、ちゃんと頷く。
「そんなの分かってるわ!」でもやってるヒトたくさんいます。なぜか?
時間がなかったり必ずしもベストコンディションで商談を続ける事が
できない状況もありますよね?急いで話そうとしたり、
心身ともに疲労がある時こそ要注意です。

✔ 無表情で話してないか?

少しでもお客様と仲良くなりたく練りに練った渾身のアイスブレイク!
「あぁそうですか」ヒアリングや提案しても「はい」
こういったお客様もいます。それでも心が挫けてはダメです。
時折笑顔を混ぜながら抑揚を付けお客様と対話を心がけましょう。
お客様もたくさんの営業から話を聞いています。
無表情なお客様に「この営業愛想ねぇなー大丈夫かな?」と不安
に思われている可能性があります。
嘘みたいな話ですが実話です、こちらから近づかないとお客様との距離は縮まりません甘えない!

✔ 「丁寧に教えてほしい!」お客様に高い声で早く話してないか?

じっくり腰を据えて話を聞きたいと思っているお客様には
しっかり丁寧にお話をされている事かと存じます。
一方話し方はどうでしょう?
逆に営業される側の立場で考えた時に、
自分が高い声や早口で話されたらどう感じますか?
困惑しますよね、お客様を知る前に自分の状態を認知して、お客様にペースを合わせましょう。


✔ 「早く説明してほしい!」お客様に低い声でゆっくり話してないか?

今度は逆です。
早く説明してほしいお客様に自分のペースで話してませんか?
それはお客様イライラしますよね不満の元です。
内容よりも印象の方が商談への影響は大きいですし、誰でもできる事である故に注意しましょう。



フェーズ2:事実確認(尋問、質問、スルー)

さて、上記ができたらいよいよ商談の中身に入っていきます。
商談の目的はお客様の課題解決です。
そのためにまずは商談に至った背景やお客様が直面している問題の背景等
事実を確認した上で、お客様と課題の合意をする必要があります。
いわゆるヒアリングですが、意外と入社3ヶ月以降のメンバーでも身についていない方がいます。特に営業ロープレの研修がなくOJTが現場メンバー任せで、メンバーの商談の振り返りができないと発生しやすいので改めてご確認ください。

✔ 尋問していないか?


「何がお困りですか?なぜですか?予算は、、?」
連続して質問しすぎるのはNGです。
お客様が「これを答えて何になるの?」等あなたに不安を感じたら
その後何を聞いても本心でご回答いただけないです。
質問は短く端的に。答えていただいたら説明する。
表情や間等でお客様が質問の意図を理解できていなそうならちゃんと説明する(ノンバーバルな箇所からお客様の不安を察しフォローするの超大事)

✔ 質問が大きすぎないか?

質問の範囲をこちらから絞りすぎるとお客様から問題をご回答いただけず
課題を見誤るリスクがあります。そこでお客様から問題を挙げていただくために「どんな状況でしょう」等オープンクエスチョンをする事は非常に重要です。
一方注意しなければならない事もあります。
それは前提がなく質問がオープンすぎるとお客様は「何を答えればいいの?」と困惑してしまう事です。
大きく抽象的な質問をする際は、その前のやり取りで質問の範囲をより具体化しましょう「1ヶ月程他社媒体で掲載されているかと思うのですがどうですか?進捗ありましたか?」等。

✔ 質問に答えてくれたのにスルーしていないか?

これはサービスが良かったり営業スクリプトに慣れてきた頃に起こりえます
質問して終わり「さっきの質問は何だったの?」不満に繋がりえます。
自分の聞きたい事を聞いてるだけ?様に映ってしまいます。
商談と言っても対話なので。。
×「そうなのですね。」
○「求人媒体では応募がこず人材紹介会社様にご依頼もされたのですね。
それは心強いですね!何社か依頼されたのですか?」等。


フェーズ3:所感確認(オウム返し、仮説、否定)

だんだんお客様の問題も整理できてきました!
「よーし提案するぞぉ!」ちょっと待ってください!
お客様と課題の合意できてますか!?このまま提案して受注できているのであればあなたは運が良かっただけ、いわゆる打ち手ありきというやつです。
応募がこない原因は媒体そのものにあるのでしょうか?
でもその媒体で採用できている企業もあるのですよね?
なぜ応募がこないのか?真の原因を特定しどうすれば応募がくるのか?
課題を明確にせず別のサービスを利用しても成果は運任せです。
それでいいのでしたっけ?
きちんと問題を整理した後にお客様と課題の合意をしましょう。
×応募がこない事が課題です。登録者数が多い他の媒体を利用しましょう。
○今回採用したいポジションはエンジニアですよね?
エンジニアの有効求人倍率は10倍超えでそもそも待っていて応募がくる可能性が少ないです。こちらから能動的にアクションする事が課題ですね。

✔ オウム返しばかりでないか?

ここまでで課題合意の必要性は理解できたかと思います。
あとはどう課題合意を得るか?ですね。
ここでは事実に対するお客様の所感が重要です。
競争が激しい職種である事はお客様も全く認識しているケースがほとんどです。にも関わらず現行採用手法を選択した理由があるはずです。
そこで「なぜこの媒体を選択したのか?」「なぜ成果がでないと捉えているのでしょうか?」「何か想定している代替案はあるのでしょうか?」等主観を確認しにいく事が大切です。営業の仮説だけで課題合意した先にある提案は納得ではなく説得になるからです。
ただ、お客様の所感を確認した後の営業の反応がオウム返しになると冒頭の尋問の様にお客様は不安になります。
×「~の理由でこれにしたのですね」「~の原因でしたか」「~やるつもりなのですね」流石にこれもギャグみたいですが本当にあった話です。
○「~の理由でこれにしたのですね、これは導入しやすいですよね~」
「~の原因でしたか、それはコントロール難しいですよね」
「~やるつもりですね、そこまで考えが至っているお客様正直そんなに多くないですよ!」等所感を聴いたら必ず自分の言葉で自分の意見も添えましょう。でないと対話にならないですw

✔ 仮説を伝えられているか?

お客様も人間です。
ずっと質問されっぱなしだと辛いです。
「この人質問ばっかだな、本当にうちの事分かってるのかな?」
営業の知識が不要な質問ばかりするとお客様も困惑しますよね。
とは言っても知ったかぶりをするとお客様の課題を聞き漏らすリスクがあります。またこの辺りのさじ加減は課題合意の深さを大いに左右します。
課題に対しての自身の仮説はしっかり準備して商談に臨みましょう。
経験年数が浅いけど売れる営業はコミュニケーション能力か仮説設定能力のいずれかが高い傾向にあります。最低限のコミュニケーションはここで記載していますが仮説設定能力については反響次第で記事を書くか考えます。

×「ところで今回のエンジニアってどんなスキルが必要なのですか?」
○「求人を拝見したところ~の業務を期待されている、という事はこのスキルも必須なのでは?と思ったのですが実際どうでしょう?」

✔ 否定から入ってないか?

言わずもがなNoから始まるコミュニケーションはないです。
いったん受け入れて、その上で自分の意見をお伝えしましょう。
初めましてのヒトに自分の考えや行動を否定され面白いワケありませんよね。不満にしかならないです。
この辺りは歴が長いベテランの営業も要注意です。
受注数は多いけど時々クレームをいただく方等は直接否定はしていないけど
お客様が自分を否定された気持ちになる様な発言や態度を取っていないか?本気で振り返る必要があります。
対象がお客様でなくお客様が選択したサービスを否定するのもよくありません。
そもそも他社様のサービスを否定する権限等誰にもないです。

×「このサービスは数は多いけど質が悪いです」
○「現状のお客様の課題だと現行サービスの強みが発揮しにくいのかもしれませんね」

フェーズ4:提案(遠慮、偏り、こちらよがり)

ラスト!課題合意できたらサービス提案です!
気づけば3000字オーバーw

ここまでお付き合いいただき本当にありがとうございます涙
もう少しだけお付き合いください。。m(_ _)m


✔ 遠慮せず踏み込めているか?

お客様へのストレスがかかる要素をここまで散々削ってきました!
ですが提案や伝え方が遠回しすぎると今度は伝わらないという問題が発生します。例えば提示していたエンジニア求人が平均年収以下だった場合を想定してみましょう。
×営業「このスキルでこの年収だと該当する候補者はこの位います」
お客様「えっ!これしかいないの!?」不安になります。
○「このスキルだと平均年収はこの位です。なので大変申し上げにくいのですが、応募が少ないのは構造的に自然です。例えば年収を上げる事は可能でしょうか?」
配慮はするけど遠慮はしない!このスタンスで間違いないはず!
現実を伝えつつお客様が前進できる提案をできる様になれば怖いものなしです、期待値調整と提案力のバランスですね。

✔ 偏っていないか?

遠慮せず話せたとしても、提案が偏ってしまうとお客様は困惑します。
「なんか説得されてるみたい涙」と。
では気持ちよく納得しながら提案を聴いていただくにはどう提案するのが
良いでしょうか?課題解決のため考えられる様々な角度から良い落とし所を見つけて差し上げる事です。
これもプロダクトの導入では解決できずプロダクトの使い方をより具体的に
提案する必要があるため準備が必要です。
×「年収を上げるのが難しい?そのままだと現状と変わりませんよ!」
○「そうは言っても年収を上げるのが難しいですよね、例えばターゲットを変えてみるのはいかがでしょう、最近のトレンドだと~」

あとここではノンバーバルコミュニケーション
の応用で沈黙も大事です。
提案はお客様の認知の外の話をしていますよね?
という事はお客様も情報を整理しながら
話を聞いてくださってます。
かめおかも沈黙は苦手なのですが、商談では
お客様に考えていただく時間も大切なので
ちょっと考える質問をし、
あえてこちらからは話さない時間を設けても良いかもしれません。

✔ こちらよがりになっていないか?

ついに!ついについに最後です!
課題合意もできて提案も偏ってない!
「あとは自社のサービスを導入してもらうだけだー!」
こう思ったら黄色信号です涙
別にあなたの会社のサービスだけじゃないですよね?その課題解決できるの。そう、他にもあるんですよたくさん類似サービスが。
ここまで丁寧に対話を進めてきても最後に「うちのサービスが1番解決できます、いつから始めますか?」なんて言った日には不満を超えて「検討します」からの音信不通です「結局売りたいだけじゃん」と思われます。
デメリットもお伝えした上で、予算を聞き、お客様をきちんとたてましょう。

×「ここまでたくさん話してしまいましたが、
改めてお話聴いてみてどうでした?えっ1番よさそう?ありがとうございます!上長承認得れそうですか?懸念とかありますか?」
○「ここまでメリットのお話をしました。ただ正直他社様よりお値段や~等注意点もあります。その上で課題解決できたら予算的にどうでしょう?元々の予算は超えてしまっており~様のお立場もあるかと思うのですが。。
えっ全然桁が違った?そうですよね、、でしたら課題解決に少しお時間はかかる可能性ありますが、他社様のこのサービス等も最近評判でして~」


。。。中身は営業ノウハウの紹介なのに失注しちゃいました。
ここまで読んでいただいた読者の皆様ご期待に添えず大変申し訳ございません。。
言い訳させてください。考えながら結果はあえて失注にしたのですが、
この記事の目的はヒトに選ばれるヒトになる。です(受注するではありませんm(_ _)mm(_ _)m)
BtoBの取引であっても最終的にはヒト対ヒトなんです。
自分の事をより考えてくれるヒトが1番いいに決まってる。
とは言えBtoBである故予算があります(失注する確率の方が高い)
いいじゃないですか。
ベストを尽くしてお客様に気づきを得ていただいた。
結果予算がどうしても合わず今回はお見送りになったという話です。
お客様のためという軸をぶらさず、
課題合意と解決の提案ができ、
期待を超えられたのであればお客様はまた連絡くださる日がきます。


いかがでしたでしょうか。

まとめ


チェック項目を全部できたから受注率が上がる!という訳ではありません。
ですが全部できていないと受注率が下がるリスクと隣合わせです。
評価に再現性(安定的に成果を出し続ける事ができるか?)はつきものです。
「最近調子が良くないなー」とか「周りは売れてるのに自分だけ成績が上がらない。。」等感じる方は是非とも実践ください。

※最後に、上記の○×はあくまでかめおかの所感です。
正解や不正解ではなくこっちの方がより良いのでは?という見解ですのでご承知おきください。
また、クロージングはどうなった!?と気になる方もいるかもしれません。
意図して本記事では掲載していません。というのもクロージングのカウンタートークを準備するのは本質的でないと考えるからです。
本当にお客様と課題合意した上で提案も訴求できていれば、
最後テクニックに走らずともご期待はいただけますし何より、
とにかくここまでのお客様との対話を大事にしてほしいです。
※ご希望あれば別途作成いたします!

最後に、、長文お付き合いいただき誠にありがとうございました!
少しでも頑張ってるのに報われないと感じる方の漸進に寄与できると幸いです。


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