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毎日、「本番」を迎える人の強さ

毎日、「本番」を迎えている人は強いです。

「練習」というのは、「本番」のための準備だと思います。何度も練習して、ようやく本番に臨む。それが一般的なスタイルだと思うのですが、「本番」を意識するあまり、「練習」だけに留まっている人をよく見かけます。

「練習」だけで一日が終わり、一ヵ月が終わり、一年が終わる。「本番」とは何なのでしょう。

そういう人は、「練習」を「本番に向き合わないための言い訳」として使っているように思います。失敗しても「これは練習だから」とか、誰からの反応ももらえなくても「これは練習だから」とか。安心したいために、練習に明け暮れている。その人の本番は、いつくるのでしょうか。

「本番」は整理券の番号を呼ばれて訪れるようなものではありません。自分からつくるものです。もちろん、誰かからのパスで突然訪れることもあります。でも、それは「練習を見た人」から来るのではなく、「本番を見た人」から渡されるものです。だから、まずは自分で「本番」をつくらないといけない。

優れた人は、「本番」と「練習」を繰り返しています。「本番」の間に「練習」をしている。それも呼吸するように。そして、目の前の「本番」が、次に誰からから渡される「本番」の「練習」になっている。だから、お声がかかり続けるのです。

「本番」と「練習」は全く違う次元のものです。何百回練習したとしても、一回の本番から得られる体験の差は歴然としています。もちろん、練習の蓄積の中でしか磨かれないものはあります。でも、本番のダイナミズムには敵わない。

ぼくたちにできることは、意識的に「本番」をつくることです。勇気を出して一歩前に踏み出すこと。熱量や密度の高い「オンの時間」を生み出すこと。それは、日常の延長線上に曖昧に存在するものではなく、明らかな境界線の向こう側の世界へ踏み出すこと。

「本番」の先にしか、次の「本番」は訪れない。

そのことを忘れてはいけないと思うのです。



「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。