![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/43880403/rectangle_large_type_2_354483c11d3f3b5f9cc551f78a8c4603.png?width=1200)
食の方程式①
日本料理は「引き算」だと言われている。
出汁を引いたり、アクを引いたり、
素材の持ち味を「引き出す」。その技の多さがふんだんだ。
もちろん・・
料理人が丸く刈りこんでいることも
その毛髪すら頭から引き算で弾きだされた結果なのだろう。
いっぽうで西洋料理は?というと。
味付けやソース、スパイスといった材料を
「混ぜ合わせて」美味しさを追求する場面が多い。
そして、
シェフも頭に帽子を足していた。
「足し算の料理」と比較される所以だろう。
なにか料理を作るためには、限りあるその食材をどのように足し算、引き算で活かす事ができるかが鍵になる。
まさにそこには絶妙な加と減が必要で、
「いい加減・・、」というフレーズにはその加算も減算も含まれているというのに・・
なぜかネガティブなイメージが付き纏う。
素晴らしい料理をいい加減で作る事と同じように。
私たち自身も普段からガツガツとポジティブばかりに生きるのではなく、
たまには身を引いたり、日常で背負ってきた自分を守る鎧を剥がしてみたらどうだろうか。
自分の奥底から本当の人間性が染み出て味のある人間になれるのかもしれない。
では、最後に珈琲の場合を考えてみようと思う。
豆の種類、抽出方法、挽き具合。
たまにはスプーンの目測を見誤って、
コーヒーを薄くドリップしてしまう時もあるだろう。
そんな時は、インスタントコーヒーを加えてこう言いたい。
「足し算です」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?