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介護資金いくら貯めればよいのか?

こんにちは、今井です。
前回のnoteに引き続き、介護にまつわる話を書こうと思います。

前回のnoteはこちらから。

では、早速ですが、本編どうぞ!


1.介護ってどのくらいかかるの?

みなさん、介護にかかるお金ってどのくらいか、ご存じでしょうか?

既に経験されていらっしゃる方は相場感イメージつくかもしれませんが、平均約580万円と試算されます(生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査(令和3年度)」より)。

あくまで平均値のため、ご家庭ごとの事情や、介護期間、介護を受けられる方の健康状態などによっても変わると思いますが、非常に大きい金額ですよね…

なお、生命保険文化センターでは介護期間のアンケートも取られており、平均61.1か月(5年1か月)にもなるそうです。

また、上記の580万円というのは、在宅介護と施設に入居しての介護の双方を含んでいますので、施設に入居される際には、もう少し費用が掛かると考えておく必要があります。

具体的には、在宅介護と施設介護とで平均月7万円以上変わるため、仮に介護を開始したタイミングから施設入居となると、1,000万円を超える金額になってきます、、、

加えて、介護施設の費用はピンキリのため、個人的な意見としては、実際には、生命保険文化センターの統計よりも費用がかかると思います(介護施設の月額利用料の相場は次章で記載します)。

そのため、最初は在宅で介護し、症状が重くなってきた、ご家族の負担が重くなってきたタイミングで施設に入居というケースが多いように思われます。

2.介護施設の月額利用料の相場

さて、先ほど僕は介護施設の利用料は12.2万円/月では収まらないと思います、と書きました。

施設数No.1の老人ホーム検索サイトの「みんなの介護」によると、都道府県によっても相場が異なるのですが、入居一時金として92.4万円、月額の利用料は15.3万円とされています。
https://www.minnanokaigo.com/market-price/
※うまく埋め込めませんでした,,,

特に東京都は最も高く、入居一時金で389万円、月額で28.0万円となっていて、とても12.2万円では収まりません、、、

3.いくらくらい事前に備えておけば良いか?

では、結局いくら用意しておけばいいの?となりますよね。

まず大前提として、介護費用をすべて事前に備えておかなければならない、ということは決してありません。なぜなら介護を受けている期間も年金収入があるからです。

すなわち、毎月かかる費用と年金収入との差額に、在宅介護で一時的にかかる費用や施設入居の一時金などを加えた金額を用意しておく必要があります。

以下の仮定で、実際の準備費用を見てみましょう。

・介護の期間:在宅介護3年(36か月)、
       施設介護2年1か月(25か月)
・年金収入:12.2万円/月
・上記の年金収入で不足する生活費:7,700円/月
・在宅介護の費用:上記の不足金額以外に4.8万円
        (都合、月額の不足分は5.6万円)
・入居する施設は全国平均並みの一時金(92万円)
 と月額費用(15.2万円)

試算結果は以下のようになり、事前の備えとして、443万円必要、となります。
なお、施設の月額費用は15.2万円から年金収入12.2万円を引いた3万円分が毎月不足すると考えて3万円×25か月で計算しています。

「介護用資金500万円は最低貯めましょう!」というような、うたい文句を目にするのですが、上記の試算結果からみても最低500万円は貯蓄されておくことをお勧めします。

他方で、先ほど申し上げた通り、特に東京都内など介護施設の費用が高いエリアにお住まいの方はもう200~300万円は多めに(少しシビアに)備えられていた方が良いと思います。


前回に引き続き、少し暗いお話をしてしまいましたので、次回はもう少し明るいテーマで書ければと思います。

歌舞伎の演目に「人間万事金世中(にんげん ばんじ かねの よのなか)」というのがありますが、お金で家族仲が引き裂かれぬよう、事前の話し合いや備えをしていただくきっかけになれば幸いです。

今回も読んでいただきありがとうございました!

発見があった、分かりやすかった、などあれば是非スキ・フォロー、Twitter(X)のDMなどよろしくお願いいたします!

では、また次回のnoteで!

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