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2021 全日本選手権マウンテンバイクXCC

大会:全日本選手権自転車競技大会-MTB(XCC)

日時:2021年11月7日

会場:千葉県千葉公園

天候:晴れ

カテゴリー:男子エリート

距離:予選A  10.40km(0.8km×13Laps) 

  :決勝  16.00km(0.8km×20Laps)

リザルト:5位


使用機材

バイク:Canyon Exceed CF SLX 

ホイール:DT Swiss XRC 1200 Spline 30

タイヤ:Maxxis Aspen 29×2.25 1.5ber

コンポ:Sram Xo1 Eagle


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第2回大会となる全日本選手権マウンテンバイクXCC。昨年は観客も多い中、沢山の声援を受けレースを走ったイメージが強いこの大会。今年も都心でアクセス状態の良い千葉公園で行われた。また今年も沢山の方々の前で走れると思うと、楽しみで仕方なかった。

今回はマウンテンバイクの全日本選手権だが、いつものXCO(クロスカントリー)とは違う種目となる。今回はXCC(クロスカントリーショートトラック)という種目だ。約800mのコースを20~30分程周回するのレース。周回数が多く、レーススピードが速いので、観客も楽しめるマウンテンバイクレースとなる。ロードレースでいえばクリテリウムと似ている。

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今レースの目標は、表彰台圏内の獲得。積極的にレースを動かすために前へ前へを意識した。挑戦者としての気持ちを強く持ってレースに挑んだ。

コースは去年と大きな変更はなかった。前半のダートセクションが後半に移ったくらいだ。舗装路が全体的に多いコースレイアウトでハイスピードなレースになることを予想した。レース前日には、全日本選手権マウンテンバイクXCE(クロスカントリーエリミネーター)が開催されており、会場は盛り上がっていた。今回はXCCに賭けていたのでエントリーはしなかったが、レースを見ているとやっぱりエントリーするべきだったと思った。


予選

今回のレースは予選と決勝があり、勝ち上がらなければならない。自分は予選Aグループとなった。

アップはローラーで招集1時間前からスタート。予選といえどアップは入念に行った。レース時間が短く、スタートからハイスピードなレースになりやすいので多めに刺激を入れた。

スタートは1列目。最前列は久々な感覚があった。予選の目標は、4位以内に入ること。決勝でのスタートを2列目以内にしたかったからだ。スタートは上手くいき、2,3番手をキープ。ゆったりとしたペースで周回を刻んでいくが、山本選手が前に上がった時からペースが上がり始めた。気づいた時には、4人集団となっていた。最終周のアタックでちぎれてしまうが、目標内の3位でゴールした。

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予選が終わり次第、ローラーで疲れを軽減するために脚を回す。その際に、YouTubeライブで予選Bのレースを観戦した。そして、自分の予選レースを見直す。レースデータを見返しながら、決勝のレースについて考えていた。アップもぬかりなくスタート1時間前から行った。予選で心拍は上がっていたので今回は軽めに。少々刺激を入れたくらいだ。脚は疲弊しているとは感じなかったので、調子も良いかんじでレースが楽しみだった。

今シーズンからお世話になっている東洋フレームの石垣社長から「順位よりもレースも質にこだわる」とのオーダーを。先頭集団でいることはもちろん、ちぎれてもいいから前にいこうと思っていた。


決勝

スタートは2列目。予選を走り身体は疲れているはずだが、疲れを感じなかった。良い感じの集中で自分でもレースのゾーンに入っているのを感じた。スタートからハイペース。分かっていたことだが、予選とのスピードが全然違う。誰が脚が残っているのか、周りの選手の表情を伺いつつレースを走った。

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レース序盤に先頭に上がる時があった。その際にペースアップを図りペースを上げた。ただのペースアップだったので、パンチ力は強くない。残りのことを考えてしまい、アタックができなかった。本来の目標ならここで100%以上のアタックに挑戦するべきであるのにできなかった。ただ単に集団牽引をしただけだった。

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その後、BSの沢田選手、ドリームシーカーの山本選手、北林選手、Paxの宮津選手の5人での先頭集団に絞られた。もともとこのレースでマークしていた国内トップライダーばかりだ。だいたいは予想できていたので、慌てることなく落ち着いてレースに集中した。この5名の中でも、BSの沢田選手のアタックが凄まじい勢いだった。しかも、幾度もアタックしており、自分はついていくのにいっぱいいっぱいになっていた。

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ロードレースを経験し始めて分かったことだが、集団の後ろについても全く楽に走ることはできない。むしろめっちゃきつい。下りや立ち上がりで集団は縦に伸びてしまう。結果的に伸びてしまった分、追い付くのに脚を使うことにより、インターバルがかかった状態になる。中盤からずっと先頭集団の最後尾だった。WiawisHill後の直線でどうしても離れてしまう。ただ単に下りのスキルが劣っていることも原因だが、、。

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ハイスピードなレース展開の中、ペースが落ち着く時が何回かあった。本来ならそこで自分がアタックを仕掛けなければならない。他の選手に休むスキを与えないことが重要だからだ。今レースの目標もこの場面で動くことだった。しかし、仕掛けどころで休むことしかできない。自分から動くことができなかった。

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残り2周に入るところでペースが上がり、集団からちぎれてしまった。少し前でオリンピアの山本選手も単独で走行していたので、追い付くようにとペースアップを試みたが、追い付くことができなかった。そして、単独の5位でゴールした。

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本当にキツかった30分のレースだった。優勝はBSの沢田選手。あの走りは優勝にふさわしい力強い走りだった。めっちゃ強かった。あのレベルに到達するにはまだまだ力不足だということを身をもって実感した。レースをコントロールできるほどの走りをしなければ勝負すらできない。勝負はできなかったがついていくことはできた。去年は、中盤でちぎられ第2集団でのレースだと考えると、この1年で少しは成長できたと思った。今年始めたロードやトラックの知恵がマウンテンバイクのレースでも生かせることがある。もっと経験を積みたい。そして来年こそは、表彰台の一角を落したい。

今大会では、いつもお世話になっているたぬき小屋の福王寺さんにFOXのサスペンションをお借りしてレースに参戦しました。急な故障にいつも対応して頂き本当にありがとうございます。

最近はロードが楽しくてマウンテンバイクが霞んでしまっていたが、やはりマウンテンバイクもとても楽しい。改めてマウンテンバイクの面白さを実感できた。

来週には全日本選手権マウンテンバイクXCOだ。今年一番目標にしてきた大会。U23の頂点を目指し全力で挑みます。

東洋フレームさん、福王寺さん、応援・サポートして下さった方々、ありがとうございました。

立命館大学自転車競技部 高本亮太

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