韓国映画ペパーミントキャンディーをみる
山下道ラジオでペパーミントキャンディーの話題があり、かなりの面白さが伝わってきたのでみたくなった。
現在プライムビデオではみれない。
ユーネクストやHULUで検索等してあれこれ悩んだが、プライムビデオ内の韓国エンタメドラマチャンネルKという番組でみれて、しかも2週間は無料体験できるとのことで、それでみることに。
山下道ラジオで話題の作品は、個人的にのれないことも多い。
今作品は、まあまあ。
純朴な青年がある事件をきっかけに変貌し、夢やぶれて命を絶とうとするシーンからはじまる。
そこから走馬燈のように、どうして青年が命を絶とうとしたかを、すこしずつ過去に戻りながら話は進んでいく。
人生の巻き戻しをしながら話は展開しているけど、ひとつのエピソードがその直前の出来事とつながっているため、わりと理解はしやすい。
主人公の青年はときどきハンサムにみえる人で絶叫するときの顔力がすごい。ドラマ仁でセンセー!でおなじみの内野聖陽氏に似ている。
検索してみるとソルギョングという方で超演技派のひとりだという。
ここからネタバレ。
主人公の青年が軍隊にいるとき誤って少女を射殺してしまう。
そこから半ば自暴自棄になって初恋の人に対しても冷たくあしらい、でもひそかに想いつつ、結婚し浮気し離婚し破綻し家も家族もうしない、と転がり落ちていく。
少女を殺してしまう経緯は光州事件が基になっているらしく、韓国の人がみればあの事件か、とイメージできる内容なのだろう。
少女を殺してしまい、そこからいろいろな生き方ができたはずだけど、そこまで自暴自棄にならないといけなかったのかなと思った。
結果的に妻になるひとのお尻を初恋の人のまえでさわり(どちらにも失礼)、妻の出産のときも仕事に没頭するかとおもいきや初恋の人の故郷で偶然出会った女性とワンナイトラブ。
事業をおこせばスタッフと不倫して挙げ句の果てに妻もW不倫。妻側からしたら家庭をかえりみない夫に非があり同情してしまう。
上のワンナイトラブをするかとおもいきや、職場の飲み会で夜のお店に働いていた未成年の女の子には手をださず見逃してやる優しさもある。
なんかこう、主人公の行動がちぐはぐにみえて、映画の序盤(つまり主人公の人生の晩年)はあいつが悪いこいつが悪いと他害アピール上等で泣き叫んでいてばかりで、みていてイライラする。
そのイライラは作中の主人公も感じており、だから列車のまえで仁王立ちしていたとき時間よ戻れ!と叫んだのか。
と、わりとイライラした作品だけど、ボタンのかけ違いで人生は大きく変わると。他人事ではない。
あと作品冒頭のピクニックのシーン(主人公ふくめ40代)と作品終盤の同じ場所でのピクニック(みんな20代)を比較して、40代は主人公をのぞいてみんなおじちゃんおばちゃんでびっくりした。
自分と同世代いやちょっと下になるのか。自分の内面のイメージとあまりにかけ離れている年上っぷりな見た目と発言なんだけど、まわりからみたら自分もこうみえるのかとおもうと、それがこの映画でいちばんホラーだった。