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山崎パンのあんぱんうまい

山崎パンのあんぱんがうまい。

こんなにうまいだなんて、いままで本当に気づかなかった。


みんな大好き山崎パン。

僕も中学のときジャム&マーガリンのコッペパンを食べて以来ずっとファンだ。

一時期は山崎パンの工場でパンを焼くことが夢だった。


いまは美味しいパンは世の中にたくさんあって、都内で売っているパンは、高級で美味しい。

高級パンは噛んだときの酵母の香りとか甘さや酸味みたいなものが深い感じがする。

あと、ナッツみたいなのが生地に織り交ぜてあったりふりかけていたりして、見た目もおしゃれだ。


でも僕にとってそういうパンはおしゃれなパンであって、ものすごくツボを得た美味しいパン、という感じがしない。

毎日は食べられない、というバイアスもかかっているのかもしれない。


パンはいろいろな添加物がはいっている、という話をきいたのと、わりとかんたんにパンは焼けるという情報をネットで得て、ホームベーカリーを買った。


材料を流し込めば4時間ほどで自宅で焼き立てパンが楽しめる。焼き立てパンは蒸気がまずおいしい。早朝のパン屋のあの香りが部屋中に広がる。焼き上がったばかりのパン生地もこれまで未体験のふわふわ感だ。


でも、自家製パンは既製品のパン以上の美味しさには届かないことを知った。


できたて焼き立てのパンの美味しさは、相当のアドバンテージがある。

でも、素人では、あそこまでの甘みをだすために、お砂糖をふんだんに使えない。躊躇してしまう。どうしても無理だ。


パン一斤で、こんなにお砂糖使うのかよって量だ。

自家製パンも美味しくしようとすれば、いくらでも素材から工夫することができる。でも、レシピにかかれた分量のお砂糖やバターを投入することが、僕にはどうしてもできなかった。


だから僕がつくるパンは、小麦粉、水、イースト菌以上みたいな、ヨーロッパの辺境の村で焼かれたような、とっても素朴なパンとなる。


それはそれで美味しい。砂漠の民とかも、たぶんこういった原始的なパンみたいなものを焼いてきたんじゃないかなとか、勝手に想像するのも楽しい。


でも、やっぱりレシピどおりにつくられた、またはバターや牛乳やおいしい素材をふんだんにつかったパンのほうが美味しさでまさるのだ。


だから、パン作りはパンのプロに任せることにした。


スーパーで売っているパンは1000wで2分、トースターで焼くとうまい。

あるときこの事実に気づいた僕は以後スーパーで売っているフツーのパンがいつものパンとなる。


各メーカーからさまざまな食パンが売られているけど、どれも1000wで2分焼くと美味しい。

どれも美味しい。


僕はそこにおおきな差異をみつけることができず、基本はセール品か、もしくは安値のものを選んでいる。


その流れで、山崎パンのあんぱんをひさしぶり&偶然買ったのだ。

普段、山崎パンのあんぱんは、あまりにスタンダードすぎて手に取ることは稀だった。

あんぱんを選ぶのなら、いちごスペシャルやスイスロールやシベリアなど、クリーム多め、カロリーも高めなお菓子パンを選ぶ。


ただそのときは山崎パンスタンダード中のスタンダード、あんぱんをなぜか選んだ。


山崎パンにはあんぱんのほか、ジャムパン、クリームパン、うぐいすパンと、昭和からかわらない外装、容姿、お値段のスタンダード商品がスーパーで見られる。

そのなかでもど定番のあんぱん。

これを1000w2分で表面にかるく焦げ目がつくくらいに焼いて食べる。

本当に美味しい。

あんぱんとはこういうもの、という僕の中のあんぱんの原型に限りなくちかいパンの香ばしさとあんの甘さがここにある。

これなんだろう。小学生のときの社会科見学であんぱんもらって脳内に刷り込まれたのだろうか。


あんぱんといえば北海道千歳市に住んでいたとき、わが家が愛したもりもとのあんぱんがある。


僕が好き、というより父が大好きで、週末よく買っては家族で食べていた。


もりもとは僕にとって近所のパン屋さんくらいにしか覚えてなかったのだけど、あれから20年以上経って、東京でばたーくりーむがたまらなくおいしい雪鶴という商品をだしていて、あのもりもとが!と感動したことがある。


そう、僕のあんぱんの原型のひとつはもりもとのあんぱんなのは間違いない。


でもそれとはちがうんだけど、山崎パンのあんぱんは、あんぱんのイメージをそのまま踏襲している美味しさである。


しかも全国きっとどこでも買えるし、お値段もうちの近所のスーパーだと100円をきるリーズナブルさだ。


世界のヤマザキ、と謳うだけあった、山崎パンの懐の深さには脱帽する。

100円をきるやすさだし、工場で大量生産つくられてるし、なにかと軽くみられがちな菓子パン。

でも、安くて、どこでも入手できて、このクオリティ。

このお金では買えない価値を長年かわらず提供つづけていることに敬意を評したい。ありがとう山崎パン。ありがとうあんぱん。こんなところでひとり勝手につぶやいているけど、いつかこの思いよ届け。

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