観察する事はユーザーの課題発見に役立つのか?
エイチームライフスタイルアドベントカレンダー2018の4日目は、株式会社エイチームライフスタイルのryosuketterが担当します!
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本日は表題の通り「観察」のお話ができればと思います。
私は現在、株式会社エイチームライフスタイルにて、Webエンジニアとして働いており、仕事では主にRailsやReactなどを触っています。
前職では、Web制作事業にて、HTML、CSS、JavaScriptを使ってインタラクティブなWeb表現を得意としていました。
その経験を生かして、今後はデザインからバックエンドの実装までできるエンジニアとして活躍したいと思っています。
デザインスキルを磨くために「観察力」は重要なのでは?と思い、今回はこのテーマについて書いてみました。
目次
- なぜ観察力をテーマにしたのか?
- 観察することが大事な理由
- 観察力を鍛える方法
- 実践編(トイレのドアの観察で分かった男女の違い)
- まとめ(やってみた感想)
- さいごに
なぜ観察力をテーマにしたのか?
今年は、noteで #観察スケッチ というハッシュタグが、デザイナーさんたちの間で流行ってました。
元々は、今年の3月にOFFRECO代表のヤマシタさんが投稿した、下記の記事をキッカケとなって注目されたそうです。
また、今年開催されたデザインあ展でも、観察することを楽しめるようなコーナーがあった気がします。
そういった出来事もあって、なぜ「観察」がデザインをする上で大事っぽく語られるのかが気になったので調べてみました。
観察することが大事な理由
菅俊一(2017, p.2)『観察の練習』 NUMABOOKS.
によると、
観察とは、日常にある違和感に、気づくこと。
アイデアの種は、あなたの日常の「小さな違和感」に隠れている
らしいです。
このことから、たぶん、観察することは課題(アイデア)発見の手段になるかもと期待できます。
観察がユーザーの課題を発見する手段なら、ぜひその力を鍛えたいと思いました。ですが、どうやったら鍛えられるかが分からなかったので仮説を立ててみました。
観察力を鍛える方法( = 小さな違和感に気づけるコツ ?)
観察力を鍛える方法として有効なのは「今まで考えたことのないコトまで考えてみる」事かも?と、仮説を立ててみました。
なぜそう思うか?ですが
これは、THE GUILDのデザイナーのこばかなさんのツイートが参考になりました。
上記ツイートの特にこの部分ですね。
「観察とは無意識を意識化すること」
また、水野学(2014)『センスは知識からはじまる』朝日新聞出版.
を見ると、ある分野についてのセンスを磨く方法として、その分野について多角的に知ることが重要であると書かれています。
そこで、仮説検証とまでは行かないカモですが、今まで考えたことのないことまで想像することで、観察力が鍛えられるか実践してみました。
実践編(トイレのドアの観察で分かった男女の違い)
ある家具屋さんのトイレのドアが気になったので写真を撮ってみました。
左側が男性用、右側が女性用です。
この写真を見て、どんなことを思うでしょうか?
私が最初に気づいたのは、女性用のトイレだけ、ドアノブ上部にある塗装が剥がれていることです。女性はドアノブを直接触る人が(あんまり)いないのかな?と考えられます。
なぜそうなるか?を、考えてみました。
1つ目は、公共トイレなので誰が利用しているか分からず、清潔感を感じられず触りたくないから。もしくは、手洗い直後、濡れたままの手でドアノブを触る人もいたので、濡れてるドアノブを触りたくないからだと考えられます。
2つ目は、バッグや買い物袋で両手がふさがっているのでドアノブ以外にも手をかける必要があるからと考えられます。以上が私の考察です。
いずれにせよ、ドアノブが想定通りに使われていないのは、ユーザーさんにとってもお店にとっても望ましくないので、どうすれば、より快適に利用できるかを考えて見ました。
1つ目の仮説に対しては、ドアノブは押すと開くプッシュプルハンドルタイプにすれば解決するのではと思いました。
そうすれば、素手でドアノブを触るのに抵抗があっても、肘など体のほかの部分でも開閉できます。
2つ目の仮説に対しては、プッシュプルハンドルタイプでも解決できそうですが、思い切って足で開けられるようにするのも1つの解決策だなと思いました。
このアイデア、ひらめいた!と思ってたら、自動車のドアで既に開発されていることがわかりました。
まとめ(やってみた感想)
意識的に観察することで、日常にある「小さな違和感」から、ユーザーの課題を解決するアイデアを発想することができました。
IDEOのCEOを務めるティム・ブラウンが書いた本
ティム・ブラウン(2014, p68)『デザイン思考が世界を変える』早川書房.
を見てみると。
他者の目を通じて世界を観察し、他者の経験を通じて世界を理解し、他者の感情を通じて世界を感じ取る努力を行っている
観察することでユーザー理解度を高めることが大切だと言うことが分かります。
さいごに
エイチームライフスタイルでは、ドアノブの改善は行なっておりませんが、主に、Web上のプロダクトなどを作っています。
デザイナーもアクセスログなどのデータを指標にして、ユーザーの小さな違和感を感じ取り、課題解決のアイデアに変換して、日々、最適なデザイン・実装を行なっています。
そう言う意味で言えば、毎日が観察の連続なので、デザインスキルを磨くにはいい環境だと思います。気になる方は、ぜひご連絡ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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エイチームライフスタイルアドベントカレンダー2018、明日は nishitail に書いてもらう予定です。お楽しみに!
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