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Spotifyのあの機能めっちゃ良くない?っていう話

初めまして!
Repro(https://repro.io/ )でカスタマーサクセスと新規事業の営業やら運用やらを担当している河村です!

このnoteでは年末にくるSpotifyのあの機能がどう優れているのか語っていこうと思います。

あの機能

あの機能とは、毎年年末に公開されるまとめ機能のことです。

11月末にその年聞いた音楽のおさらいをしてくれる機能で、自身が1年間聞いてきた音楽を様々な角度からまとめてくれています。
年末になるとSpotifyユーザーが色々なところでシェアをしており、風物詩のようになっています。

そんなまとめ機能ですが、私はこの機能が大好きで会社のSlackでこんな投稿をするくらいです。(周りの人からもワカルと反応が来ていました)

社内のSlackで投稿

そこで、ふと自分でも「なんでこの機能こんなに好きなんだろう・・・」と思いまして、せっかくなら言語化してアウトプットしようと思いこのnoteを書き始めました。

結論、この機能は”自身で楽しむ”観点と”拡散”の観点で非常に優れており、私自身そこに魅了されているのだと考えています。

自身で楽しむという観点

まず、この機能は人のインサイトを非常に突いた内容だと考えています。
そのインサイトとは”自身の興味があることが、可視化されていることによる示唆の取得”だと考えています。

この機能の真髄は、自身の興味のある曲・アーティストが客観的なデータとして可視化されていることにあると考えられます。

「あ~確かにこの曲沢山聴いてたな」
「このアーティストこんなに聴いてたっけ?」
「この時あのライブがよかったから沢山聴いてたな」などなど
改めてデータを出されることで自身で気付いていない示唆があり面白くなってくるわけです。
特に趣味(興味が高い)の領域である音楽なので、その傾向は尚更顕著になるわけです。
自身の興味があることについては深く知りたいと思うのが道理なわけです。

このインサイトは占いなどと同様だと考えています。
普段全く分からないはずの「自身の将来」や「自身の潜在能力」が他人によって表現されるのが占いです。

つまり、占いの場合は

  • 自身の興味あること = 自分自身のこと

  • 可視化 = 占い師から、何かしらの形で表現

  • 示唆 = 自身が気付いていない自身のポテンシャルなど

という構造になっており、根本的にはSpotifyの機能と同じインサイトを突いていると考えられます。

書いてみると非常に明快な話であり、iphoneの”ヘルスケア”で今日は何歩歩いた とか スクリーンタイムを確認して YouTube何時間見た とか 
ふと気になって見てしまうようなこれらの行動がありますが、全て同じ構造をしています。

人がなぜそのようなインサイト(自身の興味があることが、可視化されていることによる示唆の取得)を持っているのか まで深掘りし始めると長くなってしまいそうなので、ここでは省略しようと思います。

少し余談ですが、今年から実装された自身のランキングで1位だったアーティストからビデオメッセージを受け取れる機能ですが、個人的にはこれもSpotify流石だなと思いました。

大好きなアーティストからのビデオメッセージで嬉しくないユーザーはいないですよね。
なおかつ限定コンテンツであり、競合もすぐには真似出来ない機能であるため競合優位性ともなります。

拡散性

Spotifyのこの機能は世の中にあるアプリの中でも拡散性(SNSなどを通じて拡散されやすい)という面ではかなり上位に存在していると思います。
実際私も11月末から12月頭までインスタグラムのストーリーでかなり見ました。

この拡散性の高さには3つの要素が絡んでいると思います。

①タイミング・頻度

年に1回、年末 というのが肝だと思っています。
もしこの機能が、いつでも見れる or 毎月表示される場合はそこまで拡散されないのではないでしょうか。
毎年同じタイミングで1度だけ、みんな同時に機能が解放されるため一気に話題になるわけです。
毎年同じタイミングなので、今年もこの機能が来た と認知形成もしやすくなります。

②シェアしやすいUI

この機能にはシェアボタンがあることは勿論、スマホ画面で映えるような画面になっているため、シェアした時に見栄えが良くなりやすいです。
そのため誰でも気軽にオシャレなシェアが出来るわけです。

画面下部にシェアボタンがある



シェアにするとこのように1枚絵として自動でキレイに整えてくれます

Spotifyの場合はシェアボタンを押すとシェア用に良い感じに画面を調整した形で画像を出してくれます。
勿論、自身でスクリーンショットを撮っても充分に映えるような画面になっています。

近しい例としてはNIKEのsneakersアプリの当選画面があります。
sneakersも当選するとスマホ画面のスクリーンショットで映えるような画面が出てきてシェアを促進しています。


sneakersの当選画面


③ユーザーの自己表現欲求

これは特に音楽が好きなユーザーに顕著な要素だと思います。
分かりやすく言うと「俺・私こんなイケてる音楽(みんな知らないと思うけど)聴いてるんだぜ」のアピールです。
自分は友達とこんな素敵な日常を過ごしてるよ、こんなオシャレな服来てるよ、こんな美味しいもの食べてるよ とインスタグラムにあげているのと同じ心理です。

特に、音楽を好きであればあるほど、音楽を通じてアイデンティティを示す絶好な機会な訳であり、更には客観的なデータなので誰にも文句のつけようがありません。

このように拡散されることを思いっきり狙った構造・仕組みになっており、狙い通り拡散されるためアッパレだと思います。


まとめ

このように、Spotifyのまとめ機能は、機能を楽しんでもらい・拡散されるという二段階において、しっかりとユーザーのインサイトを捉えそれがアプリ上に落とし込まれています。
そしてしっかりと私はその策略にハマっています。

毎年驚くようなアップデートがあるので、来年もどんなアップデートであるのか楽しみです!

それでは、最後にSpotifyに作って貰った私の2023ベストプレイリストを置いておきます!
👋

https://open.spotify.com/playlist/37i9dQZF1Fa9rAJKP1imGF?si=NchvSfkuQxiPlYitDr-8Ow&pi=a-oZrDMwLgSkCD


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