ダウン症児の肺高血圧とは?
ダウン症に特化した小児リハビリをしている理学療法士の胡崎亮介です。
4児の父親で、次男がダウン症(小学校3年生)理学療法士の仕事をしています。
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ダウン症に特化した支援note
【肺高血圧とは?】
ダウン症児育児、療育の中で聞く「肺高血圧」
血圧という言葉はよく聞くと思いますが、これはどんなものなんでしょう?
僕たち大人も健康診断などで図る「血圧」
同じ血圧という言葉なのですが
これは体に流れる血圧で「体血圧」という考えます。なので、一般的に高血圧という言葉は
「身体にかかっている血圧が高い」ということです。
では、これと同じ要領で肺高血圧とは?
そのままの通り、肺にかかる血圧が高いということになります。
(身体に向かっていく大きな血管と、肺に向かっていく血管は別の血管ルート)
【何故ダウン症児に肺高血圧?】
肺高血圧になる要因はいくつかあります
- 肺に流れる血流量が多い(量が多い)
- 肺の血管が障害されている(血管に抵抗がある)
- 肺の病気や気道の閉塞がある
などがダウン症児での肺高血圧の要因に挙げられますが、先天性心疾患の合併が要因としても多いと考えられます。
ダウン症児では、約40%に先天性の心臓疾患を合併すると言われています。
この先天性心疾患では、心室中隔欠損、房室中隔欠損、動脈管開存、心房中隔欠損などが挙げられるのですが
これらの心疾患は肺にかかる血流量が多くなる疾患であり、肺高血圧の要因となっています
【肺高血圧はなぜ問題なのか?】
様々な要因で引き起こされる肺高血圧ですが、血圧が高いというのは、そこを通る血管にかかる圧が高いということです。
そうすることによって、肺血管抵抗が上昇して
肺への血流量が減少することになります。
また、肺血管抵抗が、最初にお話した身体の血管抵抗を上回りつづけると、今度は身体に届くはずだった血液が、酸素の少ない状態の血液となり、低酸素血症となります。
これらは心臓の先天性疾患とも大きく関係しています。
【まとめ】
「肺高血圧」は肺にかかる血圧が高い状態で
心疾患が要因となることが多いということが考えられます。
これにより運動時の酸素状態、全身への循環状態を知り、リスク管理をすることと共に、運動発達面への影響を考慮することも必要と考えられます
今回は「肺高血圧」についてのテキストでした。
次回このシリーズでは心臓の疾患について
わかりやすく更新していきます!
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