アジャイルとスクラムの違い〜定時で帰らせるためのマネジメントシリーズ〜
アジャイルとスクラムの違い
一言でまとめると、アジャイルは価値観・概念であり、スクラムをアジャイルを実現するためのフレームワーク。
アジャイルとは
アジャイルソフトウェア開発宣言に書いてあるとおりです。
価値観・概念的なものであり、他と比較されるものではありません。
世間一般的にウォーターフォールとアジャイルが比較されますが、間違っていると考えます。
アジャイルの4つの価値
※アジャイルソフトウェア開発宣言からの引用です。
プロセスやツールよりも個人と対話を、
包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、
契約交渉よりも顧客との協調を、
計画に従うことよりも変化への対応を、
価値とする。すなわち、左記のことがらに価値があることを認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。
アジャイル12の原則
※アジャイルソフトウェア開発宣言からの引用です。
顧客満足を最優先し、価値のあるソフトウェアを早く継続的に提供します。
要求の変更はたとえ開発の後期であっても歓迎します。変化を味方につけることによって、お客様の競争力を引き上げます。
動くソフトウェアを、2-3週間から2-3ヶ月というできるだけ短い時間間隔でリリースします。
ビジネス側の人と開発者は、プロジェクトを通して日々一緒に働かなければなりません。
意欲に満ちた人々を集めてプロジェクトを構成します。環境と支援を与え仕事が無事終わるまで彼らを信頼します。
情報を伝えるもっとも効率的で効果的な方法はフェイス・トゥ・フェイスで話をすることです。
動くソフトウェアこそが進捗の最も重要な尺度です。
アジャイル・プロセスは持続可能な開発を促進します。一定のペースを継続的に維持できるようにしなければなりません。
技術的卓越性と優れた設計に対する不断の注意が機敏さを高めます。
シンプルさ(ムダなく作れる量を最大限にすること)が本質です。
最良のアーキテクチャ・要求・設計は、自己組織的なチームから生み出されます。
チームがもっと効率を高めることができるかを定期的に振り返り、それに基づいて自分たちのやり方を最適に調整します。
スクラムとは
アジャイルソフトウェア開発宣言に名前を連ねている「ジェフ サザーランド」が、アジャイルの価値観を実現するためにトヨタ生産方式とOODAループを基に考案したフレームワーク(仕事の進め方)です。
アジャイルは早さと継続性を重視し、変化に対応します。常に改善しながらプロジェクトを進めます。
トップダウン型のプロジェクトマネジメントではなく、ボトムアップ的に開発者が自発的に進めます。
手法
プロダクトバックログ
相対見積り(プランニングポーカー)
1週間・2週間・1カ月などの短い期間で実装する(スプリント計画)
進捗の可視化(スクラムボード・バーンダウンチャート)
15分で終わらせる朝会
スプリント終了時に動くものを見る/見せる(スプリントレビュー)
批判しない振り返り(スプリントレトロスペクティブ)
ジェフ サザーランド. スクラム 仕事が4倍速くなる世界標準のチーム戦術 (Japanese Edition) より
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