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知ってほしい。ストレスによる体調不良

女優・深田恭子さんの適応障害が決して他人事ではない理由(2021/5/27 19:40 木村隆志 東洋経済オンラインより

5月26日、女優・深田恭子さんの芸能活動休止を所属事務所が発表し、日本中の人々に衝撃を与えました。7月スタートの連ドラ出演が決まり、「クランクイン直前での降板」というタイミングが事の深刻さを物語っています。

所属事務所の文書には、「私ども所属の女優 深田恭子ですが、昨年春ごろから体調を崩しがちとなり、今月に入り医師より『適応障害』と診断されました。これにより当面の間 治療を優先し、お仕事をお休みさせていただきます」と書かれていました。

やはり人々の注目が集まったのは、医師から診断されたという「適応障害」。適応障害とは、何らかのストレスが原因で心身や行動面に症状が表れ、日々の生活が困難になる状態のこと。不眠、頭痛、腹痛、めまい、倦怠感、気力減退、食欲不振などの身体的なもの、極度の不安や焦り、集中力低下、感情の高ぶり、緊張による多汗や震えなどの情緒的なもの、無断欠勤、大幅な遅刻、過食や過飲、破壊、ギャンブル依存などの行動的なものという主に3種の症状があり、個人差があります

うつ病とは異なり、ストレスの原因がはっきりしているため、それを取り除くことで症状の改善につながる一方、うまくいかなければ慢性化して苦しみが長期化する怖いもの。実際、人間関係や生き方のコンサルをしている私のもとにも、適応障害の診断を受けて苦しみ続ける人からの相談があるなど、決してビジネスパーソンにとって他人事ではないのです。

僕自身もストレスで体調不良を経験

僕は競歩でオリンピック出場を夢見て大学に進学した。高校時代は3年生の時にインターハイ出場(決勝進出)。そして、北海道高校記録(10000mW・10㎞mW)も更新した。高校の先生には「お前はオリンピックに出れる!」と言われた。

明確な根拠は無かったが、自分自身もオリンピックや世界の舞台に立てる可能性を信じていた。今からちょうど3年前。当時は大学1年生の6月のことだった。

朝練習の前に体調不良を感じた。
いつもなら走って体を温めるのだが、その時は歩くこともしんどかった。たまにある症状だったのでその日の練習は軽い筋トレ終わった。しかし、その翌日も同じような症状が続いた。

さすがにおかしいと思い、その日に病院へ受診した。すると緊急入院。「完全房室ブロック」(心臓の病)の疑いで検査入院することになった。3泊4日の入院期間だったが、その間の不安や恐怖は今でも鮮明に覚えている。

もし、完全房室ブロックだったら。
心臓ペースメーカーを入れないと生きていけないかもしれない。
そしたら競技は続けられないかも。
さまざまな不安や恐怖に襲われ、実家にいる母に電話して大泣きした。

結果的に心臓に異常は無かったのだが、退院後も体調は全く良くならない。セカンドオピニオンで心臓の検査を受けたが、異常は見つからず。

僕は思い切って精神科病院に受診した。

ストレスによる心因性反応

その精神科病院で、僕は「ストレスによる心因性反応」と診断された。

ストレスによる心因性反応とは、『欲求不満や葛藤、急激かつ重大なストレスというような心的体験と密接に関連していて,その経過も内容も当該体験に依存すると考えられる心的,身体的反応のことで,失神や麻痺,もうろう状態,妄想,幻覚などを伴うものをさす。激しく気分が落込んだり,抑うつ反応として寡動状態に陥ることもある。(コトバンクより引用)』

当時は、激しく気分が落ち込み、慢性的な倦怠感、不眠、過食など、様々な症状に悩まされた。

病院で診断書を書いてもらい、監督と相談した上で、とりあえず1か月競技を休ませてもらうことにした。

しかし、陸上部のコーチに「ストレスなんて誰でも抱えるものだから。周りの奴らだって同じだ。お前だけ特別なのは良くない。」と言われたそれはもうショックだった。

ストレスの回復には時間がかかった

大学2年の9月。僕は陸上部を退部した。

大学には4年間陸上部に所属をする条件で特待生で入学していた。そのため、マネージャーで残らないか?とも言われた。しかし、僕は競技そのものから距離を置いた方が良いと思ったので退部した。(退部後から今にかけて学費を負担してもらっている親には感謝しかない。)

「ストレスによる心因性反応」からの回復には時間がかかった。

退部後の半年間は、平日は大学の授業で忙しく、土日もバイトをしていたこともあり、精神的に休まる時間がほとんど無かった。2020年も新型コロナの影響で精神的に不安定な状態は続いた。

2021年。今年の年明けくらいからようやく精神的な安定を感じ、今現在(2021年6月)は、ストレスコントロールがうまくできるようになった。

僕自身、ストレスによる体調不良から回復まで1年半もかかっていた。

知ってほしい。ストレスによる心身への影響を。

自分自身の経験から僕は伝えたい。「ストレスを軽視してはいけない。」

僕も以前は「ストレスなんて気合と根性で何とかなる」と思っていた。「うつ病なんて甘えだ」とも思っていた。でも、それは違うことを理解した。そして、誰にでもストレスによる体調不良を起こしかねないことを知った。

あのイチロー選手だって2009年WBCの後に胃潰瘍になったのだから。

ストレスによって心身に影響を与えることを知ってほしい。この記事を見てくださっているアナタの周りに、もしストレスによって心身に悪影響を及ぼしているのなら支えてあげて欲しい。

そっとそばにいるだけで良い。

話を聞いてあげるだけで良い。

僕も周りの支えがあったからこそ今があるのだから。

周りの人の支えがあったからこそ今がある。

周りの人の支えがあったからこそ。僕はストレスによる体調不良から回復することができました。

大学の友人をはじめ、大学の先生方、所沢で出会った大人の皆さん、バイト先の友人、マナビバ0限ProStyleStudents of Tokyoで出会った皆さん。そして、Instagramのフォロワーさん。

僕がいままで出会ってきた皆さんは、僕にとってかけがえのない方々です。また、僕の人生において何かしらの影響を与えてくれました。

本当に辛かった時に、話を聞いてくれてありがとうございました。
支えてくれてありがとうございました。

皆さんのおかげで、僕は今、明るく元気に生きていられるのだと思います。

本当にありがとう。

最後に

今回は【知ってほしい。ストレスによる体調不良】をテーマに、主に僕自身の経験をお伝えさせて頂きました。

読者の皆さんに、ストレスによって心身が悪影響を受けかねないこと。そして、周りにストレスにより辛い思いをしている人がいたら、少しでも支えてあげて欲しい。そんな思いが今回の記事で伝われば。と思います。

僕自身もこれまでの経験を通して、ストレスによって辛い思いをされている方へ少しでも助けになりたいですし、皆さんと共に人生を歩みたいと思っています。

どうかストレスによる心身への影響がもっと周知され、一人ひとりが心地よく生きていける社会になることを願います。

2021年6月8日 菊地涼介

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