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英語学習が最高に楽しくなるアプリ「Blinkist」


1. このnoteで伝えたいこと

このnoteでは、私が英語学習者にどうしてもお勧めしたい「Blinkist」というアプリをご紹介します。英語学習系のアプリがごまんとあるなか、何か一つだけ選べ、と言われたら私はこのアプリを選びます。

実はこのアプリ、英語学習のために作られたものではありません。Blinkistは「最高のUIで、豊富な洋書の要約を読めるアプリ」です。

このnoteでは、なぜ私がBlinkistを英語学習者へ勧めるのか、Blinkistを際立たせる素晴らしい機能、Blinkistを活用したレベルの高い英語を身に着ける学習法、私がどのように学習を習慣化したかを、順を追って可能な限り丁寧にまとめました。楽しんで頂けると幸いです。ではいきましょう!


2. Blinkistとは

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Blinkistは「最高のUIで、豊富な洋書の要約を読めるアプリ」です。Blinkistにある要約は全てノンフィクションの本のもので、リーダーシップから心理学まで全27種のカテゴリーがあり、直近10-20年ほどのベスト/ロングセラーをほぼ網羅しています。

「7つの習慣」や「ホモ・デウス」のような日本でベストセラーになった本の要約もあります。日本のサービスでいうと「flier」に近いです。


3. Blinkistの良いところ、最高の機能

他の本要約サービスと比べて、Blinkistが傑出していると感じる点を3つご紹介ます。簡潔に言うと ①コンテンツの豊富さ、②優れたUI、③最適なレコメンド機能 の3つです。1つずつ解説していきます!

3-1. コンテンツの豊富さ
Blinkistには、要約/オーディオブック/独自コンテンツと言う3種類のコンテンツがあります。Blinkistには、現在約3000以上の要約が存在し(そのうち85%はオーディオブック版も有り)、毎月30ほど新しい要約が追加されています。

独自コンテンツとして「Blinkist Originals」というものが有り、Seth Gordin(世界で最も成功したブロガーの1人)やYancey Strickler(Kickstarterの共同創業者)などの著名人が、Podcast形式の音声コンテンツを寄稿しています。

その他にも「Collections」という心地良くキュレートされた特集があります。洋書にあまり馴染みがなかった私にとっては、Blinkistのキュレーターがテーマに沿って関連のある要約をまとめてくれた、これらの特集は非常に有益でした。私のお気に入りは「The New York Times Bestsellers」と「Expert Picks: Bill Gates」という特集です。

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3-2. 優れたUI
BlinkistのUIは、最高にクールです。優れたUIは、ユーザーの意図を汲み取り、迷わせることなく必要な機能へと導きます。特に私のお気に入りの機能は、「要約を読みながら、ワンタッチで辞書検索が出来る」機能です。

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正直に言ってこの機能がなかったら、私はBlinkistを挫折していました。要約に使われる英文のレベルが高いため、分からない単語を都度アプリから離れて辞書検索したり、他デバイスの辞書を使用するのは大きなストレスです。

このユーザビリティをBlinkistのデザイナー達は良く理解しているな、と感じました。(これはflierには無い機能なので、是非実装して欲しいです。)

そして要約の最後には、要約のまとめとアクションプラン、次にお勧めの要約が紹介されていて、スムーズにどんどん読み進めることが出来ます。

更にデバイスがWi-Fi or データ通信が可能な状態では、ライブラリに追加した要約を自動でダウンロードし、オフラインでも読むことが可能です。私は基本的に、Wi-FiモデルのiPad(sim無し)で読むため、この機能は重宝していています。


3-3. 最適なレコメンド機能
Blinkistのレコメンド機能は、AmazonやNetflixに引けを取りません。例えば生産性や創造性、テクノロジー関連の要約をライブラリに保存すると、関連したカテゴリの要約が自動的にトップページに表示されます。

Blinkistは、レコメンド機能に信念を持っているサービスです。本のレコメンド機能に関してこのような記事を書いています。

要約すると「コンテンツが溢れている現代に、Blinkistの要約レコメンド機能は、自分の嗜好に合うものを選定するのに非常に役に立つ。

同僚や友人からのお勧めやAmazonのレビューは、突き詰めると独自の嗜好や経験に基づいた観点によって語られている。大量のレビューを読み時間を無駄にしたり、偏った意見に翻弄されることなく、Blinkistはあなたの好みを理解し、より適した要約を自動で選んでくれる。」


4. 洋書の要約が、いかに言語学習に効果的か

私がBlinkistを英語学習者に勧める最大の理由は、レベルの高い実用的な英語を学ぶことが出来るからです。数百ページにも及ぶ本を数ページへ要約する過程では、非常に鋭い再編集のメスが入ります。著者の意図を損なうことなく、可能な限り少ない分量で再構築するには、自ずと洗練された文章にする必要があるからです。

要約にある英文を読み、学習を通じて自分の表現に落とし込むことが出来れば、非常に高い言語力を身に着けることが出来ます。(具体的な勉強方法は次の章をご参照下さい。)

私がBlinkistを使って見て最初の印象は「いやっこれ英文のレベルたかっっ!!全然読めねぇ!!」です。最初は8ページの要約を読み切るのに、1時間半ほどかかりました。

以前、英語学習系のYoutubeを出しているので、私の英語力は、そちらを参照して頂けると分かり易いかと思います。


最低限の読解力があれば、標準装備されている辞書機能を活用し、読み進めることは出来ます。ただ普段から英文を読む習慣がない人にとっては、1つの要約を読み切るだけでも、相当な苦痛だと思います。私は最初の頃、思うように理解が進まず、もどかしい思いをしました。

しかし数ある英語表現から、状況に合わせてスマートに表現されている文章を見つけたときには、心躍ります。正確には会話の中でレベルの高い表現を使って、ネイティブ達を感心させている自分を想像してニヤけてしまいます。私がレベルの高い英語表現を学習するモチベーションはそれです。それしかありません。

もしあなたに英語学習への強い動機があるのであれば、Blinkistは心強い味方になります。これは経験を通じて自信を持って言えます。


5. Blinkistを活用した英語学習法

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実際に私がBlinkistを活用して、どのように学習しているかをこの章で解説します。この学習の目標は、Blinkistに出てくるレベルの高い英語表現を可能な限り長期間記憶し、必要な時にアウトプット出来ることです。

下記にざっくりとした流れを記載します。1つずつ解説していきます!

▼ Blinkistを活用した英語学習法
1. 要約を可能な限り速いペースで音読 or 黙読
2. 身に付けたい文法、慣用句(イディオム)、語彙を文章ごとハイライト
3. ハイライトした文章を、スプレッドシートにまとめる。
4. スプレッドシートを定期的に復習、これめちゃ大事。


1. 要約を可能な限り速いペースで音読 or 黙読
要約を可能な限り速いペースで音読します。黙読でも構いませんが、可能な限り五感を総動員させた方が記憶の持ちが良いのと、英文の発音練習になるため音読を推奨します。

音読の際は、意味の理解より音読のテンポを大事にして下さい。普段英文を読み慣れていない人にとって、Blinkistの要約は読む体感時間が長く感じるため、毎回単語の意味等を調べてしまうと、途中で集中力が切れます。そして要約を読了出来ず、自己嫌悪に陥り、Blinkistを開くこと自体がおっくうになる可能性があります。それだけは避けたいため、テンポを意識し、やりきる事を意識して下さい。これは私が実際に得た教訓です。


2. 身に付けたい文法、慣用句(イディオム)、語彙を文章ごとハイライト
要約中に身に付けたい文法、慣用句(イディオム)、語彙を発見したら、それらを含む文章ごとハイライトします。

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この際、ハイライトにするかどうか基準をかなり厳し目に設定します。後でハイライトした文章をまとめて復習するので、量が多いと大変です。
これはどうしても!というものだけハイライトして下さい。

知らない語彙でも、それが専門用語でネイティブでも知らないようなものであればスルーでOKです。私は1つの要約につき、ハイライトは最大5つ程度を目安にしています。


3. ハイライトした文章を、スプレッドシートにまとめる。
ハイライトが完了したら、それらをスプレッドシートにまとめていきます。こちらで紹介するのは、あくまで私の学習目標に合わせて試行錯誤し、最適化したフォーマットになります。適宜、ご自身に合うよう調整して下さい。

私は下記のやり方でスプレッドシートにまとめています。

▼ ハイライトした文章をスプレッドシートへまとめる方法
3-1. スプレッドシートにハイライトした文章を転記し、
覚えたい文法/慣用句/語彙の、英訳/日本語訳を記入する。
3-2. 覚えたい文法/慣用句/語彙の部分を穴埋め問題に変換する。


3-1. スプレッドシートにハイライトした文章を転記し、覚えたい文法/慣用句/語彙の、英訳/日本語訳を記入する。

最初に、下記のフォーマットでスプレッドシートにハイライトした英文を転記します。私はGoogle Spreadsheetsを使用しています。デバイス間ですぐ同期され、iPadやiPhoneからも簡単に閲覧出来るのでお勧めです。

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Blinkistには、要約ごとのハイライトを一覧で見れる機能があるため、そちらから転記しています。iPadでスプレッドシート+Blinkistの2画面にすれば、コピペも可能です。

次に転記した英文の中にある覚えたい文法/慣用句/語彙の、英訳/日本語訳を記入していきます。英訳検索には「Cambridge Dictionary」、日本語訳検索には「weblio」を使用しています。

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私が使用しているスプレッドシートのフォーマットを下記に共有します。ご自身用にコピーを作成して頂ければ、多少時間の短縮になります。

▼ 私が使用しているGoogle Spreadsheetsフォーマット
https://docs.google.com/spreadsheets/d/17iVd3TYhFTOVGKsiS3cKeVXzKRp-otGFGvG5_05czH4/edit?usp=sharing


3-2. 覚えたい文法/慣用句/語彙の部分を穴埋め問題に変換する。

次に、転記した英文の中にある覚えたい文法/慣用句/語彙の部分を穴埋め問題に変換します。

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なぜ穴埋め形式の問題にするのか、これは認知心理学の研究で、単語の中の欠けている文字を答えることで、その単語の記憶が定着しやすいことが判明しているからです。

実際の研究では、単語のペア、例えば「foot(足)-shoe(靴)」の場合、文字がそのまま揃ったペアを覚えた被験者は、「foot-s__e」のように分かり易い問題に答えて覚えた被験者より、後で思い出すのに苦労しました。単語のペアを覚えるときに、問題を解かされるとそれなりの努力が必要なので「shoe」という単語の記憶が強化されたのです。これを「生成効果」と言います。
これらは「使える脳の鍛え方」という本から引用しています。


4. スプレッドシートを定期的に復習、これめちゃ大事。
最も大事なのは、定期的な復習です。そして復習の方法には、効果的なやり方とそうでないものがあります。ここでは最も効果的な学習をするための2つの指針をご紹介します。私にとってこれらは鉄の掟です。いかなる学習の時でも、下記の2つを意識しています。

▼ 想起練習
想起練習とは、事実や概念や出来事を記憶から呼び出そうとする練習のこと。
記憶から想起練習をすることには大きな利点が2つあります。第一に、自分の知っていることと知らないことが浮き彫りになり、弱い分野を克服するためにどこに焦点を絞って勉強すればわかること。第二に、学んだ内容を思い出すことによって脳が記憶を再度整理するので、既存の知識との繋がりが強化され、次に思い出すのが楽になること。

▼ 間隔練習
間隔練習とは、集中練習(一夜漬けや詰め込み学習)とは逆で、適度な間隔を空けて練習すること。
新しく学んだことを長期記憶に定着させるには、記憶痕跡(学習時に活動した特定のニューロン集団に残る物理的痕跡)を強化し、意味を与え、既存の知識と関連づける「統合」というプロセスを経る必要があります。統合には何時間、ときには数日かかることもあります。間隔練習により、少し忘れてから思い出そうとすることで、統合が促され、記憶が更に強化されます。

これらの効果的な学習方法に関しては「使える脳の鍛え方」という本から学びました。若輩ながら生涯TOP5に入るであろう良書です。

さて、次に詳しい学習方法について解説していきます。下記がざっくりした流れになります。

▼ Blinkistの要約をまとめたスプレッドシートの復習方法
4-1. 答えの部分を隠して、定期的に復習する。
4-2. 語彙の記憶度合いによって、その文章のセルをハイライトする。
→ 順にオレンジ(要復習)、イエロー(時間あれば復習)、グリーン(覚えた)
4-3. 優先順位の高いものを、より高頻度で復習する。


4-1. 答えの部分を隠して、定期的に復習する。
大切なのは復習する際に、答えを見て覚えるのではなく、可能な限り質問形式にして答えようと努力することです。思い出そうと努力するほど、忘れにくくなります。

スプレッドシートの英訳の列の文字を白にして、見えないようにし、その状態で穴埋め形式の問題に答えていきます。この際、答えが分からなくても、頭をフル回転させて、どうにか思い出そうと脳に負荷をかけて下さい。負荷をかければかけるほど、脳はその語彙は重要なものだと認識し、答えを見た時に忘れにくなります。

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4-2. 語彙の記憶度合いによって、その文章のセルをハイライトする。
→ 順にオレンジ(要復習)、イエロー(時間あれば復習)、グリーン(覚えた)

覚えた語彙を何度も復習してしまうのは非効率なため、それぞれの語彙に記憶度合いのマークをつけます。私は視覚的にわかり易くするため、文章を含むセルごとハイライトしています。記憶度合いによって、順にオレンジ(要復習)、イエロー(時間あれば復習)、グリーン(覚えた)にしています。

全ての語彙を漏れなく覚えようと、ほぼ全てを*要復習でマークしてしまいがちですが、その語彙を見て大体のイメージが掴めれば、*要復習にする必要はありません。語彙は一度Blinkistの要約で見ているはずなので、文脈から推察してみることも良い想起練習になります。

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スプレッドシートを使用した学習方法とハイライトのテクニックは「Ali Abdaal」さんのYoutube動画から学びました。


4-3. 優先順位の高いものを、より高頻度で復習する。
復習の際には、優先順位の高いものから復習します。エビングハウスの唱えた「忘却曲線」に沿って復習すると、効率良く長期記憶に定着させることができます。

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私が尊敬してやまないAtsuさんも、忘却曲線を意識した学習法についてブログを書かれているので、是非参考にして下さい。

ここまでやり切ることができれば、あなたの英語力は確実に上がります。英語4技能(聞く, 話す, 読む, 書く)+語彙力の中でも、読解力/語彙力が格段に上がります。日常生活や仕事でより必要になるのは「話す/書く」スキルよりも断然「読む/聞く」スキル+語彙力だと思います。そのため、Blinkistを用いての学習は、広範囲の英語学習者にお勧め出来ます。


6. まずはこうして「Blinkist」を始めて欲しい

Blinkistでは「Blink of the day」と言う要約を、毎日1つ無料で読むこと出来ます。要約はランダムに選ばれるので、視野を広げるには最適です。

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私この「Blink of the day」のお陰で普段なら手に取らないであろう、ミッシェル・オバマ氏の「Becoming」という本の要約に出会えました。

この本では、ミッシェルは...という「三人称視点」で、ファーストレディとして2人の娘の母としてどう生きたか、を力強く鮮明に書き下ろしています。面白いのはオバマ元大統領とのファーストキスは、同僚の家でBBQの後、アイスを食べながらだった...と赤裸々に語られていて度肝抜かれました。昭恵夫人にもこれくらいオープンになって欲しいものです。

まず無料の「Blink of the day」を読むことから始めてみて下さい。その日の要約が自分の興味の外側でも、目次だけでも読んで欲しいです。きっと素晴らしい出会いがあると思います。

Blinkistは最高のアプリですが、レベルの高い英文を使っているため、毎日1つの要約を読みきるだけでも、相当な意思の力(ウィルパワー)を消費します。

そして意思の力の消費を可能な限り抑えるには、「習慣化」が最も効果的です。「洋書の要約を毎日一つ読み、レベルの高い英語力を身に付ける」ことに価値を見出せるのであれば、日々の「あぁめんどくさい、結局日常生活で英語使わないしなぁ、明日今日の分もやればいいか...」等の有害な言い訳をどうにか振り払って習慣化して下さい。5年後、10年後のあなたは自分に感謝しているはずです。

私は、最初Blinkistを1ヶ月ほど無課金で使用してみて、これはどうにかして習慣化すると決意しました。そして下記のやり方で時間をかけて習慣化していきました。

▼ Blinkistを時間をかけて習慣化したやり方
1. Blinkistを年間購読する。
→ もったいない精神でやり続けるため。

2. 習慣化のため「小さな習慣」「習慣の力」を読み直し、毎日のタスクをGoogleカレンダーで自分にリマインドする。

3. 習慣化出来ているか週ごとに振り返る。
→ 自分に正直になることが大切です。

このやり方で習慣化するまで約2ヶ月かかりました。その間では要約を1つも読まない週もあれば、10こほど読む週もありました。

現在、平日に最低1つの要約を読むことを習慣化出来ています。一度根付いた習慣は簡単には壊れません。歯磨きと一緒で、やらないと落ち着かなくなります。これが習慣の力です。


7. まとめ

最初の想定より、だいぶ情報量が多いnoteになってしまいました。ざっと目を通すだけでも、かなり大変かと思います。

こちらのまとめまで見て頂けている方々、noteを最後までご覧頂きありがとうございます。拙い文章ですが、多少なりとも英語学習やBlinkistについて新しい発見があれば、嬉しいです。

ご質問やご意見ありましたら、ご遠慮なくコメント頂ければと思います。

最後にBlinkistの紹介コードをご紹介させて頂きます。下記リンクからアクセスして頂くと、通常最初の1週間のところを、1ヶ月間無料でプレミアムメンバーシップ(全ての要約/オーディオブック利用し放題)を体験可能です。
ご興味がある方は是非。

▼ Blinkist: Get a 30-day free trial
https://blinki.st/485d5aa93a79?referral=app


8. 紹介した書籍

文中に紹介した書籍を下記にまとめました。

noteで書籍等をご紹介する際は、私自身が実際に読み、お勧めできると思えたもののみご紹介しています。私のポリシーとしてnoteを読む際に妨げにならないよう、文中へのAmazonリンク貼り付けは避けています。

※下記は、AmazonアソシエイトのURLを使用しています。


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