Googleのリークメモ〜敵はOpenAIではなく、オープンソースAI
What does a leaked Google memo reveal about the future of AI? というThe Economistの記事から。Leaked Google Memo Admits Defeat By Open Source AI という記事にリーク内容が詳しく書かれていたので、そちらの記事も参照しています。
未来のAIは巨大企業によって専有されると思っていたが…
OpenAIによって注目された “Large Language Model” は、何兆もの単語を用いた大規模データによる訓練に数ヶ月(もしくはそれ以上)要し、費用も数千万ドルはくだらないです。
そのため、未来はGoogleやOpenAI(もしくはMicrosoft)のような巨大企業の寡占になると考えられていました。
しかし "We have no moat(堀をすべて埋められてしまった)" と書かれていたGoogleのメモには、全く異なる未来が書かれていました。
OpenAIと戦っている間に、静かに第三の勢力が私たちの領地を侵食していた
メモには "But the uncomfortable truth is, we aren’t positioned to win this arms race and neither is OpenAI. While we’ve been squabbling, a third faction has been quietly eating our lunch." と書かれています。
オープンソースAI が本当の脅威であり、現在はかろうじて優位性を保っているものの、いつその立場から滑り落ちるとも分からず、そうなると二度ともとの状態には戻れないと、メモ主は考えているようです。
オープンソースAIが強い理由
以下、最初に紹介した2つの記事内容からオープンソースAIが強い点をまとめます。
大規模モデルが1,000万ドルと5,400億パラメータに対して、オープンソースAIは100ドルと130億パラメータで済む
大規模モデルが数ヶ月かかる開発を、オープンソースAIは数週間でやってのける
オープンソースコミュニティはGoogleのBardやChatGPTのクローンを作るために必要なすべての構成要素を開発済み
ボランティアによってデータセットが作られている
Databricksが作成したオープンソース用のQAデータセットのように、OpenAIが使用しているデータセットよりも高品質なデータもある
【龍成メモ】
OpenAIのSam Altmanが高度のAIに対する規制を求めていましたが、倫理的な側面だけでなく、オープンソースAIに驚異を感じていて、オープンソースAIに足かせをはめるためにそのような発言をしたのかもしれません。
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