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イノベーションに関するPaul Cookへのインタビュー(ハーバードビジネスレビュー)

ハーバードビジネスレビューの1990年3〜4月号に掲載されたインタビューです。まだ日本が絶好調だった時期のインタビューなので、盛んに日本企業の脅威についても語られています。

以下はインタビューから私が気になった箇所の抜粋です。

  • (イノベーションに秘訣(Secret)はあるか?という質問に対して)秘訣はありません。革新的な企業になるためには、革新を求めなければなりません。

  • イノベーションとは、製品に関するものと同様に、販売やサービス、情報システムに関するものです。私たちは研究開発費の2倍を販売に費やしているため、販売チームの創造性は研究所の創造性と同じくらい重要なのです。

  • 私たちは科学者だけでなく、秘書や搬入口にいる人々にも革新性を期待している。

  • プレッシャーなくしてイノベーションは生まれない。(営業や製造にはあるが)新製品や新プロセスに関しては、プレッシャーの重要性を忘れている。

  • (GEから機械を買ったために)そしてすぐに資金不足に陥った。私たちは成功する製品を見つけなければならないという大きなプレッシャーにさらされていた。そうせざるを得なかったからこそ、私たちは良いアイデアをたくさん思いついたのです。クリエイティブなアイデアを出すには、それなりのプレッシャーが必要なのです。

  • (アイディアを現実のものに落とし込むプロセスから)それからが本当の仕事だ。これがイノベーションの重労働であり、人々が最もプレッシャーと励ましを必要とするところだ。新しいアイデアの最初の興奮がどのようなエネルギーを生み出すかを図式化することは可能だが、その後、そのアイデアを再現可能な製品に変えようとするため、人々は長い間どん底に落ちることになる。

  • (イノベーションを生み出すのに必要な人材を問われ)その人材とは、純粋に顧客の役に立ちたいと考えている人、これまでよりも優れた新製品を作りたいと考えている人、新しいことに首を突っ込んでやりたいと考えている人です。

  • もっと強力な方法は、競争を完全に避けることだ。競争を避ける最善の方法は、ライバルが手を出せないような製品を売ることだ。私たちは、大企業が興味を示さないような製品を選ぶようにした。

  • もちろん、自社のコア技術を誰よりも熟知していなければならない。しかし同時に、誰よりも市場を知らなければならない。顧客のニーズを理解しなければならない。自社の製品が再現性よく製造できるかどうかを理解しなければならない。競合他社の技術革新への対応能力を理解しなければならない。その製品が、開拓を続けるために必要な新たな投資を賄い、途中の失敗を許容できるだけの粗利益を生み出せるかどうかを理解しなければならない。

  • 技術者を深く継続的に顧客に接触させない限り、市場を理解することはできません。顧客との伝統的なつながりである営業部隊は、その道の一部を切り開くだけである。営業はドアを開き、チャンスを見つけることはできるが、顧客の問題を本当に解決することはできない。

  • 組織がイノベーティブであり続けるためには、できる限り早く自らを「陳腐化」させることに意欲的でなければならない。つまり、イノベーションを成功させる最大の障害のひとつは、成功そのものなのだ。

  • (成功を陳腐化するために)問題を解決するまったく新しい方法はないだろうか?コストを半分にしたり、性能を2倍、3倍にする方法はないだろうか?(という問いを立て続ける)

  • (他にもイノベーションを阻害する要素を聞かれ)規模はイノベーションの敵です。数百人以上の環境では、効果的なイノベーションを起こすことはできません。

  • なぜか?私たちはその脅威を真剣に受け止め、技術のライセンス供与を拒否したからです。また、日本企業が安全な避難場所を得て、高値をつけ、ビジネスを成長させ、そして世界中で私たちに迷惑をかけることがないように、私たちは日本でビジネスを構築した。新しい技術でリードしたければ、あらゆる場所でリードしなければならない。(放射線化学の分野で日本企業が成長し際立った存在にならないように、わざわざ日本市場にも進出して、その芽を摘んだという話)

#ハーバードビジネスレビュー #ポールクック #イノベーション #HBR


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